表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/43

29話 冷静に

《これが女の子の匂いってことかよ! この木が世界樹だろうが何だろうが、まともな状況じゃないぞ。助けないと!》


《止めておいた方がいいわ、無駄よ》


 腰の短剣を抜き、一番近くの女の子へと駆け寄ろうとしたが、ユノの思ってもいなかった言葉に足が止まる。



《無駄? 無駄ってどういうことだよ!?》


《時間の無駄ってことよ。想像以上に状況は良くないわ。戦闘の音が全く聞こえないでしょ? この中にいる女の子全て、こんな状態になってる可能性が高いわ。それを一人ずつ助けるの? 何万人いるか分からないのに? それに助けたとしても、他の人を助けている間に、また花に襲われるだけじゃない?》


《う……》


《助けたいなら、犯人をどうにかしないと》


《そう……だな、ちょっと焦ってたか》


《しょうがないわよ。こんな光景を見せられたら、私でも目を奪われるわ。童貞ならムラムラして、冷静でいられるわけないものね》


《ムラムラはしてないぞ!》


《冗談よ。それで? 冷静になったようだから訊くけど、どうするの? 犯人の居そうな所に行く?》


《ああ、向こうから来る気配はないし、そうするしかないか》


《そう。それじゃあ私としては、あそこが怪しいと思うけど》


《あそこ?》


《ほら、枝とか幹を逆に辿って行った先》


《…………城か》

 



 ★★★

 



 凄く心苦しいが、花に襲われている女の子達の横を通って城に向かう。


 俺を招き入れたであろう犯人は、未だにその姿を現していないから、急いでも冷静に、そして周りの警戒は怠らずにだ。



《あれ見てよ! あそこの建物の横!》


《何だ…………うぉぉ!》


 警戒を任せていたユノから声が掛かり、指示された方向へ振り向くと、そこには衝撃的過ぎる光景があって、思わず転びそうになる。


 穴という穴を犯されながら、アソコを花に咥えられ悶絶するオッサンが見えるんだ……。



《ちなみに、熟女や超熟女も同じように何人も襲われてたから、老若男女見境無しって感じかしらね。小さな子は見付けられなかったから、どうなってるかは分からないけど》


《そうなのか。いったい何が目的なんだか……》


 この木が世界樹かどうかは、ユノもまだ判断がついてない。


 そして人を犯す理由も、犯人がユノの刻印のような使い方をして、力を集めているのかと思ったが、呪術的なモノを俺もユノも確認出来ないから、何が目的かサッパリだ。



《でも、もう直ぐ分かるんじゃない? ほら、城の上の方、街中に響いている嬌声とは、明らかに様子の違う声が、かすかに聴こえてくるわよ》


《……確かに聴こえるな》


 ユノに言われ集中すると、城の最上階の一際枝が出ている部屋から、呪文のようにも聴こる声がするのを、エルフの優れた聴覚がとらえた。


 これは居るな。

 あそこにこのふざけた状況を作った犯人が。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ