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プロローグ
シリアスが嫌いとあんなに言ってたのに、シリアス書いてるじゃん……。
ガタンッ……。
荒々しく扉を閉めた。そして、肩からかけていた生徒カバンを床に放り投げる。ドン、という音とともにカバンの中のプリントが嫌な音をたてたが、気にしない。
ネクタイを緩めて、ベッドに寝転がる。制服がシワになるだろうが、そんなことはどうでもよかった。今はただ、この胸の苛立ちを沈めたかった。
尻ポケットに入っている携帯が震えたが、どうせどうでもいい内容だろうから、ほっておこう。
横になったからか、睡魔が襲ってきた。夕飯までは時間があるし、今から身体を起こして勉強する気になんかなれそうにない。面倒なことはせずに、睡魔を受け入れることにしよう。