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閑話 王太子と公爵の処刑

今回は第2章の結末と決着です。

ガルドがラルクの屋敷を訪れた3週間後、レオナルク王国国王ラインバッハ・ティン・レオナルクと宰相ガルド・フォン・ルクレシアスはアルス王太子とレオサード公爵を謁見の間に呼び出した。罪は王国の秩序を乱したという国家反逆罪だ。レオサード公爵と王太子は帝国や聖国と協力して、王の蟄居を狙った。


「アルスよ、お主はガルドが言ったことに申し開きはあるか?」

「父上、そのようなことはしておりません」

「ふむ、証拠は?」


「それは」

「ガルドは証拠を集めておる。証拠もなしにないとはできんぞ」

「ガルドのは捏造です。そして、それはエドワードがやらせたのでしょう。自分可愛さに、王太子の地位を欲しがり」


「して、証拠は?」

「う」

「二度も言わせるな、この馬鹿者が」

「な、父上」


「もうよい。レオサード公爵よ、お主は何かあるか」

「陛下、なんの権限があり、こんなことしておられるので?」

「ほう、なんの権限?」


「わしは、王族だぞ。アルスもな。王族を罰するなど。何をしておる。お主は家族もろくに救えんのか。それどころか、儂を罰する。儂は先王の弟だぞ。先王も大戦で儂を救ったのだ。王族が罰せられるなど。ありえん」


「そうか、ではアルス・ティン・レオナルクならびにアイク・フォン・レオサードは王位継承権を剥奪し、これより王族ではない。そしてアルスはレオナルクの名を名乗ることを禁じる。皆のもの、アルスをレオナルクと呼ぶことをするでない。そしてアイク・フォン・レオサードから公爵の地位を没する」

「「「「「「「「はっ」」」」」」」」


「これで良いか、アイク・レオサードよ」

「な、な、何を」

「ふん、でお主は申し開きはないということでいいのだな」

「いや」


「ほう、あれを覆す証拠があるのか」

「う」

「ないか。ではガルド、法に則り罰を下せ」


宰相ガルド・フォン・ルクレシアスが判決を言い渡す。

「はっ、アルスは廃嫡し、その後に王宮の東塔にて幽閉とする。アイク・レオサードは、レオサード家を取り潰し、アイクは死刑、アイクの息子ジゼンおよび孫ジゼルは国外追放とする。そして、義理の息子シュレンがレオサード家を継ぎ、レオサード子爵とする。レオサード家の領地は周辺の貴族に分配する。両者に協力し罪を犯したものについては追って罰する」

「「な」」

「そして、エドワード第2王子を王太子に任命する。これにて謁見を終了する」


こうしてアルス元王太子とレオサード元公爵の刑は決まった。直ぐに刑は執行されて、アイク・レオサード元公爵は処刑、アルスは東塔にて幽閉された。


そしてアイクの息子ジゼンとその子ジゼルは裸一貫で小国国家群に放り出された。


なお、アルフ・フィン・ドンナルナは元王太子の行動を見て見ぬふりをしたことが問題とされ、謹慎処分とされ、謹慎明けに近衛隊を除隊し、騎士として警備隊に配属となることとされた。


アルフの父、ラルク・フィン・ドンナルナは子のしたことを自身も償うためと称し、謹慎処分を申し出た。


「ラルクよ、お前まで謹慎することはなかろう」

「ラインバッハ、俺も謹慎せねば、示しが付かないだろう」

「うー。そうだが」


「アルフの教育をしなくては、アルフをまた間違った道に進ませる」

「ライン、諦めろ」


「ガルド、そう言うな。儂が心を許せるのはお主とラルクしかおらんのだ」

「ふん、ラインバッハ、お主も早く、王位を譲れ。そうすればよい」

「馬鹿、ラルク。ラインがエドワードに譲るのは数年早い」

「うむ。ラルクの言うこともありだな」


「馬鹿者。ラインよ。変なことを考えるな」

「良いではないか。この前の辺境伯領戦線で、エドワードは器を見せた。支えるものもいる。もう良いだろう」

「ダメだ。今はまだ早い。ラルクお前が変なことを言うからだ」


アルフが帰ってきてから、1ヶ月がたった。

ラルクとアルフは共に謹慎ということになり、今は家族と毎日一緒にいる。そして毎日、マルクと一緒に訓練の毎日を結ぶ送っていた。

マルクの勉強は、レアリアの授業が終わり、予定の授業は終了し、後は試験のためにアルフと準備をしていく。


三章は1日明けて投稿します。

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