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帰ってきたら

1週間後


俺はこの1週間はほぼ動けなかった。力を使いすぎて、体が悲鳴を上げ続けた。少しずつ自分で回復魔法をかけ、さらに回復薬を飲み、何とか回復してきた。これは体を痛めすぎた。やはり、まだ、60%は封印だな。いつか死ぬ。


そして、槍と防具作りも1週間かかった。ガレスさんはほぼ徹夜らしい。他の鍛治士も手伝ってくれたようだ。それほどの物が出来上がったとさっき連絡が来た。


俺は宿を出て、ガレスさんのところに行く。


「よお、マルク、来たか?」

「はい。すごい物が出来上がったと?」


「ああ、見ろ。これが俺の人生最高の槍だ。古竜の牙で作った剣の次に最高の物を作った」

「おお?」


「すごいだろ。刃は火龍の牙を、柄は火龍の骨を中心に魔銀で固めた。そして持ち手に火龍の皮を使った最高の一振りだ。もうこれ以上の物は槍じゃあ作れる気がしないと思う」

「そうですか。すごい。振ってみても?」


「ああ、いいぞ」

俺は突きをした。一瞬、刃先が槍が赤く燃えるように赤くなる。

「すごい。これはなんという槍でしょう」


「ああ、俺も驚いた。刃先が赤く光ったな。多分、マルク以外は無理だろう。火龍が自分を倒したマルクを認めているからか、その思念が残ったのかもな」

「そんな事が?」


「ああ、古竜の時にな。ドンナルナ家初代カズキに作った剣がそんな感じだった」

「そうですか」


「ああ、そうだ、名前をつけてくれ」

「名前を?」


「ああ、マルクの槍だ。マルクがつけろ」

「はあ、・・・・では火槍ドラグーンで」

「おお、いい名前だな」

「はい」


師匠が頭を手で押さえながら鍛治場に入ってきた。

「ああ、頭が痛え。ガレス、マルク、槍はどうだ」


「兄貴、飲み過ぎだろう。弟がさっきまで頑張ってんのに」

「ああ、俺が酒を飲んでも、飲まなくてもいい槍はできるだろう」


「まあな。ほら、マルクもう一回突きをして見せてくれ」

俺は突きを素振りする。


「おい、カズキの剣みたいじゃねえか?」

「ああ、火龍がマルクを持ち主として認めたんだろうよ」

「すげえな、そりゃ」


「ああ、現在の最高の槍だな」

「そうか」

「ああ、そうだ。防具もできてる」

「ありがとうございます」


「これだ。火龍の皮と骨を使った鎧だ。軽くて丈夫で魔法に強い。まあ水と氷は少し弱いが、それでも大したことはない。火龍時代よりはマシだ。魔銀も使ったしな」

「そうですか。それはいい」

「最高傑作だな」


俺は防具も身につけてみる。軽くて、動きにフィットするような感じがする。いい。


「よし、じゃあ、明日は出発だな」

「ああ、師匠」

「おう。ガレス、世話になったな」


「ガレスさん、ありがとうございます」

「いいんだよ。火龍がいなくなって、万々歳さ」

「そうか」


そして翌日、街を出て、1週間かけて辺境伯領に戻り、そして3日かけてセレステに戻って来た。


ドワーフの街を出て11日後


俺らがセレステに戻ってくると、セレステの街は騒がしかった。どうやら、魔獣が増えているという事らしい。セレステ側で魔獣の氾濫に入るのではということらしい。


予想は2、3日で起こるだろうと。で辺境伯軍も来ている。半分は要塞側に、そして半分はセレステに来ている。セレステにはアカードさんがいる。そして運のいいことにサンゼルがガッソさんと鍛錬の為に来ていた。


「よお、アカード。氾濫か?」

「ええ、よかったです。大師匠が来てくれて」


「ああ、マルクもいる。そうだな。マルク、お前の卒業試験をする。本当は蜂の群れに突っ込んで数百匹と戦い続けることを考えたが、魔獣の群れに突っ込ませる。アカード、今回はどのくらいを予想している?」

「はい2000ほどです」


「そうか、じゃあ、マルク、500を倒せ。そして生き残れば卒業だ」

「ああ」


「あの〜、師匠、それは無理では?」

「大丈夫だ。この前、火龍を倒して来た。マルクが倒したんだ。いける」

「はあ」


「それに、俺が500で、ガッソが800、他で200でいけるな。よかったな、アカード。今回は楽勝だ」


と笑顔のルイン様がこっちにきた。

「ねえ、ガイス、火龍の件は教えてもらっていいかな?」

「おお、ルイン様じゃねえか」


「そうだね。この前の件と火龍の件をリネア姉様に報告しないといけないから、詳しく教えて」

「な、それは言えない」


「うーん。今回の指揮官だから戦力や作戦は知らないとまずいよ」

「わかった。言うから、リネアには頼む」

「うーん。聞かれたら厳しいよ」


「頼むよ。ルイン様」

「まあ、いいから教えて」

「わかった」

そして、俺らは宿に行き、のんびりした。


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