合宿3日目4日目
翌日
俺らは、素振りや打ち込み、などの個人が伸ばしたいところをそれぞれの先生に教えをこう。ゼル、シグルソン教官、レア先生が教える。ルーナやレオナも教官役をやる。
俺は訓練をする。ケビンが横で一緒に素振りや打ち込みを一緒にする。お互いに槍術を目指すこともあり、俺によく懐いている。基本からどんどんとやる。
スピードや精度が違うため、俺より数は少ないが、それでもかなり良くなっている。夏休みの間もシグルソン教官の元でかなり訓練をしているようだ。たまにゼルにも教わっているらしい。
俺は素振りを終わった。ケビンも俺の数の半分だが、終わったようだ。250ずつと踏み込み500回だ。凄いな。頑張っている。今度は打ち込みだ。ゼルが受けてくれる。1つずつ丁寧に、早くやる。ケビンもついてこれている。体力もついたのだろう。
それらが終わり、模擬戦をしていく。リオル先輩やアレスらと。ケビンは流石に入っても他と力差があるため、一年生同士で模擬戦をしていく。
俺らは一対一を何度もこなす。途中昼休憩を挟んで、何度も。それからパーティーを組んで練習する。こっちは一年生も入れる。そして何度もやる。
色々な組み合わせでやる。多くの状況に合わせる力を身につけ、どんな状況でも生き抜く力を身につけていく。
かなりハードな訓練を終え、皆は宿で休む。よく寝れそうだ。
翌日
今日は先輩と後輩がパーティを組んで、砂丘にいる魔獣を討伐する。スピキアーズ領にとってかなりの迷惑となっている砂丘の魔獣を片付ける。これもいい訓練になる。
なお、先日の冒険者に護衛をお願いした。魔獣の死骸は冒険者のもので、かつ護衛料や倒したお礼もアルフォンス様からもらえる。
「また、美味しい話をありがとうございます。マルク様」
「様付けなんていらないですよ。魔獣討伐の護衛という仕事を頼んでいるんです。信頼の置ける冒険者がいいので、こっちも助かります」
「ありがてえ」
そんな話をして、始める。俺はケビンや魔法詠唱研究会の一年生、実践戦闘研究会の一年生でラオ、レオナに憧れていた女の子、リルニアと組んだ。ケビンが中衛で、俺が前衛、リルニアとテオが後衛だ。テオは魔術師、リルニアは弓師で魔術師だ。結構バランスがいい。
進んでいくと、砂ネズミがいた。1匹。
「よし、俺が止める。リルニアは弓で攻撃、テオが魔法、ケビンは補助」
「「「はい」」」
俺が突進を止める。そこにリルニアの弓が来る。ちょっと外れた。俺に当てないように慎重になった結果だ。そしてラオの魔法が当たる。砂ネズミの魔獣は瀕死になる。そこにケビンの突きで死んだ。
「よし、まずまずの連携だ。ただ、リルニア、俺に当てないようにと慎重になりすぎだ。俺は硬化をかけている。当たっても大丈夫だ。もっと狙っていい。訓練にならないぞ。課外授業では当てないようにするのは大事だが。今はいいから魔獣に当てることに集中しろ」
「はい」
また、砂ネズミが今度は2匹。
「いくぞ。さっきと同じ。ただ、ラオ、リルニアが1匹ずついけ」
「はい」
今度はリルニアの弓が当たる。かなりいいところにあたり、1匹は死んだ。ラオはさっきより強い魔法を撃つ。これもあたり、もう1匹も死んだ。
「よし、いいぞ。次はケビン、砂ネズミだったら前衛をしてもらう。止めて、2人の攻撃の間を作れ」
「はい」
とまた、砂ネズミが1匹だ。
「ケビン」
「はい」
ケビンはまずやりで、足元を狙い動きを止める。その後ネズミの方突進を止め、間を作る。そこに、ラオの魔法とリルニアのが当たる。砂ネズミの魔獣は死んだ。
「よし、いいぞ。一回戻って休憩だ。位階酔いの可能性もある」
「「「はい」」」
と、戻ろうとすると、護衛の冒険者が
「いやあ、俺の必要性がないくらい良くできますね。学院はこんなにレベルが高いんですか?」
「いや、多分、実践戦闘研究会と魔術詠唱研究会が高いんですよ」
「そうですか。冒険者になれますし、もう駆け出しは抜けたところでしょう。全員。特にマルク様はもうCランクは確実で、Bランクにも入るでしょうね」
「凄いです。マルク先輩」
「ふふ。Bは難しいよ。Cは可能性があるんじゃない」
「うーん、マルク様は謙遜する方ですね。冒険者から言わせて貰えば、あれだけ指導できる時点でCは硬いです。案外冒険者はレベルが低いですから」
「そうなんですか?」
「ええ、強いものが圧倒的に強い世界です。ほとんどはそれほど強くなく。一部の方が化け物じみた強さです。ゼル様とかですね」
「ああ」
とこんな話をして、拠点に戻ってきた。みんな一度休憩に来たようだ。テオが調子が悪そうだ。リルニアも。ケビンはまだいけるみたい。2人は砂ネズミを2匹だしね。
「ケビンは大丈夫?」
「はい。まだ大丈夫そうです。学院に入る前に無理した時があります。ネズミの魔獣を数匹倒したので」
「そうか」
父親の跡を継ぐために無理をしたのか。強くなるためにと位階を上げに行ったんだろう。無茶をするな。それぐらいに焦っていたのか。ここに入れてよかったな。
そして休憩後に、もう一度、砂丘に入る。今度は俺が付き添いになる。3人で魔獣を見つけて、倒していく。4匹ほど倒した。ケビンが2匹とリルニアが1匹。テオが1匹だ。
テオの真剣さはちょっと驚いたが、多くの魔法を撃てるようにマナを増やさないと研究が進まないからというんだ。根っからの研究者だな。ミリア先輩タイプだ。物静かだし。
「よし、今日はここまで、もう少しで暗くなる。これ以上は危険だ」
「「「はい」」」
「いい判断です。もう暗くなり始めますね」
護衛の冒険者も同意する。俺らは休憩所に戻って来た。どうやら、他も戻って来たようだ。
「全員戻って来たかな?」
「ああ、あと、ルーナのところだな」
「あれ、珍しいね。ルーナがとは」
「あ、戻って来た」
ルーナと一年生が少し怪我しているな。
「大丈夫?今魔法をかけるよ」
「はい。最後に砂ネズミの大群に襲われて」
「冒険者は?」
「そこに。皆を守るために頑張ってくれました」
「何匹いたかな?ルーナ嬢」
「アルフォンス様、17匹です」
「かなりだね。うーん、討伐が必要かな?」
「そうですか。俺らとそこの冒険者でやりましょうか?ゼルもいますし」
「頼めるかな?少しでも減らしてくれると助かるよ」
「わかりました」
冒険者も、怪我をしたルーナも直した。大した怪我ではなくてよかった。それから日没までゼルと実践戦闘研究会の有力者と冒険者が組んで魔獣を狩った。一年生らは先にレア先生が引導して宿に戻った。
俺らは65匹ほど狩って終わった。流石に狩りすぎたかな。原因は砂ネズミの巣をトルネードが潰したためだ。俺のせい。
「結局はマルクのせいだね」
「ええ、あの魔法は禁止になされた方がいいでしょう」
「ああ、やめておくよ。ゼル」
「まあ、マルク様の魔法はえぐいですや」
「すみません、追加の仕事を頼んで」
「いいえ、いい稼ぎになりました。これでせっかく来たスピキアーズ領でいい買い物ができる。最高ですよ」
「そうですか。よかった」
アルフォンス様らのいる場所に戻ってきた。
「おう、戻って来たかい。どうかな?」
「はい65匹を倒しました。どうやら巣を俺のトルネードが壊したことが原因みたいです。だいたいの砂ネズミは倒しましたから、大丈夫だと思います」
「そうか。よかったよ」
「この度はすみません」
「反省してれば大丈夫だよ」
「はい」
こうして、問題の二日目はおわった。俺は反省が必要だ。生態系を変えてしまった。魔獣だから問題はないけど。それから三日間はシグルソン教官の訓練とゼルの訓練、レア先生とルーナの指導で終わった。




