2話/店舗の状況把握
8月3日
初めての店舗。初めての顔合わせ。
あー…スタッフ多いなぁ
なんて思いながら挨拶回り。
自由な店舗でどこで接客しても大丈夫。
やりやすいよ。
っという説明にどこか引っかかりがあったのを思い出した。
それが今わかった…
「自由が1番しんどい」って事。
何をするのも自分で決めて動けるけれど、初めてで何をどうすればいいかわからないものを、どうすることもできない。
聞くにもコミュニケーションができてない。
話しやすい人を見つけて、広げるしかない状況で、チームが出来ている中に放り込まれた…
異質な転校生。という感じで、値踏みの目線。
気持ち悪い。
あー、これダメなやつだ…
直感的に拒否してしまっていると感じた。
その中で中国籍の女の子が色々と話してくれて、少しずつ情報が集まってきた。
日本語が完璧とまでは言えないが、一生懸命言葉を選んで話をしてくれる、いつも目が合えば笑ってくれる。すごく助かった。
なのにその子への態度も「外人だから」と言う感じが見て取れる場所で、なんでもっと見てあげないんだろう?外国人だからってきつく当たっても傷付かないとでも?
と思いながら、あーそうか。外人が嫌なんだっと少し納得。外国人ではなく外人。外の人。それは、日本人だろうと中国人だろうと、自分達のテリトリーの外の人は全てそう言う感じなんだと思ったら、その状況が不思議と当たり前の感じに見えてきて、笑えた。
1日目は、観察して終わっていった。
2日目は、1日目に会えなかった人たちに挨拶をして、人間観察と周りへのコミュニケーション。
やる事は毎日同じ…
売り場をうろうろ、商品見てる人に声かけて説明して、いろんな人と話して情報取り入れての日々。
どういう店舗なのか、どう動くべきなのか、何もわからない状態でもがいて…
話をしてくれる人から情報をもらって、観察して、考えてやっていたつもりだった。
人は部外者を拒む。
わかっていたはずなのに。
望んでしまった…