解剖医 Rechtsmediziner
アーモニア帝国、ゼクゼン=エンハルト州
ヴォッデンベルク市内連合の隠れ屋敷内
新皇帝歴1年4月21日
午後19時15分頃
一旦冷静を取り戻したように見えたエンマーは笑顔の下で怒り狂っていた。
執事の分際で邪魔してくる機械強化人の攻撃がうっとしかった。
かわすのは少々苦労はしていたが、明らかに自分より格下相手で時間かけすぎていた。
「油断するな!!」
シュミーツは彼女に再び警告した。
「うるさい!分かっているよ!!」
思わず怒りが漏れてしまい、ボンドールの刃で左腕を落とされた。
「お前たち、全員・・・殺す!!」
「おもちゃのくせに生意気だよ!!」
エンマーの切り落とされた左腕がすぐに再生したが、彼女の怒りのボルテージが跳ね上がった。
「落ち着け73番・・・二度と同じことを言わせるな。」
男爵は非常に冷たい声で叱責した。
言葉にこもっている圧に彼女が恐怖した。そしてその恐怖が彼女を冷静にさせた。
「お前たちが人間を舐めすぎた・・・人間はお前たちに勝ってないとおごった慢心になったんだ!!」
冷静になったエンマーはボンドールを見下すような目で見た。
「お前たちに報いるため、俺は人間をやめたんだ!!必ず滅ぼすぞ!!」
ボンドールは興奮していた、自分を拷問したバケモノを押していたため。
彼の刃がエンマーの首を捉え、切り落とすため速さを上げた。
そしてエンマーが彼の視界から一瞬で消えた。
「なに?!!」
「残念だったね・・・死ね!!」
ボンドールの後ろに立っていたエンマーが彼の首を切り落とした。
「バカな・・・」
地面に落ちていくボンドールの頭がつぶやいた。
ドズンと音をしながら床に転がった。
「超人は無敵なの・・・おもちゃごときに負けるはずないの・・・」
地面に落ちたボンドールの頭を再生されたばかりの左手で持ち上げた。
「連合の魔法科学とやらは帝国の技術より低いのよ・・・お分かりかしら?」
皮肉を込めてエンマーは頭だけになったボンドールをからかった。
彼女の右手の人差し指がメス、中指がドリルとなり、ゆっくりと開頭手術を始めた。
「やめろ・・・」
声が出せなくなったボンドールは頭の中で悲願した。
エンマーはそれを指したが、無視をすることに決めた、とびっきりの笑顔で。
「ちょっと遊んでやるの・・・おもちゃは楽しいね。」
皮と肉を切り、チタン合金で強化された頭蓋骨に複数の穴を開けた後、つなぐようにした。それから骨を取り外し、ボンドールの脳を露わにした。
「うん、うん・・いい色だわ・・」
メスの先端で脳を刺し、鼻で匂いを嗅いだ。
「うん、うん・・・様々な装置がつなっがているようだね・・・全部かけ混ぜちゃおうかな?」
ドリルになっていた中指を脳に突っ込んで、高速でかき回し始めた。
ボンドールが白目となり、泡を吹き始めた。
そしてボンドールだったものの意識が切れた。
エンマーは頭を口に付けて、脳をズルズルと飲み始めた。
脳を飲み干した後、ボンドールの頭を思いきり蹴って、壁に打ち込んだ。
先ほど切られた左腕を拾い、食べ始めた。
「もったいない、もったいない・・・自分の体を再利用しなきゃ・・・」
超人73番、仮の身分であるエンマー・ライヘットはその時、初めて気づいた、男爵とシュミーツは既に逃げた3名を追って、数分前に広い玄関ホールを後にしたことを。




