伊藤鈴菜
○伊藤鈴菜の場合
・・・・・・ギィ・・・・・・・・ギィ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・あぁ。 眼が覚めたのね。」
「・・・・え? 全身血だらけだけどどうしたのかって?」
「・・・それにのこぎりなんか出してどうしたのかって?」
「質問が多いわね?」
「これはわたしの血じゃないから大丈夫よ。」
「え? それじゃ・・・・誰のって?」
「・・・・・雌よ。」
「しかもあなたに有害を与えるね・・・」
「・・・・はぁ!! まだ質問があるって?」
「しつこい男ね・・・・」
「いいわ、最後のチャンスをあげる。」
「・・・・で、なによ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・ふふふ」
「面白い質問をするわね?」
「わたしが誰かですって?」
「そして・・・・・ここはどこかですって?」
「最後と言ったのに二つも質問するなんて・・・・・」
「これは罰が必要ね。」
「ねぇ? そこの袋・・・・・・なにが入っていると思う?」
「あなたさっき尋ねたわよね?」
「なにをしてるんですか?って」
「それの答えが袋の中に入っているわよ。」
「そう、雌がね・・・」
「あなたさ・・・・」
「中身を覗いたらどう?」
「・・・・・これは罰。」
「そう思ったら死体見学なんて苦にならないわよね?」
「え? なんでこんなことするのって」
「自分がなにかしたかって」
「・・・・・覚えてないのね。」
「わたしが必死の告白も・・・・・」
「あなたには遠い想い出なのね。」
「はぁ~、どうせ他の女達に邪魔されてわたしの記憶が曖昧なんでしょ?」
「いいわ、わたしが一緒に居てあげる。」
「そして・・・・思い出させてあげる。」
「・・・・・絶対に」