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嫁入り前の悲劇  作者: 江戸一
再入院
25/35

指切りげんまん




それから、私も帰宅しました。





数時間前、春也はここで倒れて………



あの時の春也の表情を、今でも鮮明に覚えています。





寝室で寝るのも、電気を消すのも怖くて、リビングで電気とテレビを付けたまま、横にはなったものの、結局寝付くことはできませんでした。









翌日



春也は目を覚ましました。




ICUの中。


春也は母と、もう言い争いはしないと、指切りげんまんしたと父から聞きました。




(なぜ指切りげんまん?)



そこでも少し疑問に思いました。



春也は2度目の全身痙攣があった直前の記憶がありませんでした。


そして、言葉はさらに出づらくなっていたのです。




春也自身も、自分の体で何が起きているのか、自分は死ぬんじゃないかととても不安に思ったそうです。



てんかんだとしても、そうでなくても、春也には心のケアが必要なのではと思いました。


この総合病院には、精神科はありますが、心療内科はありません。




大学病院に転院できないのでしょうか。


大学病院には心療内科があるため、脳神経内科と相互で診察ができます。



私は春也の父に打診しました。




「春也には心のケアが必要だと思います。

大学病院に移ることはできないんですか?」



「消防署が、ここの病院で診断書をもらえって言ってきたから、転院のことは退院してからかかりつけ医を変える形でやろうと思う。」



(でも今の状態じゃ退院できんだろ!)


内心思いました。














しかし、春也は私の想像以上に回復が早く、3日目にはゆっくり会話もできるようになっていました。





春也の発作が起きたときの状況を教えてほしいと主治医から言われ、当時の状況を伝えました。



「思い出すのは怖いですよね。

でもね、あの時あなたがいなかったら?

彼が一人で発作を起こしていたら?

気づくのが数時間後とかの可能性もあった。

もし遅れていたら、脳に障害が残って、後遺症になってたかもしれない。

だから、あの時隣にあなたがいて、彼は本当に良かったんだよ?」


そう言って、励ましてくれました。








それでも私は何日経っても寝室で寝ることはできず、毎晩テレビと部屋の電気を付けたまま、タオルケットをかけ横になり、朝が来るまで浅い眠りを繰り返していました。



PTSD

惨事ストレスです。


当時のことが頭から離れず、自身の心を蝕んでいく。

















そして、水曜日の晩。






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