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嘘つきは恋人のはじまり  作者: JUN
25/33

練習試合開始

「いい、試合日和じゃねえか」

 どんよりとした空を見上げてガチガチの軍曹が言うと、ハカセは空を見上げて、

「物凄く曇ってるよ。軍曹、しっかり」

と困ったように肩に手を置いた。

「男のクセ気が小さいわね」

 言いながらマヤがバンと背中を叩く。

「霙の一生がかかってるんだぜ」

「その本人を見なさいよ」

 クイッと顎で示されてそちらを見た軍曹は、霙がいつも通りにストレッチをしているのを見た。

「川田ぁ。大丈夫なのか」

「ええ!昨日、あの女の似顔絵を的にして射撃練習たっぷりしておいたから、もう、スッキリ!」

「あ、そ、そうなんだ」

 いい笑顔で霙が答え、軍曹は少しビビった。

「大丈夫。落ち着いてやろう」

 マヤが言い、皆で円陣を組む。

「今日の為に、物凄く練習したもんね」

 オバQが言う。

「大丈夫。勝てない相手じゃないわ」

 半蔵が笑う。

「自信を持って、落ち着いて行こう」

 ハカセが皆の顔を見回す。

「俺達の引退戦だ。勝ってしめようぜ!」

 軍曹がニヤリとする。

「負けるわけにはいかないわ」

 霙は、静かだが力強い声音で言った。

「さあ、始めましょうか」

 相手ブースから出て来た利子達のチームが、自信満々でそう言った。


 真秀は、時計を見た。

(そろそろか)

 電話で霙と話したが、

「これは女の意地の戦いなの」

と、キッパリと霙は言い、利子に申し入れしようかというのを断ったのだ。

(勝っても負けても厄介な気がするなあ)

 真秀はそう思い、嘆息しながら膝の上のレインを撫でたのだった。


「ルールは、お互いの旗を奪うか、相手を殲滅させれば勝ち」

 利子が言い、霙が

「ええ、わかったわ」

と応じる。

「時間は20分間。万が一決着がついていなかった場合は、残っている人数で」

「それが同じだったら?」

「射撃対決でどうかしら?1発ずつ撃って、真ん中に近い方が勝ち」

「OKよ」

 利子と霙は全く笑っていない笑顔を向け合い、ルールの確認をした。

「じゃあ、10分後の鐘で開始しましょう。タイマーで、終了時間にベルが鳴るようにしておくわ」

 それで両チームは、スタート位置についた。

 旗を見る。

「ふふふ。いよいよね」

 陣地の真ん中にでんと座ったそれを見て、半蔵が笑う。

「作戦は、変更なしでいいね?」

 ハカセが言い、皆、頷く。

「じゃあ、行くわよ!」

 マヤが手を出し、それに皆が手を重ねる。

「真秀は渡さない!」

「おお!!」

 雄叫びを上げた。

 それを聞いて、利子も負けじと円陣を組む。

「では。

 真秀さんを取り戻す!」

「おお!」

 こちらもやる気満々で、声を張り上げた。

 そうしてしばらくの後、近くの時計塔が、時報の鐘を鳴らした。戦闘開始だ。







お読みいただきありがとうございました。御感想、評価など頂ければ幸いです。

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