第24話
・・えっ?今なにしてるかって?それは・・・
「いらっしゃいませ~。2名様ですか?こちらの席にどうぞ~」
バイト中だよ!馬鹿野郎~!
俺は異世界に来てまでなにやってるんだよ!なんでバイトしてるの?やってられるかぁ~!
俺がいじけているその時、奥の扉が開いた。
「春樹さん、着替えて来たよ。メイド服似合うかな?」
・・・前言撤回!バイト最高っす。ってか結衣さんのメイド服最高すぎます!写真撮りたいくらいです!
「恥ずかしいけど、約束守ったんだから、お父さんのお手伝いよろしくね」
「任せて下さい!そしてありがとうございます」
色々な意味で生きててよかったよ~。ん?約束ってなにかって??
それは仕事を手伝うかわりに、結衣さんはメイド服を着るということだ。得がなければ働いてられませんからね。断られるかと思ったが以外に結衣さんはノリノリで了承してくれた。おっさんは最初反対していたが、今は涙を流しながら写真撮ってます。
「うぉーー!結衣可愛いよ!こっち向いて。ハイ、目線こっちに!サイコー!」
うるせぇーー!・・・あとで写真もらおう。
ってか結衣さん目当ての客が多すぎて、忙しいんだから働けよ、おっさん。
外にまですごい行列が出来ている。
(ガヤガヤガヤ)
「お父さん、コーヒーとオムレツ3番テーブルです」
「あいよ!」
「次は6番テーブルにカツカレー2つ」
「あいよ!」
「あわあわあわ・・お父さん、1番テーブルにビールと唐揚げお願い!」
「くっ、あいよ!」
「おっさん喉乾いたからアイスコーヒーくれ」
「あいよ!・・ってふざけるな!」
「「オマエ(春樹さん)も働け(いて)」」
みんな忙しくて大変だから場を和ませようとしただけなのに・・・
アイスコーヒーを飲みたかったのは本当だけどね。
「春樹さん、7番テーブルお願い!」
「ハイ」
7番テーブルには若い女性が4人で座っていた。
「お待たせしました。」
「あっ、注文いいですか?」
「ハイ、テキーラですね。わかります」
「えっ?いや、ちが・・」
「4つですね、わかります。おっさんテキーラ4つ!」
「ちゃんと注文取れーー!それと俺の事は兄貴と呼べ!」
「な・ん・だ・・と?それは無理だ!だっておっさんじゃん!」
「な!?」
周囲は笑いの渦に飲まれる。
良い雰囲気になったので、俺はお客様に丁寧に謝罪し、その後は真面目に仕事をこなした。
そしてようやく閉店を迎えることが出来た。
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