第19話
その子は金髪をお団子にしており、身長は150cm無いくらいの可愛らしい幼女だった。
「ん?中学生かな??子供がこんな所に来ちゃダメだよ。親御さんと一緒かな?」
すると幼女は下を向いてプルプルしだした。
「・・・中学生じゃないもん」
「ん?それならまだ小学生かな??」
「!違う。私は・・」
「オレンジジュースでも飲むかい?お兄さんがご馳走してあげるから、それ飲んだらす
ぐに帰るんだよ」
俺、マジ紳士。子供にも優しいのです。
お金はヤクザ・・ゴホンッ!おっさんがくれたので大丈夫。見かけによらず優しい所もあるんだなぁ~
「私は・・私は・・・」(ブルブルブル)
「店長~、オレンジジュース1つ!」
震えてるけど、緊張してるのかな?俺は返事を聞かずに飲み物を注文することにした。
すると店長は、
「テキーラですね!ありがとうございます」
「なんでだよ!見たらわかるよね?ここにいる小学生がテキーラ飲む訳ないでしょ?」
っと言い争っていると、
「・・・私は~~、25歳の立派な大人だぁーー!」
(ドカッ!)
なん・・だと・・・?
殴られた。こっち来てからよく殴られるな~。街の中だから痛くないけど。いや、それよりも25歳だと?
「遺言はあるか?」
え~~!俺死ぬの?なんかこの世界に来てから怖い人と出会いすぎじゃないかな。あっ、結衣さんは天使だけどね。
「無いなら死ね!」
(ドカッ!)
え~、また殴られた!物騒だよこの世界。
「ちょ、ちょっと待って!落ち着きましょう。話せばわかる!」
「オマエ、コロス」
なんで急に片言?怖いから!追いかけてこないで~~・・・
~数分後~
「ハァハァハァ・・・(うん?よく見ればかなり格好いい。怯えた表情も良い!これはかなりタイプだ!)」
現在俺は、隅で怖さのあまり震えていた(ガクガクブルブル)この世には逆らってはいけないことがあると聞いたことがあるが、まさか実感することになるとは・・
「・・・ま~、話くらいは聞いてやってもいいぞ」
え?どうしたんだろう急に。でも、これは許してもらうチャンス!俺悪くないけど、見た目が小学生のこの子が悪いけど、このチャンスは活かす!
「ありがとうございます!」
華麗にジャンピング土下座を披露する俺。
周りの客が騒ぎ出す(ザワザワザワ)
「ちょっ、恥ずかしいからやめて!いいから、こっちに座りなさいよ」
よし!許してもらえた。やり切った!
ん?周りの目??プライド??なにそれ、美味しいの??
命の方が大事じゃ、ボケーー!
「まったく。・・・自己紹介まだしてなかったわね。私の名前は綾25歳よ。あなたの名前は?」
「ハイ!私の名前は春樹と言いますです!ハイ!」
あっ、ビビッて日本語が変になってしまった。
「そんなにビビらなくていいわよ。見たところ歳は同じかちょっと下くらいでしょ?私は敬語使われるの苦手だから」
い、言えない!俺の方が5つも年上なんだから、俺に敬語使えや!なんて言えない・・。
「・・・うん、わかったよ」
俺は全てを諦めて、席に着くことにした。
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