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第23話

ーーー喫茶店ーーー


綾と酒場で別れて俺は喫茶店へと戻ってきた。


「だだいま~」

「春樹さん、おかえりなさい(ニコッ)」


結衣さんが笑顔で迎えてくれた。


「いつからここはお前の家になったんだよ!」


あ~、久しぶりに天使の笑顔が見れた。マジ幸せです。

文句を言っているおっさんだが、もらったお金のおかげで綾に出会えたわけだし、一応お礼言っておくか・・


「おっさん!」

「おっ?どうした?」

「俺へのお金の寄付、大儀であった!これからも俺のために尽くすが良い」

「・・・」

「・・・」


お互い見つめ合い、沈黙後


「遺言は?」

「・・・調子に乗ってすみませんでした!感謝してます!」

「ちっ、反省してるなら許してやる」


ん?なんか優しいな~


「お父さん、あれからずっと春樹さんの話しばっかりしてたんだよ。すごく心配してたみたい。」

「結衣!余計な事を言うな!」


なんだと!?

「おっさん!」


俺は感動して抱き着いた。こんなに良い人だと思わなかったよ。顔面凶器のくせに・・


「お前、また俺の悪口考えただろう?」

「・・・」


忘れてました。このおっさんが心を読めるということを・・


「反省はしている。だが、後悔はしていない!」

(ドカッ!)


はい、殴られました~

でも、おっさんはこうじゃなくっちゃ。ようやく帰ってきたなぁ~という実感。


「(私も心配してたんだから、抱き締めて欲しかったな~)あっ、それでパートナーは見つかったの?」


結衣さんに聞かれたので、俺は酒場での出来事を説明することにした。



ーーー30分後ーーー



「っという訳なんです」

「すごい♪その、綾さんっていう人に早く会いたいな~」

「明日、これからのことと結衣さんとおっさんのこと紹介するためにここで待ち合わせしてるから、明日には会えますよ」

「うわ~♪楽しみ~」


結衣さんは歓迎してくれている。しかしおっさんは、


「・・・」

「ん?おっさん、どうかした??」

「・・・・・」

「お父さん?」

「あっ、スマン。少し考え込んでしまった」

「「?」」


どうしたんだろうか??


「それよりも、夜の営業の仕込み準備を始めなきゃな」

「私も手伝うよ~」


これから二人は仕事をするみたいだ。応援しなきゃ。


「頑張ってね~」

「「オマエ(春樹さん)も手伝ってねえ」」


な・・んだ・・と?


「さっき渡したお金の分は稼いでもらうぞ。ほれ、エプロンだ」

「ハイ!これがメニューだよ」

「・・・い、嫌だぁ~!ゆっくり休ませて~!」


俺、この世界に来て1日経つのに、まだモンスターと戦ってない。ってか見てもない。・・町から外にすら出てないのに~。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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