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suicide note  作者: 飯塚章
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答えなど無い。

まぁ、僕はそんなわけで、「生きる意味」というやつをひたすら考え続けてみたわけだが、結局そんなものないし、人それぞれ意味合いは異なるから、不動の価値というものはないという結論に至った。


しかし、それでもなんとなく、納得いかない僕は、布団の中でアイフォン片手に、ひたすらに答えを探し出そうとするのだが、まぁ、このインターネットというものも、確かに便利ではあるが、限界があるのもまた事実で、結局、満足いく回答は得られなかった。


悶々としてきた僕は、ギターを手にとって、爪弾いてみた。

適当にCのコードを押さえ、鳴らした瞬間、(あぁ、いいなぁ)と思っている自分に気付いた。

ぼくはそのまま、しばらくギターをジャカジャカ弾いていたのだが、そのときにある事に気付いた。


(なぜ生きるのか)

という問いが、僕の頭から消えているということに。

これは、本やネットをどれだけ見て、回答を得ようとしても得られなかった感覚である。


この事から推察すると。

この世のあらゆるエンターテイメントや、娯楽は、人びとの心に(生きることの楽しさ)を提供しているから、長く愛されているのではないか。


生きる意味を言葉で考えようとしても、無意味なのだ。

適当に意味づけをすることは可能だが、すこし違和感がある。


そんなもので、簡単に分かったような顔をするな。


今、ギターを弾いて楽しい。

それでいいし、それだけでいいのだ、生きる意味など。


理屈で生きず、感覚や感情で生きれば、自然と小難しいことは考えなくなっていく。


せっかく生まれたのだから、楽しさを追求して生きていけば、それだけで、人生の勝ち組だ。


だから、考えるのはやめろ。

と、僕は自分自身に言い聞かせ、それからは、考える時間が減ったのだった。

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