第二話:運命の出会い?
「怪我してる所ある?」
「い、いえ……」
どうしてこうなった。
ここは彼の生活スペースだそう。
彼の名前はルイ、見た目は14歳位?、黒髪碧眼。
ぶっちゃけますと好み。
「……16なんだけど」
「え?」
「声に出てる」
あ、また声に出てたかー……癖なんだよね、うっかりうっかり。
「……ん?」
あ、もしかして全文…いや、私はそこまで照れませんよ?
ただ、ルイの顔が赤くて面白……可愛くてね。
だって腕で顔隠す仕草とか最高過ぎて年下好きとしてはグッジョブ。
「16歳かー、名前は?」
「ルイだってば……」
「フルネーム」
相手を見詰めて必死に訴えれば、観念した様に目を逸らし答える。
「……小早川涙」
「ほうほう、良い名前だね。んで、何でこんな所に?」
ルイは苦虫を噛み潰した様な顔をして一向に口を開こうとしない。
シリアスなの苦手なんだけど、そういう雰囲気っぽいな……
「橘家の実験道具なんだよ、俺は……」
橘家?ん、んー?万莉さんのフルネーム……橘万莉
おっふ、合点が行く。
つまり、私のスーパーな戦闘能力から誘拐しようとしたのかな!そうに違いない。
むしろそれ以外は認めない。
そして、ルイはその持ち前の美貌のせいかな!
「あ、そうなのね。ま、何だろうと私はここに勝手に居座る」
「え、俺の意思……あ、はい」
こうしてルイとの生活が始まりましたー、はい拍手。
「これ、色々と駄目な気がするんだけど……」
「例えば?」
「え、と……ほら、一応男と女……」
「ちょっと良くわかんない、かな」
「なんでだよ」
出来るだけ可愛く首傾げてみたけども、私の理解の無さに苛つかれていらっしゃる。
私の女子力の無さは知ってる、うん。
これで良く私が女だって……
あ、待って分かった。
「ごめん、私ルイの事男の子だと思ってたわ……そして私女だから!」
「は?」
本日二回目のは?頂きましたー。
「え、いやだからね?女同士仲良く暮らそ」
口を塞がれた。何でってそりゃ手ですよ。期待した?あは、残念!
……………ごめんなさい。
「俺は男だ。」
あ、コンプレックス触れちゃったみたい……?
そうだよね、思いっきり睨まれたからね!
これからが不安だよ……あ、私のせいだった。
さて、来週の汐莉さんは……ルイと仲直りする。の一本だよ、お楽しみに!
あー、もう……仲直りとか苦手なんだよね……。
薄暗いトンネルを見ながら溜息を着いた。