新興政党の大躍進すらまともに分析できない腐った脳味噌の政治屋達www パート6
統一学会は民自党議員の要請に従う体で、大勢の信者を党員として送り込んだ。
2009年の下野後、党幹部は党員減少に歯止めをかける目的で、所属議員に党員獲得ノルマを課したからで、議員はノルマを果たすことができ、統一学会は党に堂々と信者らを党員として送り込むことができてwin-winの関係に見えた。
実態は当然違っていた。
日本の政党の多くは半組織政党だった。
党員を集めて党費を徴収し、機関誌を発行して党員に購読させることで収入を得て、党員らの政治活動で支持を伸ばし、党員の意思で擁立する議員候補を決定して選挙で支援し、当選させる。
このような仕組みを持つ政党を組織政党といい、欧米先進国の政党はどこもこのようなシステムが採用されているのだが、日本の政党は違っていた。
政治学の教科書に出てくる名望家政治(その土地の代々の有力者や権力者が議員となっている)と組織政党の中間型の仕組みになっていて、各議員が後援団体網を自身で築き上げ、党としても組織を作る活動を行い、それらが連携することで党ができあがっている。
つまり政党組織として極めて脆弱なのだ。
党員として登録されている者らの多くは名義貸しで、熱心に党員として活動している、俗にいうアクティブ党員の数は非常に少なく、それでいて党員の持つ力は党が定めた党則で保証されている為、通常の組織政党並に強力になっている。
そんなところにカルトが信者を大勢党員として送り込んだらどうなるだろうか?
少ない人数で党を乗っ取ることができる。
しかもカルト教団でマインドコンロトールや心理学を利用した手法によって人を思うがままに動かす手法に長けているのだから、党員や党所属議員らが気づかないように、教義に沿った政策を保守政策として推進させることもできる。
阿部仁造元首相殺害後のマスコミ報道でわかったことは、民自党と統一学会が完全に一体化していた事実だった。
一例を挙げるなら……。
教団が悪事を働いて被害に遭った信者が警察に被害相談し、警察が動きそうになると、民自党国会議員が警察に圧力を掛けて封じ込める。
公安警察や公安調査庁が統一学会について調査し、監視しようとすれば、妨害したり、そのような公安活動が必要な団体から党所属議員らが政治力で除外する。
党の政策や改革の方向性、党所属議員らのかつての言動が、統一学会の教義と完全に一致している。
……等々だ。
この問題は公政党の支持母体であるカルト宗教・創加教会にも飛び火した。
同教会は1990年代に脱会者3000名以上に組織的な嫌がらせを働いた前科があり、事実上の教祖である池中が「脱会者は自殺に追い込め!」と号令して行われた凄惨なもので、脱会者の支援活動をしていた朝香晃代市議が自殺に見せかけて殺害されるテロ事件まで起こした。
30年近く前の出来事だった為、今の30代以下は一連の問題を知らず、報道やネット、SNSで過去の悪行の数々を知った若者らは震撼し、創加教会に対して地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教と同等の破壊的カルトであると認識するようになった。
また、創加教会が全体革命と呼ばれる無血革命路線を提唱し、それを実行に移した結果、中央省庁や地方公共団体、法曹界、インフラ産業、言論界、医療界などに大勢の信者を送り込んで内側から組織や団体を牛耳り、公政党が長期間に渡って政権党の地位にあった政治力を活かすことによって、その革命を本当に成就させていた実態まで知れ渡るところとなった。
日本は国民が気づかない間に、浦沢直樹の漫画が原作の映画『本格科学冒険映画 20世紀少年』さながらのカルト教団に国家を支配された状態になっており、宗教国家ならぬカルト国家に変貌を遂げていた現実を突き付けられたのだ。
無論、こうした事実は、カルト宗教の活動を監視して来た団体や組織、個々人には周知の事実だったのだが、政治の力とカルト宗教の力でマスコミが一切報じて来なかった為、そんなことになっているとは露程にも知らなかった多くの国民は、衝撃を受けたのだった。
事件が起きる少し前から、新興宗教・エホバの聖人の宗教二世らが同宗教の実態と宗教虐待を受けた事実を赤裸々に語るようになり、ネット記事として被害者の体験談が配信されるようになって、世間ではカルトと認識されていなった新興宗教の中にもカルトが存在すること、カルト宗教が国民に与える被害の大きさを、国民が痛感するようになった。
また、統一学会が信者らから騙し取った金額が、余裕で億を超える大きさの事例が大量にあった事実から、新興宗教と呼ばれてきた宗教団体が何故、豪奢で巨大な教団施設を幾つもポンポンと建てられるのか、その理由を多くの国民は改めて痛感したのだ。
その建物の背後には、無一文にされたカルト被害者の信者達、脱会者達が大勢いるのだ、と。
国民はカルト宗教の活動規制を求めたが、民自党は反対し、公政党も反対し、多くの政党がカルト宗教から票を貰い、献金も受けている手前、反対した。
民立党も最初は反セクト法制定を唱えたが、途中から、憲法違反になるから制定できないとか、選挙協力している協働党が反セクト法制定に反対していることなどから、トーンダウンした。
最後の方には、元党所属議員らがフランスの反セクト法には実効性がない、等と制定に意味がないと言い出して、法制定しないことを正当化するような言動を取り、有耶無耶にして逃走を企てた。
これだけ大勢の国民がカルトの犠牲になっているのに、また、カルトによって国家が牛耳られ、本当に内閣が間接支配されている実態まで浮き彫りになったのに、カルト宗教を取り締まらない、規制しようともしない、反セクト法制定すらしない既成政党に対して、多くの国民が、強烈な不信感と同時に絶望を感じたことは言うまでもなかった。
そしてことは自身と自身の家族、自身の大切な人達の人生に関わる問題だということで、絶望して諦めて見て見ぬ振りすればよいという問題では到底なかった為、何とかしなければならないと、強烈な危機意識を持つ国民も現れるようになった。
既成政党の政治家達は、権力闘争に明け暮れ、勝った負けたを繰り返し、そういった国民の意識に変化が生じていることに対して、実に鈍感であったのだった。
ep1からep10までは革命が起きるような社会情勢になった経緯の解説の為、何も起きません。
どのような過程を踏んで革命が起きたのか、その部分だけ知りたい方は、下記のep11から読んで下さい。
名もないYouTuberが国会議事堂前で一人デモしてみたら大変な事になったw
https://ncode.syosetu.com/n5336lc/11/




