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27話 おかしいぞ?

《あれは世界樹なのかしら?》


 その言葉を聞いて呆れる俺を気にせず、ユノの話は続いた。



《ウネウネ曲がってはいるけど、見間違えることのないその姿に世界樹と言ったんだけど、よく考えると変なのよね》


 変?


《エルフは世界樹を守護する役目だから、離れていてもその存在を認識出来るの。だから十三年前、世界樹が突如消滅した時にも、直ぐに気付いたわ。でも今回、世界樹が生えていたのは、全く気付かなかったのよね》


 そういえばアイリさんも、消滅した時は気付いたって言ってな。

 それなのに今回は……確かに変だな。


《それで気になって何度か試したんだけど、あそこに姿は見えても、以前のように気配は認識出来ないのよね》





 ★★★




 ユノが言った事をアイリさんに確認すると、アイリさんも全く同じ状態だった。


 となればやることは決まり、世界樹へ直ぐに向うことになった。

 二人が感じている違和感が分かれば、この状況を打開出来るかもと考えたからだ。


 しかし何が起きるか分からない状況で、全員で向かうのはリスクが大きいから、皆には後方で待機しながら、野次馬を近付けないようお願いをしたんだが、それは正解だったかもしれない。


 後少しで世界樹という所まで来ると、突然巨大な枝がズルズルと動き始め、人が一人通れる位のトンネルが出来ると、その動きはピタリと止まったのだ。



《入って来いってことかしらね? でもこのトンネル、入口が女の子の女の子な部分とそっくりなのは、どういうことなのかしら?》


 マジか!?

 なんか複雑な形の入口とは思っていたが。

 そうか、こんな形なのか。

 何というか、なかなか趣があるというか、神秘的というか……。



《ねえ、話聞いてる?》


《え、ああ、うんうん、聞いてたよ》


《本当? ぼーっとトンネル見てただけ……あ、そうだったわ。アナタ、いい年して童貞だったわね。ごめんごめん、女の子がどうなってるかなんて、知らないわよね》


《うぐっ!》


 ユノの言葉が俺の心を抉る。


 同居状態になってから、俺がユノのことを何となく分かったように、ユノも俺のことを何となく分かっていて、童貞なことは既に気付かれている。


 ついでに言えば、俺はコナン君のように上手く子供の振りが出来ず、思いっきり素の状態が出ていたからか、見た目どおりの年齢じゃないことも、既に気付かれている。


 気をつけているから、転生者とはまだバレていないが……。


《童貞の何が悪い。みんな最初は童貞だ》


《あ~、はいはい。それで? どうするの? 入るの?》


《罠の確率は高いが、虎穴に入らずんば虎子を得ずってね。入るしかないだろう》


《ふ~ん、分かったわ。それでさ》


《うん?》


《そのコケツニ何とかってやつなんだけど、アナタが元いた世界の言葉なの?》


 …………あれれ?




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