早く寝ようぜ
なんてったって夜が嫌い。
暗いし、お化けが出そうだし、ホラー映画を見た日には、部屋から一歩も動けない。
最近はそういったものもましになってきたけど。
でもやっぱり、夜が嫌い。
もちろん、思い出せそうな思い出の中では、夜は平気だったように窺える。
むしろ好きだったかな。
まるで他人のように思えちゃったりする。
ベッドであの人のことを思いながら目を閉じるのは幸せそのもので、夜中までメールをしていた時なんか、次の日に互いの顔色の悪さで笑えてきたりした。
懐かしい思い出だ。
もう二度来ない日だ。
――なんて嫌な日々だ。
僕は夜の寝る前の一瞬が嫌い。
嫌なことばかり思い出すから。
嫌な自分を知ることになるから。
嫌な自分を見せつけられるから。
考えてもどうしようもないことばかり考えてしまい、今更意味の無いことばかりを知り、もう戻れない日々を思い出してしまうから。
その度に、僕は死にそうになってしまう。
死にたいのかな?
死ねばいいのに。
とっと死んじまえ。
――そうやって、自分を責めたり後悔するってことは、もうあなたは充分に反省している立派な人よ。
君はそう言うけど。
僕はそうやって立派な人になりたいがために自分を責め、後悔している気がするんだよ。
自分は立派な人間だから、こんなに自分を責めたり後悔したりしてんだよって言いふらしているんじゃないのかってさあ。
だとしたら、それはもう歪んだ人間なんじゃないのか?
ぐちゃぐちゃに――ぐにゃぐにゃに。
ねじまがった、性格の悪いやつだろう。
だから君達が、僕のことをいいやつって言う度に。
吐き気がするんだよ。
いたたまれないよなぁ……。
どれだけまぎらわせようとしても、全然できないんだよ。
どれだけストラト鳴り響かせたって、どれだけメールしたって、どれだけゲームしたって――何にも楽しくないじゃないか。
クラウドとティファを、僕は一体どんな顔して見てたんだろう。
僕は一体。
何がしたかったんだろう。
何を得たんだろう。
これだけ悩んで、考えて、もし答えが出たとして、そしたら、事実は変わるのだろうか。
僕は救われるのだろうか。
罪の意識に怯えずに済む夜はくるのかな。
ああ、なんて素晴らしい世界だ。
てなことを、僕はもう毎日のように考えてるよな。
早く寝たいな。
寝る前のほんの一瞬って、なぜか異様にいろんなことを思い出したり、頭の回転が早くなったりしますよね。
そんな寝る前のほんの一瞬で思い付き書いた話でした。
ありがとうございました。