37話 賢者タイム
下半身にはユノの体重が掛かり、ナニはユノの両手でしっかりホールドされてしまっては抗う術がなく、俺の身体はユノの身体へと導かれた。
───クチュッ───
そして先っぽが温かく柔らかい感触に触れた時、微かだけど確かにそんな水音を聴いた。
女性経験は無いが、さすがに分かる。
この水音の意味がね。
正直に言えばこの1ヶ月、微かに触れたり見えたりしたユノの身体に、興奮しなかったことなんて無い。
そんなエロい身体が濡れて……そう分かると、さっきまでユノと俺自身を自制させようとしていた理性が、どんどんダウンしていく。
「自分に挿れるのは初めてだから……んんっ……ここね。じゃあ、挿れるね」
そしてゆっくり腰を下ろしてくるユノの姿に、全ての理性が吹き飛んだが……。
「え? あ? え?」
「……ごめん。出ちゃった」
同時に俺のナニからも、盛大に飛ぶモノがあった。
◆◆◆
思い出してみればこの1ヶ月間、身も心もオナ禁生活だった。
そんな状態で、理性が吹き飛んだからだろうか。
いや、そういうことにしておいてくれ。
俺……こんな早漏じゃないはずだ!
挿れる前に出ちゃうなんてさ!
「ごめん」
「なんでゴメンなの?」
こんなことになって、ユノを見るのは凄く恥ずかしいが、それでも謝るしかなかった。
しかしそんな俺を、ユノはキョトンとした表情で見つめ返してくる。
「え? いや……挿れる前に出ちゃって」
「仕方ないじゃない? アンタ、童貞だもの」
「ぐっ」
「でも、逆に嬉しかったわ」
「嬉しい?」
「そうよ? だって、それだけ私に興奮したんでしょ? 違うって言っても無駄よ。だってアンタがイッた時、すご~~~く力が増えたから。それも有り得ない位にね。もうこれ、全盛期と同じ位に力が貯まったんじゃないかしら? ほら、こんなに身体の切れも良いわ」
ベッドから下り、蹴りやパンチを繰り出すその姿……う~ん、凄い。
いや、身体を動かす度に、ブルンブルンと揺れる胸がじゃないよ。
確かに身体の動きが、速いと言えば速いんだ。
しかしさっきので全盛期まで復活とか、流石にそれは嘘だろう。
きっと俺が発射してしまったことを気にしないよう、そんなことを言ってくれたんだろうな。
「ユノの全盛期は知らないが、そうか全盛期か。それなら注意しないと。久し振りに全盛期の力なら、加減が難しいだろ?」
「そうね。うん、気を付けるわ」
「ああ」
「それでね、話は変わるけど。力はどれだけ貰っても良いと思うんだけど?」
ユノがそう言って指差す先は、あっという間に復活している俺のアレ。
うーん、若いって良いね。
でも今の俺は賢者タイム。
理性がしっかり働くんだ。
だが、駄目だなんて言うつもりはない。
同居生活で、ユノのことはそれなりに分かっていたはずなのに、こんなに優しくて可愛いなんて知らなかった。
だから今は、エロ目的じゃなく、純粋にユノとしたい。
「今度は、頑張るよ」
「わーい!」
――― ドンッ ―――
「あ?」
「あ!?」
「力加減間違えちゃった。踏み込んだだけで床が……どうしよう?」
どうしようって……俺達がいるこの場所が、あっという間に崩壊していくこれを、俺にどうしろと?




