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暗殺計画

 塔がたつほどの魔術師を暗殺するためには、それなりの準備がいる。

 いつどこで、どうやって殺すか。それを決めなければいけない。


 俺たちセスカファミリーは公開処刑の見学後、再び宿屋に集まっていた。

「俺は、シロツグを暗殺するべきだと思ってる。公開処刑は俺に対する挑発だ。相手は万全を期して迎え撃つ構えだろう。だが、俺がやらずして誰がやるというのか」

「よく言ったわね、レオナ。レオナの敵はセスカファミリーの敵よ。私たちも協力させてもらうわ」

 さっきゅんも大きくうなづいている。

 アンリエット殿下も同意してくれた。

「シロツグのやり方は気に入りませんでしたが、今回のことでかんにん袋の緒が切れましてよ。泥棒さんといえど裁判もなしにいきなり火あぶりだなんてやりすぎですわ。私も微力ながら協力させていただきますわ」

「みんな、ありがとう。それじゃあ、具体的な話をさせてもらってもいいかな」


 第一の問題。シロツグはおそらく替え玉を用意しているだろう。俺には真贋の区別がつかない。シロツグ本人が必ずいる時間と場所を特定しなければならない。

 第二の問題。シロツグは高レベルの魔術師だ。魔法の罠ならシーフの俺でも処理できるが、ファイアーボールは処理できない。どんな魔術を用意して待っているか、見当もつかない。この辺りを、見当がつくようにはしておきたい。

 第三の問題。高レベルの魔法使いには、使い魔というものがいるらしい。使い魔は動物の姿をしている諜報員のようなものだという。また、使い魔はシロツグの魔力を借りて独自に魔術を使うこともできるそうだ。使い魔からファイアーボールを使われることもあるらしい。シロツグから攻勢に出た場合、いつどこから狙われるか分からないということだ。


 アンリエット殿下は、替え玉を見破るのは難しいと言っている。かつてシロツグを暗殺しようとした者は、魔法で作り出した替え玉にだまされ、とらえられたという話だ。

 魔法で作り出した替え玉は、殿下でも見破れない。おそらく、だれにも見破れないだろうという話だ。


 セスカからの情報だが、使い魔に直接ダメージを与えたり殺したりすることで、シロツグ本人を攻撃できるとのことだ。使い魔を失うことによる損失は、主人自身のの手足を失うことに匹敵するという。

 また、使い魔は大抵の場合猫かカラスだそうだ。ありふれている動物で、近くにいても警戒されないためだという。使い魔としての適性にも優れているらしい。

 なお、使い魔かどうかは、魔法で見破ることができるという。


 俺は、以上を総合してこれからの方針を発表した。

 積極的に活動せずに、ごく普通に生活してチャンスを待つというものだ。シロツグから始めたケンカだ。焦れてしっぽを出すのを待とう。


 これからの生活で、使い魔らしき動物を見つけたら、まず使い魔を暗殺する。その攻撃によって怪我をしているシロツグが本体だとわかる。そこで怪我をしているシロツグを暗殺する。使い魔というアドバンテージを逆手に利用する作戦だ。


 ウイッシュリングを使うことも検討した。

 「シロツグ本人の居場所を知る」「使い魔を見破る力を永続的に手に入れる」などがあげられるが、今は温存することとした。


 俺は変装し、ハイドを使いながら魔術師ギルド――シロツグの塔――のはりこみ。セスカは、グリドリッジ陛下のメイドとして城内に潜入。さっきゅんは遊撃手として街中で情報収集。アンリエット殿下は、宿屋で荷物番だ。

 殿下はたいそう不服そうだったが、ふらふら出歩いて正体がばれても困るので荷物番になってもらった。宿は、留守中に衛兵や使い魔に部屋を荒らされる危険もある。地味だが重要な仕事だ。


 あくる朝、セスカファミリーはそれぞれの仕事へと出て行った。

 あるかないか分からない程度の手がかりを見つけに。

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