3話
「仲良くなりたい」と望んでしまった。
色んな人と話して、皆んなが話しているようにしていたはずだったのに。
「私語が多い。何しに来てるの?」
「他キャリアとあまり話さないように。」
「売場で接客したならちゃんと自社の話ししてきて」
当たり前の事。ただコミュニケーションを取るために話していたはずなのに、怒られた。
委託元まで連絡が行く始末。
(あーやらかした…)
前は言う方だった。確かに話しすぎっと言うのもわかる。
よく話していた他社の女の子は目をつけられてると、多分自分と話しているから刺されたと思うと告げてきた。
ただ、だからと言って無視したり避けたりはできない。
そして、腑に落ちなかったのは、自分だけが指摘されていると言う事。
そう。自分達のテリトリーと異質な転校生はいらないと言う排除行動。
ゆっくりと周りを見て感じた。
コーナーの主任とチームリーダーは恋仲の感じがすると言う事。
チーム内でも女子と男子で多少分かれている事。
それぞれの会社でそれなりのチームが出来ている事。
店舗内でも色々とチームが分かれている事。
その中でも自分の会社のチームが陰湿なことをしていると言う事。
3日目にはあれ?と思う事や、視線を感じた。
日に日に増える不信感と異様な雰囲気に、仲良くなった人達ですら裏で笑ってたりしているのでは?
と思うようになる始末。
そして主任とリーダーの癒着。どちらか…いや、どちらもに嫌われてる可能性。
可能性…確定?わからない。
人は自分と合わない人を鬱陶しく思う。
自分よりできる人や、逆に何もできない人を嫌う。
自分が変われば、見方ややり方が変わると言うことを知っていても、それらは相手次第と言って変わらない。
変わるためにはとてつもなく大きな努力や労力といった「力」が必要で、とてもしんどい事だから…
相手が変わればいいんだって思ってしまう。
相手も人間でしんどいのは同じなのにね…