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文化祭①

1ヶ月後


今日は訓練はなしで、学院に向かう。学院祭当日なんだ。朝から学院は人で賑わう。生徒も朝早くから来て、学院祭の準備や出し物の準備を頑張っている。


俺はクラスの出し物の喫茶店と部活の出し物のブースと軽食の準備に追われている。二つは忙しい。だが、だいたいどの生徒も二つ掛け持ちのため、大忙しなんだ。


俺は武闘会も出る。何とシードをもらった。第1シード、第2シードはリオル先輩だ。第3シードがアレスで第4シードがヨークス。


これには、他の部活がかなり反発したらしいが、主催の生徒会がそうすると押し切った。実際に先生らもそうじゃないと盛り上がらないとアドバイスしたらしい。なお、学院祭は3日間行われる。最終日に武闘会がある。


「マルク、これはこっちよね?」

「ああ、レオナ、そう。戦術の出し物は、今日の分はよろしくね」

「ええ、戦術模擬戦と、簡単な軍儀くらいは大丈夫よ」


「ありがとう。ルーナ、魔術詠唱研究会はどう?」

「ミリア先輩が頑張っていらっしゃいます。引退前の一仕事って」


「はは。ミリア先輩もいい人だ。サリー先輩は?受験は終わったって聞いたけど」

「ええ、来てないですね」


「そうか。三年生の方々から聞いたのは騎士学院は夏休み明け直前に試験で、魔法学院や他の学院の合格発表は学院祭前って聞いたけど。ミリア先輩は合格したらしいね」


「ええ、もう合格が決まっているそうです。3日前に通知が来たそうです」

「そうか。でも引退か。まあ部室にはいそうだけど」


高等教育の試験は夏から冬にかけてなんだ。学院都市国家に合わせてらしい。他は春前なんだけどね。ちなみにうちの三年生は騎士学院に推薦で合格していて、2学期にはもう進学先が決まっていたらしい。


なので、今回は三年生の2人はかなりの仕事をしてくれる。クラスのものも、他の部活も引退したため。よく引退して、既に進学先を決めた先輩が学院祭当日のみ協力してくれるのは学院の定番らしい。ただ、先輩だから面倒もあるとのこと。うちはない。


そんな話をして、準備を進めていく。だいたいの準備は整った。

「はい、皆さん、最後の確認です。シフト表に無理はないですか?」

「「「「「大丈夫」」」」

「そうですか。では皆さん、頑張りましょう」


学院祭が始まる鐘がなった。

キーンコーン。


多くの人が実践戦闘研究会及び魔法詠唱研究会に来た。どうやら魔法理論の内容や訓練方法を知りたいという人達のようだ。学院祭は、あまり来る際の規制はないが、最低限のチェックとしてチケット制だ。


ただ、親族しか買えないというものではない。近隣などにも売っている。ただし、他国の人間は買えない。今年は特にそれが厳しいらしい。


そうこうしていると席は満載だ。魔術詠唱研究会では、ルーナやミリア先輩らが研究を説明している。ルーナが俺の理論、ミリア先輩が自分の理論と俺の理論を合わせた理論を。観客は目を輝かせて聞いている。中には来年入学を目指しているらしい子もいる。


実践戦闘研究会は多くの人が理論を聞いて、試すようだ。1時間制で変わっていく。こっちはアレスやリオル先輩、ルーイが変わりばんこで説明役をしている。そして説明を聞いた人は流れ訓練場所で試す。そこはマークとヨークスが中心になり指導する。どの人も凄く熱心になっている。


俺は厨房で料理と飲み物を作る係だ。俺が表に出るとパニックになると予想されるためだと。俺見たさに来る近隣の女性が多いとか。本当かなと思ったが、キョロキョロしている女性が多い。そうかと思うとアレスやリオル先輩に目が釘付けになっているようだ。


レオナは、数人と戦術研究や軍儀で高齢の方や子供と遊んでくれている。中には戦術模擬戦を唸るように見ている人もいる。多分軍務局の人か、どっかの領の軍師か、それを目指す人だろう。


うちのブースと魔術詠唱研究会のブースは人が多く。儲かっている。悪い言い方だが。こうして1日目の午前は終わった。俺とレオナとルーナはクラスの出し物に行く。喫茶店だ。まあ、コスプレだけど。こっちではウェイターをさせられる。格好は執事だった


凄い人が来た。メル姉とエルカ姉様も来ている。

「エルカ姉様、メル姉、ご注文はいかがなされますか?」

「お嬢様と言う」


「エルカお嬢様、メルお嬢様、ご注文はいかがなさいますか?」

「ん。紅茶」

「そうね。私も紅茶をお願い、マルク」

メル姉も役作りらしい。マルク呼びだ。


「はい、かしこまりました。お嬢様」

「ん」

「マル君、格好いいわ」


他のお客様にも

「お嬢様、何になさいますか?」

「・・・・」


「大丈夫ですか?お嬢様?」

「kgdyw。はい」


「そうですか。何になさいますか?」

「はい。紅茶とパンケーキを」

「承りました。お嬢様」


そんなで、長蛇の列ができている。凄いな。女性ばかりだ。男性にはルーナとレオナがメイドの格好で接客している。男性客はうっとりしている。


こうして、俺の番は終わる。俺とレオナとルーナは少し休憩で3人で他のクラスや部活のブースを見て回る。お昼も食べれてないので、歩きながら食べ物を探して、美味しそうなものを買い、食べる。さらにみんなに差し入れを買って行く。


「マルク、あれも見たいわ」

「ああ、行こうかレオナ」

「ええ」


「ルーナ、何を見ているの?」

「腕輪です。可愛いです」


「買う?」

「いいえ」


「買ってあげるよ。かなり褒賞でもらったから金はあるんだ」

「ええ、私も買って」


「いいよ。レオナ」

「ありがとう。マルク」

こうして休憩時間を楽しんで、ブースに戻った。


俺らの代わりにルーイとマークとアレスとヨークスらが休憩とクラスに行った。俺は今度は訓練説明ブースにいて、説明して行く。お客様は俺を見て、歓声を上げる。


この理論を気になって来てくれた男性が多い時間で、発案者の俺の登場に皆が感謝の目で見ている。俺はいつも通りの説明をして、次のところへ人を誘導して行く。これを繰り返す。


ドンドンと人をさばき、多くの人が魔法を撃てるようになったと帰りに喜び、感謝してくれた。子供、男性、主婦らしき人、皆感謝して行く。巷でも俺の評価は上がっているようだ。


俺の出した本を持って、サインをねだる人も多かった。学院祭の前に研究をまとめた本を出した。王宮がお墨付きの本だ。


こうして初日は終わった。父上らは明日から二日間、兄上らは最終日に休みをもらい来てくれるようだ。メル姉とエルカ姉様は3日とも連休にしたそうだ。夏の休みを少なくしてでもと夏に頑張ったようだ。


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