温泉宿と鉄砲玉(200文字小説)
抗争相手の組長を仕留めてきた。
放心した俺はいつのまにか実家へたどり着く。
実家はしがない温泉宿。客商売が肌に合わず家を飛び出して今じゃ組の鉄砲玉よ。
「何しに帰ってきた」
「別に」
久しぶりに会った実の親子でもこんなもの。
「足湯にでも入ってくか? モンモンがあっちゃあ湯船には浸かれねぇからよ。だが今じゃねえ、何年後かのクリスマスの後によ」
出頭したら執行猶予なしの懲役刑。
「そうだな……ケーキの後に足を洗うか」
抗争相手の組長を仕留めてきた。
放心した俺はいつのまにか実家へたどり着く。
実家はしがない温泉宿。客商売が肌に合わず家を飛び出して今じゃ組の鉄砲玉よ。
「何しに帰ってきた」
「別に」
久しぶりに会った実の親子でもこんなもの。
「足湯にでも入ってくか? モンモンがあっちゃあ湯船には浸かれねぇからよ。だが今じゃねえ、何年後かのクリスマスの後によ」
出頭したら執行猶予なしの懲役刑。
「そうだな……ケーキの後に足を洗うか」
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