1話/退職とスタートライン
最寄駅に着いた。
指定のカフェに向かった。
会いたくなかった。けどけじめだからと…
話は長く1時間。
心と体は疲弊し、なんの話をしているのか考えることも億劫で、只々聞き流した。
書類を書き上げ、もう終わり!
解放されて帰路につく。
家に帰ってベットにダイブ。
何も考えたくない、何も考えれない。
次から次へと溢れる涙をそのままに、疲れ果てて眠りについた。
起きた時、またもスマホには着信があった。
見たくもない人からの着信とメッセ。
吐き気を抑え、スマホの電源を切った。
数時間経って日が変わって、もう行かなくていいんだって思う事で気持ちが楽になった。
ただ、家から出ることは出来なかった。
無気力にベットに寝そべり、なにもすることなくぼーっと過ごす。
気がつくと当たりが暗くなっていて、1日が終わる。
寝れない日や、何をしてても睡魔に襲われる日、起き上がれない日。
そんな日がありながらも、仕事をしないと生きれないっと、単発で仕事をしてみたり。
何をしてもダメで、何もやる気が出なくて、表面では笑って心は壊れてって。
気付けばなんてこと無い事なのに、そのなんてこと無い事が出来ない日々。
もやもやしながらも、起業の話は進んで行く。
9月から予定は突然の退職の為に1ヶ月繰上げされ、8月からとなった。
7月中に顔合わせや説明などが行われ、着々と進む。
委託で走り回る日々が続くだろうと思われる最初の店舗は、自由な店舗との事だった。
自由…まぁやりやすいけれど、自分で考えて動かないといけない。
販売経験やある程度の知識はあるけども、立ち位置が違う事により、動き方が変わる。
不安で仕方なかった。
出来るのか…?説明はできても、声かけができても、どうにもならない部分はある。
始まってみないとわからない、新しいところへ…