表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/43

26話 餅屋

 この件にエルフが関与しているとして、どうして帝都を襲ったのか。

 なぜそれが普通の木ではなく、世界樹だったのか。

 いや、そもそもこれって襲われたんじゃなく、遅くなったけど神様が世界樹を復活させて、それが運悪く帝都に生えた可能性は?


 ……などなど、あの木が世界樹と知らされてから、救出方法も含めて考えが纏まらず、一旦アイリさんとリーンが待つ馬車に戻った。


 餅は餅屋というように、世界樹とエルフのことならエルフってことで、良いアイデアでも貰えるかと思ったが、俺の状況説明を聞いたアイリさんの表情は、あまり良くない。



「ユノーン、それで、どうやって助けますの?」


 考え込むアイリさんの意見を待っていると、アイリさんの横に座っているリーンが、代わりに身を乗り出してきた。


 おいおい、リーン。

 俺の話をちゃんと聞いてたか?



「リーン様? もう一回現状を説明しますよ? 助けるにしても、ぶっちゃけますと世界樹は収納出来ません」


「そう言っていましたわね」


「土を収納して脱出用のトンネルを作るのも、それを使って脱出するのも、凄く危険です」


「そう言っていましたわね」


「そして私の最高火力Vーマッスルで世界樹に穴を空けるとしても、ユノに聞いたところでは、世界樹はかなり固いそうなので、中に届くまで穴を空けられるかどうか分かりません」


「そう言っていましたわね」


「それにもし穴が空いたとしても、世界樹が枯れてしまうかもしれません」


「そう言っていましたわね」


「そしてVーマッスルを一度使えば、その後に敵意を持ったエルフが現れたり、皇帝達が恩を仇で返してきても、対処のしようがなく、リーン様達が危険です」


「そう言っていましたわね」


「つまり、ほぼお手上げ状態です」


「そう言っていましたわね。でも、助けますわよね? 私が助けて頂いた時のように」

 

 ……確かに助けるつもりだけどさ。


 うーん、でも。

 なんか行動が読まれたようで、ちょっとしゃくだな。



「でもリーン様? 帝都を助けても良いんですか?」


「それはどういうことですの?」


「このまま世界樹を放置すれば、今までのことへの仕返しになりますし、簡単に皇帝の座に就けますよ?」


「な!? な、な、な、な、な! そんなことを考える人間だと思ってますの?」


「全然思ってません。そんな人間だったら、ここに来るまでにサヨナラしましたよ」


「むむ……」


「泣き虫だけど頑張り屋で、自分のことより他人のことを心配出来るリーン様なら、そんなことは絶対考えていないと分かっていましたが、帝都を助ける前に一応確認は必要かなと思っただけです」


「むむむ……」


 ハッハッハ。

 やってやったぜ。



《ねえ》


《ん?》


《イチャイチャしてるとこ悪いんだけど》


《今のどこにイチャイチャが?》


《それは……まあ、今はいいわ。それよりも》


《それよりも?》


《あれって、世界樹なのかしら?》


 は?

 いやいや、ユノが世界樹と言ったんだが?


 どうした餅屋?

 しっかりしてくれよ!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ