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以上の逆襲  作者: ハル
1/5

愛結と華穂

「もしもし、鷲尾様のお宅でしょうか?

こちら、ひまわり孤児院です。

実は、どうしても鷲尾様に会っていただきたい子供が居りまして。今までに居ないくらい、すごい才能を持っているんです。」

その電話を受けた恵は孤児院へ走った。丁度、また子供が欲しいと思っていたときだった。

孤児院へ着くと、幼女が待っていた。

「鷲尾様、わざわざ来ていただいてありがとうございます。

こちらが、電話で伝えました愛結あゆちゃんです。」

その幼女は、目鼻立ちが整っていて、容姿が端麗だった。こんにちは。と挨拶し、愛結はそばにある小さな椅子に座った。

孤児院の先生は、愛結が読んでいるという赤毛のアンの英語版や、アニーの本を見た。

愛結はアメリカで生まれ、両親が事故にあい日本へ来たのだという。愛結の才能は語学だけでなく、算数、理科、社会もできた。これは運命だ。と思った恵は、家に愛結を連れて帰ろうと思った。

無意識に、横に目をやった。

「あゆちゃんなんかよりかほちゃんのほうがかわいいよ!」

「ちょっと、やめなよ!このでしゃばり!いっつもめいわく。」

一人の、愛結と同じくらいの子供がいじめられている。

すみません。と、恵は先生に声をかけた。

「この子も、連れて帰りたいんです。」

華穂という彼女は、車の中でも騒いでいた。

「ねえねえ、どこいくの!おなかすいた!ねえ!なんかかってよ!ようふくほしい!」

「華穂ちゃん、あと少しでおうちにつくよ。着いたら、愛結もごはん食べる。何のご飯があるかな?愛結、楽しみだなー。」

同い年の幼女とは思えない、彼女たち。

家に着くと、昼食の時間になっていた。大きな家に目を丸くする愛結に、恵は話した。

「このお家はね、すごく大きいんだよ。プールもあるし、お花つんでもいいし。まずは、洋服買いにいく?まずは、お部屋に行ってゆっくりしたい?」

ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

叫び声が聞こえた。

華穂。

華穂は、水を飲もうと、花瓶をひっくり返してかぶっていた。

そこへ凛が来て、花瓶をはずし、タオルを華穂に渡した。

そして家族は、食卓へ集まった。

そこで、愛結と華穂の自己紹介をした。

「今日から、鷲尾愛結になります。よろしくお願いします。」

「・・・よろしく」


「あなた、もう少し挨拶しないの?家族になるんだから。」

勝人の母:和子だった。しかし、華穂は話を聴かずにスプーンを使わずにスープに食らいつく。

「ちょっとエリカさん、華穂の食事下げて。」

「え、和子さ・・」

「こんなにマナーの悪い子は食事抜きです。」

そして、食事を下げられた華穂は・・・

愛結のパスタに顔をつっこみ、荒らした。

愛結の服にソースが飛び散る。

「まってて、愛結ちゃんおいで。玲奈のお古だけど、洋服あるから。着替えおいでよ!ボンボンとかあるし、、ね?」

玲奈と凛が愛結を連れて行く。

和子の、堪忍袋が切れる寸前だ。

「エリカさん?あとでパスタを愛結ちゃんにあげてもらえる?それと、今日の歓迎パーティーは愛結ちゃんにだけ!こんな子、立ってなさい!」

そして和子は冷静になった。

「エリカさん?華穂以外の子供をつれてドレスとタキシードを買いにいって頂戴。

この子のせいで不快だわ!ごちそうさま。」

華穂は和子に腕を引かれ、暗い裏の柱に腕を縛られた。

泣いても無駄。和子が言っていた。

いつまでこうなるのか。


一方の愛結は、初めての泡風呂を入り終えた。

「愛結ちゃん、どうだった?気持ちよかった?」

「うん!凛お姉ちゃん、玲奈お姉ちゃん、ありがとう!」

「ケーキあるよ!食べようよ!」

「わーい!」

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