心死〜遺言〜
はい!また出ました、ネガティブ短編小説《心》シリーズ。第二弾!!こんなの大丈夫だという方が多いと思われる今回。このまま読んでくださったら幸いです。
私は仮面を被る。
自分を隠すために
私は壁を創る。
等身大の私を隠すために
朝起きてまずする事、それは仮面を被る事。仮面は本当の私を見られないようにするための物。
人と会ってまずする事、それは壁を創る事。壁は等身大の私を見られないようにするための物。
どっちも私にとって必要不可欠な物。
毎日が退屈で、苦痛だ。毎日同じ電車に乗り、同じ場所に行き、同じ人に会い、同じ人と会話をする。
これ程退屈で苦痛な事はない。
会話の中での愛想笑いが最近は増えてきた。笑顔は昔からあまり好きじゃない
会話の中で上の空になることが多くなった。人に話を合わせるのは得意じゃないし、会話の内容が興味をそそらないから
何時からだろう
こんなことがいつもの繰り返される日常
同じでしかないただの物達
誰にも私は私を知られてはいけない
こんな私を知ってしまったら周りが変に気を遣い、うざったくなる
だから毎日仮面を被る
本当の私を知られてはいけないから
だから毎回壁を創る
嘘の私を突き通すために
だから非現実的な世界にもはまってしまう
だから今ここにいるのかなぁ?
肉体のない、精神だけの世界
肉体はもう滅んだ
自ら捨てたからあるはずがない
何年か前、雑居ビルの屋上に立ち、下を眺め
背後に人を感じながら
跳んだ
私にとってそれは最後の救いの路だった
だから躊躇うことなどない
だから未練などない
けれど一つだけ願いはあった
小さな頃から一緒に居た貴方の本当の笑顔が見たかった
もう一度・・・
もう一度だけ
最初に会った時みたいに抱き締めて欲しかった
いままでありがとう、
彼女の人生は幕を閉じた
誰にも悲しまれることなく
そう
私の路は途切れた
読んでくださってありがとうございます。これからもまた短編を投稿させていただくかもしれません。その時は読んでいただけることを願って。。。連載中小説もよろしくお願いします。では、またどこかで、