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嫁入り前の悲劇  作者: 江戸一
退院
20/35

薬漬けって




春也の祖父の力強い言葉もあり、私は翌日帰宅することにしました。



帰ると、祖母が手料理を振舞ってくださいました。



「祐希ちゃん、これからはワシらを頼ってくれていいからね。」


と。





私は素直に甘えさせてもらおうと思いました。





春也の不定期の痙攣は、続いていました。

痙攣で夜も何度も目が覚めました。




春也の親戚に、医療関係に勤める人がいます。

住まいは遠いため、電話で今の症状を伝えると、部分的な痙攣と言葉に詰まるのは、脳梗塞の前兆でもあるということを聞きました。





それを聞いて、春也は脳梗塞の可能性に不安がっていました。

その不安感さえも今の春也にとってはかなり負担になっているのです。




今の症状がどういうものなのかを知るために、翌日病院に行くことにしました。







5月14日


この日は日曜日でした。



休日の診療をしている脳神経科の病院は、車で30分ほどの場所にあります。



私が運転し、病院まで行きました。


受付でかかりつけ病院からの紹介がないことと、救急外来が立て込んでいることもあり、受診するのには数時間かかると言われ、受診することなく病院を出ました。




入院していた総合病院でも診てもらえたはずなのですが、春也の父に総合病院に行くことを伝えると、




「またそこの病院に行ったら、春也が薬漬けにされてしまうから、行かないでほしい。」



と、一蹴されました。







薬漬けって………。


入院中の服用していた薬がよっぽど気に入らなかったのでしょうか。




病院が悪いことをしたかのような言い方です。





春也は入院中、全身痙攣の原因が分からなかったため、予防薬として抗てんかん薬の「イーケプラ」というものを服用していました。





※イーケプラには、服用中は、眠気、記憶力・集中力・反射能力の低下などがあらわれることがあり、ちょっとした刺激で気持ちや体の変調をきたし、意識の混乱、あせる、興奮しやすい、攻撃的になるなどの精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもある。




春也が入院中に攻撃的な文章を送ったことや、入院中にお見舞いに来た人の記憶があまりないことから、両親は「この薬は春也に害だ!」と思い込み、半ば無理矢理、医者に服用を中断させるよう言いつけたのです。







結局右手の痙攣の原因は分からないままでした。































その日の晩。




春也はまた、救急車で運ばれることとなります。





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