#11 『VS青森魔術学院 第一試合 クロノス・サーガ』
ー国立代々木魔術会館ー
この日国立代々木魔術会館には10万人の観客、そして1200名の魔術学院生徒が集まっていた。
「…と言う訳だ。以上の試合メンバーは控え室に!」
炎魔法学科担当の鐵先生に連れられ、澪、海咲、灯、そして海堂と言う生徒が控え室に押し込まれた。
「第一試合のクロノス・サーガってなんだ?」
海咲は呆れた様子だったが、灯は話してくれた。
「クロノス・サーガは仮想現実、つまりVRの世界で設定されている島で、相手のフラッグを獲得し、自陣のクロノスと呼ばれる台座に設置する事が勝利条件の魔術試合形式の一つよ。ただ、相手の青森魔術学院、正式名称は国立第四青森魔術学院なんだけど…の精鋭部隊の阿弥陀 計楽<あみだ けいらく>って奴が妙に強いから…対策は阿弥陀だけでいいはずよ」
全員が頭を回転させ考えていると、アナウンスが入る。
『国立第四青森魔術学院及び国立東京魔術学院の生徒でクロノス・サーガ出場の生徒は試合会場で仮想空間にダイブしてください』
「ふぇ…仮想空間ってスゴいな」
仮想空間にダイブした澪は高速粒子発射銃レイザン92と原子崩壊粒子発射銃メルトナルト32を構えつつ、他のメンバーのダイブを待つ。尚服は澪はいつもの革ジャンに革の帽子、黒い服に革のブーツ、残りは海堂と灯が緑と紺色の学院の制服、海咲は学院の茶色いローブだと聞いている。
「ここが仮想空間…ふふ、私の封印されし魔力を存分に発揮できるっ…!!」
「やっぱ科学も侮れないわね…」
「此処が仮想空間か…」
海堂は物体の質量を30倍にして反物質をぶつける国家資格が必要な第一級高度魔術術式、
質量増幅魔法『ファンタジスタ・メルト』を使用すると聞いている。するとアナウンスが流れる。
『只今より、三校対抗魔術試合 第一試合クロノス・サーガを行います。試合開始!!』
合図と共に相手の選手が二名が飛び出してくる。
「灯、海咲!フラッグを守ってくれ!俺と海堂でフラッグを取りに行く!海堂、行くぞ!」
「了解」
澪と海堂が一瞬で消える。
「さて、女子VS女子ね。名前は?」
「日下部 真紀よ。こっちが頼成 クルミ。よろしくねぇ!」
真紀は瞬間加速魔法『アクセス・ロード』を使うと調べていた灯はフラッグと真紀の間に入り、
「時間停止魔法 『クロック・ザ・ワールド』っ!」
時を止め、飛翔魔法『スカイ・バード』で姿を消す。
時間停止が解除され、真紀はフラッグに飛び掛かる。すると影が空から現れる。
「喰らいなさいっ!師匠直伝の究極奥義っ!ロードローラーだぁっ!」
光速を越える速度でロードローラーを叩き付ける灯。ソニックブームで海咲は後ずさる。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!一人かたずつけたり!後は頼成 クルミっ!貴様だけよぉ!」
するとクルミは不適な笑みを浮かべる。
「本当に詰みにハマったのは貴様らよぉ!」
瞬間、二人の腕から鮮血が吹き出す。
「何っ……」
「残念だったねぇ!私の透明魔法『スケルトン・カッター』はノコギリと同じ切れ味、更にっ!光速で動く上に見えない!これこそ真のチェックメイトよぉ!WRYYYYYYYYY!」
バァーンと言う背後の効果音と共に勝ち誇るクルミを見て二人は只悔恨するしか無かった…
ー海堂・澪チームー
「レイザン92にバリアは着いてねぇ!」
「あいつのトランプ攻撃どうすんだよ!ちっ!」
「どうした?俺は雑魚なんだろ?トランプなんか使う」
「この野郎…アヌビス!行くぞっ!」
手袋を外そうとすると、手袋の中の冥界神、アヌビスが反対する。
『この小童程度に手を使うなど片腹痛いわ!冠位十二位の分際で何をほざきやがる』
「ああぁん?」
手袋を外す腕を止めて澪の顔が怒り始める。
「てめぇこそたたかが冥界神の分際で何ほざいてやがる!」
こんにゃろー!わー!死ねぇ!…
「何やってんだ?」
手袋と喧嘩し始める澪を見ながら海堂はファンタジスタ・メルトを放つ。
「無駄ァッ!」
阿弥陀のトランプがファンタジスタ・メルトと衝突する。
「何っ!?」
ファンタジスタ・メルトが相殺され驚く海堂。それを逃さずに阿弥陀のQのトランプが燃えながら海堂目掛けて飛んで行く。死にはしないものの、相当なダメージは逃れられない。澪は気付いたも既に時遅し。その時
「クロスランス!」
紫色の彗星が仮想の空から降臨した。トランプが何処かに消え、阿弥陀の胸に殺戮の槍が突き刺さり、海堂と澪も何者かの攻撃を受け弾き飛ばされる。
「いやいや、大会と言うなら参戦しないとねぇ。変身能力者だけどよぉ、良いだろ?」
すると阿弥陀が絞り出したような声で、
「変身能力者62番…パルド…」
と言い、倒れた。
「変身能力者…っ!?嘘だろおい…」
波乱の幕開けの三校対抗魔術試合、一体どうなる…?
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