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08.魔法研究棟


「うーん……記憶、ねえ」


 そう言って、小太りの魔導師は腕を組み、首を傾げた。


「似た感じの事例はね、ありますよ。過去視、っていう能力ですね。

 辻占いとかしてるやつに、それができますって謳ってるやつは多いですけど、実際はほとんど偽物ですねぇ。未来予知と並んで、すごく珍しい能力なんですよ。国に5人といないんじゃないかな、できるのは。

 少なくとも、城に届け出のある魔術師の中には、過去視を使えるやつはいませんね。たいていそういう能力持ってるヒトって、達観してたり厭世にとりつかれちゃったりで、隠者になるんですよ」

「そうか」


 机の上に積み上げられた膨大な資料の山をチラと見てから、わたしはうなずき、ため息をついた。


 ガルリアン王城の一角、魔法研究棟の一室に、いまわたしはいる。

 城の中央区画からは離れた尖塔に設けられており、ここに出入りするのはほとんどが魔術師ばかりだ。魔法の素養のないものは、みなここを敬遠しているように感じる。

 そんな場所なので、警備すら一般人はやりたがらない。畢竟、ここの守護は魔法騎士団、つまりわたしたちの仕事となる。


 今日の警邏当番となったわたしは、そのついでに、識者の意見を聞こうと研究室に寄ってみたのだった。


「ただ、過去っていう広義のものじゃなくて、個人の記憶に的を絞ると話は違ってきますよ。精神に作用する魔法ってのは、禁忌とされてますし、そもそも存在するかどうかも怪しいんですよ。だーれも使えないんです。せいぜいが暗示どまりかな。これだってもちろん禁忌のうちですけどね」


 だーれも、のところで大げさに手を広げる仕草をするこの体格のいい男は、顔なじみの魔導師で、リンデルという。


 魔導師、という通り、20歳を過ぎても魔力を失わなかった希少な人間であるが、もともと体質的に魔法の源マナを吸収する量が少ないらしく、魔力量は人並み以下だ。だがその分を補ってあまりあるほど、知識量は研究棟のなかでも頭ひとつ抜けている存在である。

 それもそのはず、三度の飯より研究が大好きという変わり者で、非番の日でも彼はこの自分の研究室に籠もり、朝から晩まで歴代の魔法研究資料を眺めているのが常なのだ。

 それでも、隠遁者にありがちな人嫌いなところはなく、魔法騎士団の座学の時間では講師として理解の遅いものにも根気よく教えてくれるし、こうしてわたしが急に研究室に押しかけても、こころよく迎えてくれる。


「ところで、ニャーさん」

「ニアだ」

「逆に、こっちが訊いてもいいですか? なんだって、魔法で記憶を覗くなんて発想に至ったんです? あ、もしかしてなんか任務がらみかな? じゃあ訊かないほうがいいか」


 椅子に腰掛けた格好のまま、リンデルは身体を回し、背もたれに肘を引っかけるようにして隣のわたしに向き合った。


「いや、任務とは関係ないのだ」


 全身鎧で武装しているせいで、わたしは首ひとつ振ることも容易ではない。訓練用の木偶のごとくに突っ立ったままで、リンデルを見下ろす。


「ただ、ある魔導師が過去のことがらについてあまりにも詳しかったので、どういった手段かと勘ぐったのだ」

「ははあ、なるほどねえ。でも、座学で何度も説いてますけど、魔法ってのは、世間の民が夢見てるほど万能じゃないですからね」

「そうだな」

「過去視もね、記録によれば、自分でいつどこの過去を見るかはあんまり選べないみたいですよ。400年前の農耕の様子とか、それで知れたって書物があるんですけど、歴史書の補完する以外には使えなさそうな能力ですよねぇ」


 からからと笑うリンデル。研究にしか興味のない男が言うのだから世話はない。


 ふむ。

 では、バーティアスのあの発言は、過去視というわけではないのか?

 城下に住んでいて、魔術師として登録していないわけはないだろうしな。冒険者なら未登録もありうるが、居住している以上は登録済みのはずだ。


 では、やはり……前世の話とやらは、本当なのか。

 たしかに嘘を言っている顔ではなかった。

 だが、はいそうですかと簡単に信じられる話でもない……


「ときに、話を変えるが」

「なんでしょ、ニャーさん?」

「ニアだ。使い魔に、発言の嘘か誠かを見抜く力などあるのか?」

「使い魔ですか」


 リンデルは、とたんにうっとりと夢見るような目つきになった。30がらみのひげ面の男がする表情としては、いささか不似合いであると言わざるを得ない。リンデルはたしか養父と同い年だ。


「いいですよねぇ、使い魔。ぼくも魔力さえあれば欲しかったなあ。猫の使い魔とかいいですよね。好きなんですよ、猫」

「だろうな」

「で、ええと、使い魔が真偽を見抜くか、ですっけ?

 あり得ない話じゃないと思いますよ。感情の流れってのは、マナの流れにも影響しますからね。動物は、人間よりよっぽどマナに敏感だし、順応してるんですよ」

「人間よりも魔法に長けていると?」

「ある意味じゃあ、そうです。

 魔力量なんかは人間の方が圧倒的に多いんですけどね。天気を読んだり、獲物を捕らえたり、仲間同士の意志疎通だったりと、動物はそういった日々の営みの中で、自然とマナを使いこなしてるって研究結果がありますよ。誰に習うでもなく、本能に組み込まれてるんじゃないかって話です。

 ただの動物でそうなんだから、使い魔として魔術師と魔力を共有してるやつなんか、下手すると主以上に魔法が使いこなせていても、不思議はないですよ。それこそさっき言った、世間が憧れる万能魔法だって、使い魔だったらできそうな気がしますね。知能も高いって言うし、へんな野心を持たれないことを祈るしかないですな、こりゃ。

 あー、使い魔の猫による国家転覆とか、夢を感じますね。そんな国に住んでみたいなぁ。猫だらけの国で、猫の王様で」

「冗談でも滅多なことは言うな。騎士の前だぞ」

「わあ、ニャーさんこわい」

「ニアだ」


 わたしはふたたびため息をついた。

 リンデルは年上ということを感じさせない気のいい男だが、話が割合冗長で、すぐに冗句だの冗談だの、わき道にそれようとするという欠点がある。


「では、最後にもうひとつ質問したい」

「はいはい、なんでしょう」

「輪廻転生、というものは本当にあるのか?」


 わたしの言葉に、リンデルは声をなくし、さして大きくない目をいっぱいに見開いた。


 答えられないかもしれないな。

 これは、魔法の質問というより、思想や宗教の問題だ。だが、博識な彼ならばもしや、という期待は無視できない。


「どこで、そんな言葉を覚えてきたんです?」


 返ってきた言葉は、意外なほど真剣なものだった。

 わたしは目を瞬いた。


「わたしがそれを聞いたのは、噂話の一環だ。ただ、過去視と関連があるように思われて、なんとなくな」


 なにか本当のことを説明するのに抵抗が感じられて、わたしはとっさにぼかして答えた。


「あー、過去視と関連……なるほど、なるほど」


 すると、リンデルはあからさまにほっとした様子で肩を落とした。


「そうですねぇ……大陸再東端の土着である、ブッダー教の思想のひとつですね、転生ってのは。

 おもしろい話がありますよ。歴史書にはね、ブッダー教がこっちに広まる前から、転生者を名乗る人間の記述がちらほら出てくるんです」

「ほう」

「一説では、転生者がブッダー教の開祖だとも言われてるんですよ。でもね、昔はマナが人体に有害なんじゃないか、なんて言われてた時期もありましたから、そういうヒトはマナの毒に中てられた狂人だとか、怪しい宣教者だとか言われて、迫害されたようですよ。それ以降、おおっぴらに自分が転生者だなんて言い出すものはほとんど現れなくなりました。

 ただね、転生者らしいひとから教わったとかで、不思議な、魔法とも違った技術を書き記してる書物がいくつか現存してます。『科学』とよばれる技術の、初歩のものだと言われてます」


 すっかりいつもの調子に戻り、ぺらぺらとしゃべり続けるリンデル。

 しかし、その口から出た言葉に、わたしは兜の内側で鋭く息を呑んだ。


 『科学』……まさしく昨日バーティアスの話に出た単語ではないか。


「その技術そのものは、大道芸みたいな、子供だましみたいなものしか書いてないんです。マナと相性の悪い技術らしく、大がかりなものはことごとく失敗したようですね。ただね、その理論は、現存する研究機関のどこのものとも違う、独特のものだったらしいですよ。

 それから考えると、たしかに時間軸の違う世界や文化なんかを思わせますよね。もしかしたら、過去視もそのうちのひとつなのかもしれないし……ただあいにくと、本当に転生なんてものが起きるのか、転生前の別世界が存在するのかは、誰にも証明できてませ」


 軽妙な調子で語り続けるリンデルだったが、突然、その話は打ち切られた。

 研究室の扉が乱暴に開かれ、泡を食った様子の魔術師が転がり込んできたのだ。


「あっ、騎士さん! それにリンデルさん! た、たいへんですよ!」


 どうやら塔を駆け上がってきたらしいその魔術師は、ローブから出る肌を汗みずくにして、絶え絶えの息を整えることもなく言った。


「で、で、殿下が! 王子殿下がこちらへお渡りになられるそうです! いまから!」

「えー?」


 リンデルが当惑した顔で目を瞬く。


「なんでまた、こんな変人窟へおいでに?」

「私だって知らないですよ! とにかく、変なもんは片づけてくださいよ! リンデルさんの部屋なんか見られたら、予算削られちゃいますよ!」

「なにー、君なあ、ここにあるのはぜーんぶ国宝級に貴重な資料ばっかりなんだぞー。実際、ちょろっと宝物殿から持ってきちゃってるものもあるんだからなー」

「それがだめだってんでしょうが! 国賊扱いされますよ!」

「ちぇっ、ちぇっ、いつの時代も、天才は理解されないものさ。だいたい、やんごとない方なら、用があるなら呼びつければいいのにね。なんでわざわざ足を運ぶんだろう」


 年下の魔術師に発破をかけられながら、リンデルはしぶしぶといった様子で席を立ち、机まわりのものをまとめ始めた。


 わたしもぼうっとはしていられない。

 兜の面頬を下ろし、手にしていた長槍をいったん近くに立てかけ、マントの体裁を整える。


「では、わたしは殿下のお出迎えに参る。リンデル、興味深い講釈を感謝する」

「はいはーい、いつでもまたいらっしゃい。ニャーさんなら歓迎です」

「ニアだ」


 ひらひらと手を振るリンデルに、胸に手を当てる敬礼を返して、わたしは研究室を出た。

 がしゃがしゃと金属音を立てながら、不作法にならない程度の早足で塔の入り口へと向かう。そこには門番をしている同じ魔法騎士団の同僚がおり、彼に兜越しの目配せをしてから、扉の反対端に立った。


 ややあって、城の中庭を歩いてくる複数の足音が聞こえてきた。

 先導する兵士の姿が、庭木の向こうに見えてくる。その鎧が、我ら魔法騎士団の白銀の鎧とちがって、光をも吸い込みそうな深い黒色一色であることに気づいて、わたしは思わず唇を舐めた。扉の分だけ離れて隣に立つ同僚も、意味ありげな身じろぎで、鎧をカチャリと小さく鳴らした。


 黒騎士団だ。

 近衛兵隊のなかでも選りすぐりの精鋭部隊。軍の最高指令官たる将軍閣下が直接に指揮を執る部隊で、隊全体の構成は非公開になっている。

 まさか黒騎士が王子殿下の付き添いとは。


 黒騎士のあとに、数人がついてきているのが見える。

 王子殿下そのひとと、その後ろに文官らしき男がふたり。そして、なんとなんと、将軍閣下までおいでだ!

 ゴードン・レイ・ジークハイド閣下。国でも屈指の多忙な御仁が、まさか殿下に同道されようとは。


 普段ならお見かけすらできないほどに身分の高い要人が、ふたりも目の前に見えている。

 そのことに内心動揺しながら、わたしは同僚とともに最敬礼をとって一行を出迎えた。


「ご苦労」


 ゴードン将軍が前に出て、低く響く声でわれらをねぎらう。

 その言葉に、将軍のうしろで、それまでうつむきがちだった王子殿下が顔を上げられた。


 クレイグ・エメルディオ・エス・ガルリアン第一王子。


 光の君、と殿下を讃える詩はいくつもある。

 そしてその詩のとおり、殿下は非常にまばゆくも完璧な容姿をお持ちであられた。

 陽光を紡いだような金色の髪は腰までも伸びており、長いまつげの影を落として黒にも見える瞳は紫紺。陰りのない白皙に一点、うすい唇の紅が、まるで薔薇の花びらのようだ。それは、男性女性の境をなくし、もっと神秘な、ひとそのものの美を昇華させたような神聖な美貌であった。


 美々しい顔なら、わが魔法騎士団にもレイク殿という美丈夫がいる。身内贔屓は承知だが、養父シドレイとて、男らしく荒削りながらいぶし銀の美がある。バーティアスも、身なりはともかく顔立ちはたいへん整っている。もはや男の美には見慣れていると思っていたのだが、殿下の美はまた異質のものである。

 無条件にひざまずきたくなるような、ひとの敵愾心を根こそぎ削ぐような、静謐でありながら力にあふれた美だ。


 このかたが、われら騎士が忠誠を誓う王家の血族であらせられるか。

 式典の警備などで遠目にお見申し上げることはあったが、こんなに近くで、というのは初めてだ。

 畏れの心とともに、言うに言われぬ高揚感がせり上がってくる。


 王子殿下は、静かにわれらを見渡されたのち、ゴードン将軍になにやら耳打ちする。

 熊のようにむくつけき剛の武人である将軍と、見た目にはたおやかな貴人であられる王子の取り合わせは、不均衡さがかえって妙味を醸し出していた。


「楽にしろ」


 殿下の伝言を受け、ゴードン将軍がわれらにお言葉をくださる。

 言われるまま、われらは敬礼を解いた。


「ひとり残れ。それと代わりに、そなた、供をせよ」


 将軍は言葉のさきを王子の背後にいた文官に、そしてあとのほうを、あろうことかわたしを指さして言った。


 閑職の代名詞である魔法騎士に、畏れ多くも王子殿下の供をせよと!?


 わたしばかりでなく、隣の同僚も息を呑んだ音が聞こえた。

 だが、わたしごときに意見をする権利はない。ちいさく一礼して返事に代える。

 すると、さらに仰天する出来事が起きた。


「あなたの名は?」


 王子殿下が、わたしに直接にそうお尋ねになられたのだ。

 瞬間的に思考が大混乱に陥った。王家の方が、騎士とはいえ末端のものに、直にお声がけくださるなど! その事態の異常ぶりは、一緒に来た文官がわずかに顔をしかめたほどだ。

 かといって、殿下のお言葉を無視するわけにもいかない。わたしは一度将軍に視線を送り、閣下がうなずかれるのを確認してから、口を開いた。


「エウクレストと申します。宮廷騎士団特別隊第二小隊に所属しております」

「ああ、すみません、女性だったのですね。気がつかなかった」


 わたしが答えると、王子殿下は驚いたご様子で目を見開かれ、そのあと、柔らかい微笑みを浮かべられた。


「鎧姿だと見分けがつかなくて……最近は女性の登用が目覚ましい。あなたもそのうちのおひとりなんですね。国の新しい道筋を体現してくれているようで、うれしく思います。今日は急ですみませんが、よろしくお願いしますね」

「殿下、そのくらいに」


 わたしに向かってにこやかに仰せになる殿下を、後ろの文官がしかつめらしい顔でたしなめる。

 王子殿下は拗ねたように唇を引き結ばれ、ちらりとその文官を見た。文官が眉間にしわを寄せ、首を横に振る。すると、殿下は再度こちらを見られたので、わたしは深く頭を下げた。


「行こう、時間が惜しい」


 将軍が急かして、黒騎士を先頭に一同塔へと入ることになった。

 残れと言われた文官が、所在なさげに門番の隣に立ち、入れ替わりに、わたしが一行のしんがりをつとめる。

 塔の中にはいると、緊張で鉄の棒でも飲み込んだかのように堅くなった魔術師が出迎えて、案内役として加わった。


「殿下は、いつもこうなのだ」


 案内役に従って回廊を歩きながら、さきほど王子殿下をたしなめた文官が、わたしにこっそりと話しかけてきた。


「われらがどれほどお諫め申し上げても、平気で下々のものと言葉を交わそうとなさる。そなた、これで思い上がるでないぞ。それと、このことは他言せぬように」


 怒ったような口調で言われた言葉に、わたしは承諾の意を表し、簡易の敬礼を返した。

 それでよい、とばかりに文官は鼻を鳴らし、前に向き直る。


 当たり前だ、他言などできるものか。

 だいたい、話したところで誰も信じるまいよ。かの光の君がわたしごときに視線を合わせ、お声がけくださったなどと。


 あまりに現実離れしたできごとに、頭がついていかない。なんとか整理をつけねばと思う頭の片隅に、ふいに、昨日のバーティアスの言葉がよみがえった。


 遊技盤の『ガルリアン戦記』では、遊技者が主人公になりきって、登場人物と恋愛する。

 主人公の名前がエルティニア・マルセル。

 相手役は複数の選択肢があり、そのうちのひとりが……


 わたしの視線は、前を歩く高貴なるかたのお背中、そこにかかる金色の御髪に吸い寄せられた。その瑞々しく艶やかな御髪の裏側にある、美麗なご尊顔を、そこに浮かべられた慈母のごとき優美な微笑みを思い出す。


 なんとも……馬鹿馬鹿しいとしか思えない。

 わたしはこっそりとかぶりを振った。


 バーティアスのあの必死の眼差しがないいま、思い出すだに現実離れした話だ。

 わたし……いや、エルティニアが、王子殿下と、だと?

 たしかに、エルが幼い頃にはそういった噂も立った。だがそれは深く考えられることなく発言された願望というか、おとぎ話のようなもので、しかもエルがマルセル家の姫であったからこそ出た話だ。

 こうして一歩引いて考えると、実に現実味のない、三文芝居の台本としか思えないのだ、バーティアスの話は。


 いかんな。

 いまは忘れよう、つくりごとのガルリアンの話など。


 気を取り直し、手にした長槍を強く握りしめるわたしの眼前に、やがて塔の最上階の扉が見えてきた。

 いったい、王子殿下と将軍閣下は、このような場所になんのご用があるというのか。

 本来ならば愚考でしかない勘ぐりに思考を回すことで、わたしはバーティアスの話をひととき忘れようと努めた。

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