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帰宅

翌日


俺は訓練してから会館に来た。

「マルク、昨日で卒業だ。最後の試験に考えてた。蜂も魔獣もドラゴンも倒したしな。俺が教えられることはない。予想以上に早く、成長したな」

「ありがとう、師匠」


「ああ、お前の才能は俺より遥かに上だ。お前の先祖だった勇者のカズキより上の可能性がある。お前は天井がわからん。位階も100は超えてるだろう。ここまで厳しい訓練したのはゼル以来だ。

いや、魔獣の氾濫の数や火龍を考えるとそれ以上だな。もうゼルとはあのスキルなしで勝ち負けが半々くらいはいける。俺とも何でもありなら、俺が負ける。槍だけなら5回に1回ぐらいは負けるかもな。まあ、まだ力の使い方を磨く必要があるが俺が教えることはねえ。慣れるしかねえな」


「はい」

「おい、ハイじゃねえだろう。まあ、いっか。頑張れや」

「ああ」


そして、俺は家に帰ることを決めた。そして、ルイン様に挨拶する。


「ルイン様、今日で王都に帰ります。お世話になりました」

「そうかあ。今回はありがとうね。助かったよ。マルクがいなくちゃ、厳しかったかもね。ガイスとガッソがいたから問題ないとは思うけど、被害は出てただろうね。いい魔法使いは必要だ。やっぱり、誰かを教師に引っ張ってこよう。候補は何人かいるんだけどね。どうしよう」


「そうですか。サリエ・エルナンデスさんをお勧めしますよ」

「カリウス君のお姉さんだっけ?」

「はい」


「そうか、確か宮廷魔術師になったって聞いているけど、うん。聞いてみよう。来月行くから、王都に着いたらよろしくね」

「はい」


そして、俺はサンゼルに挨拶する。

「サンゼル、俺は王都に戻るよ」

「そうか、俺はもう少し、ガッソ師匠とここで頑張るぜ」


「ああ、ヤイらには言っておくよ」

「頼むわ」

そして、移動願いを会館の受付に出し、俺は明日街を出て行くことにした。


1週間後


俺はセレステを朝早くから出て、王都へと1週間かかけて帰ってきた。途中でスピキアーズ領に寄って、アルフォンス様に挨拶して、1日、スピキアーズ領の領都でのんびりしてから帰った。


王都の門が見えてきた。

「冒険者カードです」

「はい。マルク様、どうぞ」


「ありがとうございます」

「いえ」


そして、冒険者協会の会館に来て、移動願いを提出する。

「お久しぶりです。レネさん。こちら移動願いです」

「お久しぶりです。マルクさん。はい。受け取りました」


「王都は変わりないですか?」

「ええ、特には変わりはありません。魔獣もそれほど出ていません」

「そうですか。それは良かった」


「ただ、ラムオレが」

「ああ、ラムオレが落ちましたか?」

「はい」


「修行ばかりで知りませんでした。いつ頃ですか?」

「そうですか、先週です」


「先週ですか?ちょうどセレステを出た頃です」

「ええ、そちらも聞いています。騎士団が辺境伯領に向かって、救援に行く予定と聞いていましたが、冒険者のマルクさんとガイスさん、ガッソさん、サンゼルさんの活躍で騎士の派遣が必要なくなったと言われた直後にランブルがラムオレを攻めたと、そしてラムオレが落ちたという一報で、王都は震えました」


「何だか、全てがタイミングがいいですね」

「その直前にアルス元王子が帝国で国王を名乗り出しましたしね」

「ああ、それは聞きました」


「そうですか」

こうして、レネさんに移動願いを出して、会話して冒険者協会会館を出ようとすると


「おい、マルクか?」

「ああ、リッキーか。元気か?」


「ああ、当たり前だ。また強くなったみたいだな」

「ああ、強くなった。あっちでガイスさんに教えを請うたよ」


「ガイスだと。あのガイスさんか?」

「ああ」


「それはすごいな」

「サンゼルは、今ガッソさんに師事しているよ」


「ガッソだ?あのガッソさんか?」

「ああ」


「サンゼルも強くなるな」

「ああ」


久しぶりの空気に二人で笑う。


「あっ、マルク」

「よお、ヤイ」


「久しぶりだよ。戻って来たんだ」

「ああ、今な。移動願いを出して来たよ」


「そうか、なんか大きくなった?」

「そうかもな、死にそうになったから」


「聞いたよ。魔獣の氾濫で活躍したんだって?王都支部ではサンゼルとマルクが活躍したって噂ですごいよ」

「そうか。それは嬉しいなぁ」


「変わらないような、変わったような」

「そう?変わったかもね。死にそうな訓練をしたから」


「死にそうな訓練?」

俺は師匠との訓練や火龍を倒したことなどを説明した。


「そんな、それって、俺、セレステにはいかないよ」


「ははは。ヤイ、マルクみたいなことはそうないぞ。ガイスさんの弟子にはそうはなれないからな」

「サンゼルはガイスさんよりガッソさんの方がおかしいって言ってたよ」


そしてガッソさんの訓練内容を教えると、みんなが絶句した。そして俺はそのくらいにして家に帰った。



「ただいま戻りました」

「あ、マルク。おかえりなさい」

「母上、帰りが遅くなりすみません」


「いいのよ。無事に帰ってきたんだから。それにちょうど半年ね」

「はい。何とか帰れました」

「魔獣の氾濫の話は聞いたわ」


「そうですか。それ以外は父上が帰ってきたらお話します」

「ええ、お風呂に入ってきたら」

「はい」


アランは兄上らと、兄上の家に帰っているらしい。


俺は風呂に入り、のんびりして、夕食まで休んでいた。

「父上、おかえりなさい」


「ああ、ただいま。そして、マルク、おかえり」

「はい。本日戻りました」

「ああ、どうだった?」


「はい。いい経験を多くできました。セレステの街にいて、ガイス師匠に槍術を教わりました」

「な、ガイスさんにか?」

「師匠に教わったのですか?」

「ガイスに?体は大丈夫?」


「はい。師匠には良くしてもらいました。この槍はガレスさんに作っていただきました」

「ほう、ガレスさんにか」

「よく、師匠が許しましたね」


「ああ、ゼル。反対に師匠が作った方がいいと言われたよ」

「師匠が?」


「ああ、ゼル。あの体が光る技はドンナルナ家の初代カズキ様が使っていた技で黄金闘気というらしい。その技に耐えれる槍じゃないとまずいということで作ったんだ」

「そうですか」


「そうね。そう言われれば、あの技はカズキが使っていたわ。カズキの方がすごいけど」

「ええ、大分使えるようになりました。ただ、まだ本気では使えないです」

「そうか」


「そうなのね。すごいわ。それに火龍の槍なんて良く素材があったわね」

「はい。師匠と倒しました」

「へえ、ガイスと」

母上の顔が・・・やばい。師匠が死ぬ。


「母上、師匠を怒らないでください。そうしないとドワーフの都は鉱石がなくて不味かったのです」

「そう」

「これからはどうするんだ?」


「はい。これから少しゆっくりして、みんなに会ってから、獣人族国家に行ってみたいと思っています」

「そうか。今はラムオレがあんな状態だ。気をつけろ」

「はい」

それから、夕食を取って休んだ。


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