最終学年へ
それから数ヶ月後、卒業式の日
俺は学院に朝早くから向かう。生徒会の執務をして、在校生代表として送辞の練習だ。
そして卒業生が来る時間だ。俺は教室に行き、一年生らに挨拶して、教室に向かう。そして在校生として卒業式場に入る。先輩らのご家族が入場される。そして三年生が入場なされる。
式は始まり、祝辞が読まれ、卒業生にそれぞれ卒業証書が渡されていく。最後の卒業生に卒業証書が渡されると、俺の送辞の番になる。
俺は壇上に上がり、送辞を読む。そしてライル様が答辞を読み、式は終了となった。先輩方が式場を出て行く。在校生はそれを見送る。皆涙し、1人1人が出て行くのを見送った。
そして式が終わり、俺らは卒業祝いを部室で行う。先輩らが歩んで来たこれまでを語らいながら、笑い合う
「リオル先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、ありがとう。マルク、俺はお前という目標を持てたことがこの学院に来て一番良かった。友も多く持てた。でも一番はお前に出会えたことだ。お前は俺の目標で、誇りだ。頑張れよ」
「ありがとうございます。リオル先輩も頑張ってください。リオル先輩に負けぬようこれからも頑張ります」
「ああ」
「クリス先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、マルク、ありがとう。マルク、どんな事はあろうと折れるな、負けるな。俺の目標はお前だ。俺の理想だ。だから変わらずにいけ」
「はい」
「ジュライ先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、マルク。俺は、俺はお前に会えて嬉しい。お前という絶対に折れない者に出会えなければ、学院生活で心を折られていた。リオルやカリウスら天才との差に。でもお前に出会えて俺は成長できた。ありがとう」
「こちらこそ、ありがとうございます。ジュライ先輩と笑い合った日々は最高の思い出です」
「ああ」
ジュライ先輩が泣いている。もうボロボロと。
「ジンダ先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、ありがとう、マルク。マルク、俺はお前に負けないように頑張る。お前も頑張れよ。俺の目標、マルク・ドンナルナよ」
「はい」
「ラックス先輩、ルックス先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、マルク、ありがとう。本当に学院生活が楽しかったよ。マルクのおかげだね。この部活には入れてよかった」
「ああ、兄の言う通り、マルクに出会えてよかったよ。最高に楽しかった」
「ありがとうございます」
「カリウス先輩、ご卒業おめでとうございます。本当卒業できてよかったですね」
「ああ、危なかった。これも全部、マルクのおかげだぜ。あの時、ラルク様を紹介してくれなかったら、全て違ってた。それに俺が尊敬するのはお前だよ。俺にはお前は太陽に思える。いつも人を照らす。それには辛いこともあるだろうに、1つも辛い所は見せない。すげえよ。本当にありがとうな」
「いえ、こちらこそありがとうございます」
「ライル様、ご卒業おめでとうございます」
「ああ、マルク、ありがとう。今日はいい日だよ。ルドルフも久しぶりにいい顔してた。俺の卒業を祝ってくれたよ。マルク、お前の武闘会の試合を見て、思ったらしいよ。俺は努力して来たのか、いや何もしていないって思ったみたい。ありがとうね」
「いいえ。俺は何もしてません。きっとライル様の気持ちが伝わったんですよ。そのきっかけがたまたま、あの大会だったんでしょう」
「そうか。そうだね。そうだと嬉しいね」
「はい」
こうして先輩方と話して卒業祝いは終わった。先輩らが訓練場を出る時、
「「「「先輩方、ご卒業おめでとうございます。僕らはいつでもいっらしゃることをお待ちしております。これからも頑張ってください」」」」
とみんなで言った。先輩方は照れ臭そうに笑いながら、感謝を述べて訓練場を後にした。




