僕が闇の勇者だ。厨二病ではない。
「貴様らへの引導は、この僕が渡してやろう……そう、この混沌たる闇に呑まれし勇者様がな……!!」
『お前っ、俺の身体で変な事言うのやめろー!』
──目が覚めたら、そこは夢見たファンタジー世界だった。
自分が「闇の使者」であることを証明するために車の前に飛び出した、齢十四の僕。
しかし鉄の塊がぶつかる衝撃はいつまでたっても訪れず、僕は頬に生温かいものが張り付いている感覚で目を覚ました。
目の前にあったのは──人。人の、死体。え?どうして。
服装もなんだかおかしい。そもそも僕の格好もおかしいし、しかも手には剣が握られている。偽物なんかじゃない、本物の。
なんで。どうして?
混乱する僕の隣で、小さな羽を生やした、けれどもやのようなきらきらが、僕よりも困った風な声で言った。
『闇の勇者やめたいとは言ったけどこういう事じゃない……』
自分を闇の死者だと思い込んでいる厨二病の少年と、異世界のやめたがり闇の勇者と、そのお付き精霊。彼らの精神が入れ替わり、今ここに、最強の思い込み闇の勇者が爆誕する────!?
『お前っ、俺の身体で変な事言うのやめろー!』
──目が覚めたら、そこは夢見たファンタジー世界だった。
自分が「闇の使者」であることを証明するために車の前に飛び出した、齢十四の僕。
しかし鉄の塊がぶつかる衝撃はいつまでたっても訪れず、僕は頬に生温かいものが張り付いている感覚で目を覚ました。
目の前にあったのは──人。人の、死体。え?どうして。
服装もなんだかおかしい。そもそも僕の格好もおかしいし、しかも手には剣が握られている。偽物なんかじゃない、本物の。
なんで。どうして?
混乱する僕の隣で、小さな羽を生やした、けれどもやのようなきらきらが、僕よりも困った風な声で言った。
『闇の勇者やめたいとは言ったけどこういう事じゃない……』
自分を闇の死者だと思い込んでいる厨二病の少年と、異世界のやめたがり闇の勇者と、そのお付き精霊。彼らの精神が入れ替わり、今ここに、最強の思い込み闇の勇者が爆誕する────!?
僕が、闇の勇者だ
勇者やめたい。/勇者なりたい!
2016/12/11 23:58
(改)