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調査①

翌日


「ガッソさんおはようございます」

「ああ、今日から調査だな。どうする?」


「はい。俺らは森になれる必要があります。ガッソさんとサンゼルで森の奥をを調査してください。俺らは隊員の森への慣れをしながら森の手前を調査します」

「わかった。森に慣れていないなら、それがいいか」


「はい。まずは会館に行き、手紙を騎士団長に届けてもらいます」

「わかった」

そして、会館ですぐに手紙を届けてもらえるように頼んだ。


俺ら第00小隊は森の境目付近から入り、浅いところで森の乱れたマナになれる。


「みんな、まずは森に入ってマナの乱れたところで、この乱れになれる。俺とケビンは大丈夫だが、みんなはきついと思う。まずは乱れたマナの中で位置の把握と気配の察知をできるようにしよう。ヤイとリオルは慣れれば5日は居れる。ミカは2日ぐらいは問題ないはず。魔獣は王都と比べれれば圧倒的に強い。気をつけろ」


「「「はい」」」

「ケビン、俺とケビンは周りの魔獣に気をつけながら、進む」

「はい」

そして、森に入る。ヤイとリオル先輩とミカさんはすぐにマナの乱れに気づくが、困った顔をした。


「気づいたな。かなりマナが乱れる。気配を察知できるようになるまでに数日くらいはかかる可能性もある。だが時間がない。本当は数日かけて慣れさせて、数日間、森の中で調査する気だったが、今日一日で慣れてもらう。気分が悪くなるかもしれないが許してくれ」

「「「はっ」」」


そして、ケビンがアドバイスをする。

「みなさん、マナの乱れを感じ過ぎないことが重要です。まずは感じ過ぎないようにしてみてください」

「「「わかった」」」


そして、俺たちは時間をかけてゆっくりと進んでいく。体が慣れるまではなかなか厳しいのが未開領域である魔獣の森の特徴だ。未開領域は全てこの特徴がある。マナが乱れるためにどうしても体が拒否反応をする。だからまずはマナを感じ過ぎないことが重要だ。それで体を慣らしていくことだ。


そうこうしていると魔獣にあったが、俺とケビンですぐに倒す。

「まだ、魔獣のことはいい。この中で戦おうとすれば、このマナの乱れになれなくては体がうまく扱えない。だから魔獣は任せろ。その上で早く慣れろ」


数時間かけて、皆が慣れたようだ。驚く事にミカさんが一番早く慣れた。どうやらマナを感じるのを他より遅く始めた分、マナの乱れに違和感を感じにくいようだ。それでも最初はマナの乱れに拒否感を感じてはいたんだと。


「よし、慣れたな、ここから弱い魔獣と戦ってもらう。これから俺が連れてくる」

「「「「ああ」」」」

そして、まずは、ここでは弱い狼の魔獣だ。小型ではなくリーダーだ。


まずはリオル先輩が倒す。かなり動き辛いところはあるが、普通に倒した。そしてヤイも同じく。最後にミカさんが簡単に倒した。ミカさんはもう普通に動けそうだ。


「よし、次は魔獣の気配を探る。俺が近くに魔獣を連れてくる。みんなはそれを探れ。コツは乱れたマナとの違いを感じることだ」

「「「はい」」」

そして魔獣を連れてきて、魔獣を抑え込む。


「く、わからない」

「リオル。同じくだ。魔獣の気配が見つからない」

「あ、わかりました」

ミカさんはまたしてもヤイらより早く見つけたようだ。俺がいる方を見て、微笑んだ。


「すごいな。ミカさん。早いですね」

「そう。ケビン君」

「はい」

そして、何度か試すとヤイとリオル先輩もできるようになった。


「これで、慣れは大丈夫だ。これから虎の魔獣と戦う。ここらではかなり強い。冒険者のBクラスでは敵わないやつだ。Aクラスの上位なら単独で倒せる。ヤイとリオル先輩なら力を普通に発揮できれば一人で行ける。ミカさんは本気でやったら一人でもいける」


「わかった」

「じゃあ、連れてくる」


そして虎の魔獣を連れてきた。まずはヤイだが、結構苦労した。まだ力をちゃんと発揮できる状況じゃない。普通はもう少し慣らしたい。だが、時間がない。そしてリオル先輩もかなり苦戦した。ミカさんは本気を出してちゃんと倒した。ミカさんの順応力が一番高い。


「よし、今日はここまで、ケビン、みんなを宿まで連れてって。多分、位階酔いする」

「はい」


「俺はもう少し、この辺を探って戻る」

「はい」


それから俺は探っていく。だが痕跡は見つからない。どこで魔獣が共喰いをしてるんだ。マナの乱れはいつも通りだ。王都南の森みたいにマナの乱れからは探れない。サンゼルとガッソさんの気配を感じて近づく。


「ガッソさん、どうですか?」

「わからん、だが、一つ言えるのは魔獣が少ない。奥地でこんなに少ないのは変だ。ここ最近、手前の方を潰してきたが、奥地には来ていなかったのが失敗だ。これは何か起きているのは確実だ」


「やはり。サンゼルは何か感じた?」

「ああ、前にマルクと来ただろう?その時にあった蜂の巣がない」

「え?場所を変えたんじゃない。グランドベアキングが居たし」


「うん?グランドベアが居たところは蜂は動かないぞ、あいつらは共生関係にある。グランドベアが縄張りにする事で蜂の天敵の蛇か来ない。それで蜂は共生する。まぁ、グランドベアキングを倒したとなると、蛇が来た可能性はあるがな」


「うーん。それの原因が何かがわからないな。巣を変えた可能性もあるんじゃない?2年以上経つからね」

「それはないな。蜂の魔獣が巣を変えるのは10年に一回だ。蛇に襲われて全滅しない限りは変えん」

「ガッソさん、そうなんですか?」

「ああ、そうだ」

そこあたりが変だ。でもガッソさんがわかんないじゃなあ。


「もう少しで夜になります。今日は一旦出ましょう。明日、俺が行ってみます」

「ああ」

「ガッソさんとサンゼルは明日は要塞側をお願いします」

「わかった」


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