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新学期 ①

翌日


今日は授業や試験はない。なので、朝に訓練して、部室に行く。シグルソン教官が2、3年生に訓練をつけてくれる。


「よし、最近鈍っているだろう。お前らの動きを見る。まずは素振りだ。今日は時間がある。とにかく振るぞ」

「「「「はい」」」」


雰囲気は怖いが、言っていることは一年生の世話で、時間が取れえない俺たちに時間をかけて、じっくりと教えてくれるということ。特に基礎を。


で、実際に詳しく、でも優しく、時には厳しく教えて行く。シグルソン教官は全員のいいとこと悪いところを丁寧にに教えてくれる。女性陣も案外、教官の教えは好きなようだ。今までこんなに詳しく教えてもらえることがなかったから。


「よし、だいぶ素振りをしたな。全員、ダメなところと修正の仕方は伝えた。これから励め」

「「「「はい」」」」

「では昼休憩だ」

「「「「「「はい」」」」」


こうして訓練を終え、午後もはがっつり訓練した後に新入生を迎える。

「はい。皆さんお集まりくださり、ありがとうございます」

新入生の数が半分になっていた。昨日の俺の行動でビビったのか?


「では、今日は戦術の日です。レオナから講義をしてもらいます」

「はい。では始めます。今日は戦術を知ってもらうために色々と経験してもらいます」


「あの〜、魔法理論はいつ教えてもらえるのでしょうか?」

「俺が答えるよ。レオナ」

「うん」


「はい。明日に魔術詠唱研究会と共同で訓練します。魔法理論を学びたいなら魔術詠唱研究会に入る方がいいですよ。こっちは戦闘にどう生かすか、そして戦闘で生きる技術、戦術、戦い方を多角的に学ぶところです。魔法のみを学びたいなら是非あっちに言ってみては?」


「ああ、そうですか。そっちには入っているので、抜けます」

「どうぞ、まだ仮入部です。問題ありませんし、手続きもありません」

「はい」

とここで、また10人程度が抜けた。多分、魔術詠唱研究会も入れてもらえないだろうな。


これで40名と少し。


「あの〜、私は戦闘は弱いですが、戦術や色々と学んで、強くなりたいと思っています。それはいてもいいんですか?」

「はい。むしろ大歓迎です。そういう方に入ってもらいたいです」

「ありがとうございます」


「はいでは、レオナ続けて」

「はい。では二、三年生は用意を」

・・・・・

・・・・・

講義は続いて行く。さっきの色々学んで強くなりたいという子は目をキラキラさせながらレオナの動きを学んでいた。きっと弟子入りするな。女子生徒だし。


そんなで終わった。それから俺らは片付けをして帰った。


5日後


俺らは4日間教えて、結局は23名になったので、みんな入ってもらうことになった。どうやら最初に弾いたものが俺の悪口や「大したことない」とか「俺にビビった」などの自己保身のような事を、他の部活に入り、喚いているようだ。俺は特に気にしてない。


だって、実力を見れば、嘘であることくらい、この学院の生徒はわかる。2、3年生は何を言っているのだという目で見てる。ただ、入った部活は貴族派の集まりだから、一緒になって騒いでいるけど。


ちなみに俺は免除試験は全て通った。


今日も訓練から始めて、学院に行く。校門はまた人だかりだ。そこを抜け、教室に向かう。

「おはよう」

「「「「「おはよう」」」」」

「おはようございます。マルク」


「魔術詠唱研究会はどう?」

「ええ、40名に絞りました」


「そうか。大丈夫そう?」

「ええ、他の2、3年生も手伝ってくれます。マルクは実践戦闘研究会が軌道にのるまでは、そっちに集中して大丈夫です。私も魔術詠唱研究会がそうなるまでは中々そっちに出れそうにないです」

「ああ」


先生が入ってくる。

「はい。席についてください」


皆が席に着く。

「では、出席を取っていきます。・・・」

・・・・・・・

「はい、皆さんいますね。連絡事項は、一つ、今日より、去年、課外授業を受けた方はダンジョンへの入りができます。4人以上での入場となりますので、気をつけてください」

「「「「はい」」」

「入場の際は、こちらの申請用紙をお書きください」

「「「「はい」」」

「では、終わります」


こうして授業が終わり、俺は実技に。この授業には俺ら全員が参加している。最近はルーナやレオナもかなり強くなった。ルーナは完全な魔術師タイプ、レオナは後衛だが。


実技後は、ダンジョンに入る予定だ。申請用紙を書いてと提出と。


「マルク、ダンジョン楽しみだね」

「ああ、課外授業以来だ。魔獣と戦うのは」


「ええ、今度はいいメンバーでだから、楽だわ」

「それに、流石に熊の魔獣はでないだろ」


「ああ、あの時は大変だったね、マーク」

「ああ、流石にヒヤヒヤした」


「俺らもだ。あのバカのせいで」

「ヨークスとルーナが一番の被害者だよね」

「そうです」


「ふふ。あの時のマルクはすごかったわ。判断が早いし、的確で」

「夢中だったから」


「ああ、10人近い人をまとめて、すぐに指示出して、助ける。英雄だよ」

「アレス」


「ははは、英雄って言葉にまだ慣れないのか、マルク」

「慣れないよ。まだ力が足りないもん」


「ていうことはなるってことか」

「ああ、みんなの期待に応えられるように頑張るよ」


「はは、英雄マルクの覚悟を見れた」

「もう。ルーイ」

と実技の授業に来て、みんなで話していた。


「おし、みんないるな?授業を始める。今日からダンジョンに行くものもいると思う。この授業はより、実践的にする。魔法もスキルもあり、ただし、マルクはダメだ。お前の力は強すぎる。スキルの全部使いはなし、武闘オーラは使うな」

「はい」


まだ、全てを使うのは難しい。正直コントロールしきれない。だいぶコツはわかって来たけど、やるのは難しい。訓練中に倒れることもあるから、母上やゼルのいる時しかできない。


「今日は個人戦とパーティ戦をやる。まずは個人で組手だ。二人一組になれ、数回相手を変え、やる。とりあえず組め」


で、俺は初めはアレスと組む。アレスとお互いの技を出し合った後、本気駆け引きをする。その後、変わっていく。ヨークス、マーク、ルーイ、レオナ、ルーナという順で、さらに他の生徒とも組手をする。俺と組手を希望する者が多い。


「よし、では次、パーティ戦だ。まず、次の者は前へ、マルク、アレス、マーク、ヨークス、ルーイ」

「「「「「はい」」」」」


「よし、ここに後衛の魔術師が入る。こい。」

俺のところにルーナだ。


「よし、次は後衛の者で魔術師以外」

レオナも俺のところになった。


「最後に前衛の者、マルクのところに2人が入れ、それ以外は一人。中衛はマルクのところ以外だ」

これで、各パーティが5名ずつになる。この授業は25名だ。俺のところは、俺が中衛で、レオナとルーナが後衛、それで残りが前衛だ。


「じゃあ、まずはできることを確認しよう」

と俺が切り出し、確認していく。みんな結構いいバランスでできることが違う。


「じゃあ、基本戦術は普通に行こう。二人は前衛で、俺が中衛で後衛のガードと前衛のサポート、後衛の二人は前衛の動きを邪魔しないように、相手の前衛を撹乱し、倒せるなら倒す。初戦はそれでいいかな?」

「「ああ」」

「「ええ」」

「よし、じゃあ、一つ一つやって行こう。うまくいかない時はまた話し合いで」


と話し合いをして、初戦に臨む。まず最初に俺ら対ルーイ達だ。


「よし、始める。勝ち負けは二人が崩れたら終わりだ。それだけで集団戦は負ける。いいな?」

「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」


「よし、では始め」

俺らとルーイ達はお互いに向き合う。前衛にルーイがいる。気をつけないとな。するとルーイがいきなり仕掛ける。これは読んでいたので、レオナに牽制させる。

ルーイは止まり、攻めれない。


「よし、レオナ、ナイス」

「ええ」

「俺らでいく」


「ああ、サポートするよ」

「頼む」

前衛の二人がいく。ルーナと俺は魔法で、レオナは弓で牽制してサポートする。ルーイは中衛を前に出して前衛を止めてくる。そこに俺は後から入り、ルーイに攻撃を加える。


ルーイは読んでいたのだろう。避けて、相手の中衛の一人が魔法で攻撃、こっちの前衛の二人がこれを止める。前衛の二人がいい。パーティ戦に慣れている。


そこから俺がルーイを止めて、前衛が二人がかりで前衛を攻める。しかし後衛が俺と前衛の一人を牽制する。そこに今度はルーナとレオナが後衛めがけて攻撃、後衛にヒットする。後衛が崩れた。


「そこまで。あとはマルクチームの前衛と中衛が後衛のサポートで、相手の前衛一人と中衛を倒して終了だ。ルーイが一人残る」

「はい」


「うむ。マルクチームは後衛のサポートが良い。あとは万能なマルクが前衛をしっかりとサポートできる。前衛はしっかりと前を抑える。役割がはっきりした上で、策もよく、役割をしっかりとこなす。いいパーティだ」

「「「「「「はい」」」」」


「ルーイチームの方は悪くない。ただ、ルーイに頼りすぎだ。指示待ちに後衛がなった。その遅さが敗因だ」

「「「はい」」」


「よし、良い戦いができたね。前衛の二人おつかれ、一番ハードなところだけど、いい戦いをするね。パーティ戦の戦い方は初めて見た」


「ああ、部活が俺もこいつも集団戦闘研究会だ。戦い方はわかっている」

「そうか。それで。すごいね」


「ああ、でもマルクのサポートも、レオナとルーナのサポートもすごい。部活でもここまでのサポートはない。特にレオナとルーナはすごかった。マルクは万能すぎて、俺らは楽だ」

「「「ありがとう」」」


「どうかな、このままでいく?」

「ああ、少し変えよう。俺らが前衛で頑張っている時はマルク、よほどじゃない時は来なくていい。そうじゃないとさっきのルーイチームの二の舞だ」

「わかった」


「でも状況に応じてね。マルク」

「わかった」


「結局、チームの要はマルクだ。俺らは役割をこなす。それは自分でしっかりと判断してだ。だがマルクは役割ではなく戦況を把握して動いてくれ」

「ああ」

すごいな。集団戦闘研究会か、今度合同訓練できないかな?聞いてみるか。


「ねえ、今度実践戦闘研究会と集団戦闘研究会と合同訓練できない?」

「ああ、部長に聞いてみよう」

「ありがとう」


「ふ、マルクは強いのに、他の者からも学ぶのか?すごいな」

「それがマルクの強さね」


「そうか。学ぶべきところだ」

「ああ」


「なんだか、照れるね」

「はっはは」

「ははは」


「出た。マルクの天然がね」

「もう」


それから、ヨークスチーム、アレスチーム、マークチームと戦った。今日は全勝を収めた。いいチームだ。今回はチームメイトに救われた部分も多い。そして授業が終わる。


「よし、今日は終わりだ。各チームで反省があるだろう。いろんなチームを経験して、学べ。集団戦闘は戦場や、魔獣相手では当たり前だ。お前たちには絶対に必要なことだ。よく訓練して、学び、いつか死なないために生かせ」

「「「「はい」」」」


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