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本当の力

俺とアレスは実技に向かう。

「よし、今日も授業を始める。まず、マルク、スキルが有能らしいな。隠すのはやめるんだな?今日はスキルありで頑張れよ」

「はい」

「よし、今日も走るぞ。準備しろ」

「「「「「「はい」」」」」


「よし、いいな。よーい。スタート」

みんな走り始める。俺もダッシュを決める。いつも通り、俺とアレスとヨークス、ルーイ、後数名がトップ集団を形成する。

・・・・


半周で、俺とアレスとルーイとヨークスだけになった。スキルを使っているので、いつもより俺が飛ばしている。

・・・・


最後の一周に入る。もうアレスも、ヨークスも、ルーイもついてきてない。少しの差がある。そこからさらにスピードを上げる。

・・

ゴールした。だいぶ2位争いとは差をつけた。


アレスとヨークスがもつれるように入ってきた。アレスが何とか胸差で勝った。少ししてルーイが来た。


「アレス、ヨークス、ルーイ、お疲れ」

「速いよ。マルク、それがスキルありの速さなんだね」

「ああ」


「凄いな。スキルなしで敵わないのに、スキルありなら影も踏めない」

「ああ、こんなに差があったのか。でも負けない。いつか勝つからな」

「「俺も」」

「ああ、いつでも来い。みんな強くなったら俺も強くなれる」


「マルク、スキルありの本気は凄いな。力を隠しているとは思ったがこんなにとはな」

「トーラス先生、すみません」

「いや、事情はレア先生より聞いた。しょうがないだろう。まぁ今日の組手は俺とだ」

「はい」

・・・・


「では組手を始める。マルクとアレス以外は2人組を組め」

「「「「「はい」」」」」


「アレス、俺が相手する。お前も今日は俺を相手に組手だ。まずはマルク、お前からだ。本気でこい」

トーラス先生と組手だ。本気で行く。


数度撃ち合いをした。やはりトーラス先生は強い。生半可な腕前ではない。この人が有名じゃない理由がわからない。それから、何度も撃ち合い、一向に勝負はつかない。だが、集中力が高まってきた。俺は疾駆を使う。一気に加速する。この一撃で勝負だ。


突きはすんでで避けられ、剣を首筋に置かれ負けた。

「ふむ、もう学生では騎士学院生でも敵わないだろう。俺も気を抜けば負けるな。これが本気か。よほどの訓練とスキルの使い方の旨さだ。疾駆も使いこなすか。まだ何か隠しているな」

「はい。武闘オーラを」


「そうか。それは使うな。相手が訓練で怪我をする」

「はい」

「次はアレス」


そしてアレスと先生が戦う。アレスは大変そうだ。完全に揉まれている。振り回される。疾走では全く敵わない。アレスが負けた。


「よし、マルク、使っていいスキルは疾駆のみ。アレスと戦え。アレス、お前は風の魔法も使っていい」

「「はい」」


「マルク、先を進むマルクに追いつくよ。少しでも1試合1試合毎に強くなる」

「ああ、俺も強くなる。こいアレス」


俺とアレスは疾駆と疾走でスピード対決してお互いに早いスピード域にいて打ち合う。それは常人には見えない。だが、俺の方が部が悪い。スキルの使い慣れの問題だ。だがいい訓練になる。疾駆の使い方や発動方法の練習になる。これはいい。


結局はスタミナ勝負で俺が勝った。


「アレス、強かった。疾走の使い方が上手いね」

「マルク、体力負けだ。まだ俺は足りないよ」

「アレス、俺の場合、息を吸うだけでマナを回復する。スタミナ勝負は負けることはないんだ」


「そうか。それはズルいな」

「そうなんだ。でもこれしか勝てる方法がなかった。まだ疾駆のスキルは使いこなせない。最近利用できるようになったから」

「そうか。じゃあいつか追いつかれるかもしれない。もっと俺は磨かないとな」


「ああ、そうだぞ。アレス。お前の良さはスピードとその体の使い方だ。もっと頑張れば疾駆ができるだろう。頑張るんだ」

「はい。トーラス先生」

いい師弟関係だな。


「マルク、次はヨークスと戦え」

「はい」


「マルク、頼むよ。目標の高さを知りたいんだ。本気で頼む」

「ああ」


「マルク。武闘オーラ以外はいいぞ」

「はい」


すぐに勝負がついた。スキルありの場合は力差があった。だが非常に『グラビティーソード』は戦い辛いスキルだった。これに集団指揮、連続詠唱はかなり強いな。


「強いな。マルク。目標は高いな」

「でもここまで来るんだろう?」

「ああ、待っていろ」


「待ちはしないよ。まだ高みに登る。そこまで来い。ヨークス」

「ああ」


また、トーラス先生から次の試合の声がかかる。

「次はルーイとだ」

「はい」


「勝負だ。マルク、本気でこい。勝ってやる」

「ああ、行くぞ。ルーイ」


ルーイのアクセラレーションは早い。また使い方が上手くなっている。でも俺は疾駆と槍術のコンビで余裕だった。


「く、こんなに強いのか。本気のマルクは」

「ルーイ。お前もここまで、いや俺が目指す場所まで来るんだろう?」


「ああ、行く。そん時は負けたと悔しがらせてやる」

「ああ。来い」

こうして授業が終わる。いい授業だった。


その後、昼食を食べ、午後の基礎戦術研究の授業を受け、放課後になった。


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