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[50話]嘘つきな私

***


 私は目を覚ますともう夜中で、街は燃えていなかったがなぜか街の中からは物音が少ないような気がした。私は街の様子が気になって、空を飛んで近づいてみると、そこには人影はもう一つも見当たらなかった。


「誰か……誰か……いないの……?」


 私の言葉は虚しく空へ散ってしまった。本当に全ての人が神隠しにあったようにその場所からいなくなってしまった。けれど、3万人以上の人口がいたこの街の住人をすべて殺して証拠隠滅をさせることは無理だと私は思った。


「ねえ……イシュディア……もしここにいた人たちが…『研究者』…スカーレットに怨霊化の薬の原料にされたというのなら……あるかもしれない。君に打ち込まれた薬は……怨霊化させる薬だった。しかも……服従の呪い付きでね。僕とセイバーが精一杯動いて君の呪いを解呪(かいじゅ)したんだ。」


 ルヴァンシュは私にそう報告してくれた。だから怨霊の私が起きるのがとても遅く、街の人が———私は罪悪感に包まれた。けれど、ここにいても何も進まないとセイバーに言われたため、私は急スピードで王都へ向かった。


 王都は今はもう色々な混沌が混じり合った、ナニカか(うごめ)く街へ変貌しようとしていた。けれど、悲劇はこれで終わらなかった———


***


 私は急いで王都へ帰り、軍事大臣だけが暴走しているのではないかと思いいち早くこの国の王に聞き入れてもらうために私は急いで王都へ帰っていた。全速力で帰っている最中にルヴァンシュとセイバーが悲しそうに私に口を開いた。


「我が主人……」

「イシュディア……」


「イシュディア…今からいうことは君を傷つけるかもしれない。けれどこれは僕たち2人が出した結論だ。君の目で確かめるまで信じるか信じないかは……君に任せるよ。」


 そう言ってルヴァンシュは口を開いた。私は今から話されることは私の精神を酷く攻撃することを直感的に感じた。私は少し、思いあたる節があった。けれど私はその事実から目を背けて、急いで王都へ帰っていた。


「フェンが……フェンが……死んだ……」


 私はその時現実は何て無情でなんて悲惨な運命しか辿らないことを私は(なげ)いた。私はその事実に気づいていた。けれど、本当は気づきたくなかった。


「フェンの記憶が……怨霊の記憶の継承の中に……入ってる。多分というか、十中八九……フェンはもう……」


「もう、わかった。もう黙って。」


 私はひどく冷たく、乾いた言葉でルヴァンシュに言い放った。信じたくなかった。信じたくなかった。私はそのことだけを思い続けながら、私の王都の家へ着いた。


 王様への報告など私の大切な人のこと以上に大切なことだとは思えなかった。だから私は先に事実だけを確認するために私の玄関の扉を開けた。


「ッッ……………………」


 現実は死んだ人間が本当は生きている。実はドッキリだったなどの甘い事実を受け入れさせてはくれなかった。玄関には赤い血溜まりと氷の棺桶が置いてあった。その棺桶の中には、……フェンがいた……


「うぅぅぅ……フェン……フェェェェン……私が、私が守るって言ったのに……また守れなかった……また失った……なんで私から全て奪うの……?守れなかった……私は『嘘つき』だ……フェン……ごめん」


 私はその時家族を失った時と同じように心の奥底にぽっかりと穴が空いた気がした。本当にこの世界を愛することは許されずただ私の望むままに暮らすことさえ叶わない。なぜ私は生きているのかがわからなくなっていた。


「イシュディア…帰ってきた……イシュディア……フェンが……フェンが……」


 私の元に氷織が寄ってきた。彼女はフェンを守り続け最後まで戦ったことがわかるほど傷ついていた。


「誰が……こんなことをしたの……?」


 私はこんなことをした奴が許せなかった。必ずこの復讐を遂げる。もう取り戻せなくても私が八つ当たりをするためだけに戦ってもらう。


「暗殺者……調停者の1人がフェンのことを殺しにきた……フェンは殺される前に日記を書いていたの。それに書いてあると思う……」


 私は殺すべき名が分かり今すぐにでも行きたかったが、フェンが私に残したものを取りに向かった。フェンの部屋の中にはまだ机の上の電気はついており、一つの日記を照らしていた。


 私はその日記の内容を読んだ。そしてフェンが自分の最後を悟っていたことも分かった。けれどこれが私に向けた最後の言葉だと思うと目から涙がこぼれ落ちた。


「暗殺者よりも、先に研究所へ行く。私はフェンが残したものを少しでも取り戻す。そのために……氷織と、炎織は、力を貸してほしい……」


 私は少しでもフェンの無念を晴らせるように氷織と炎織を連れていくことを望んだ。2人はその言葉を待っていたかのようにすぐに了承してくれた。私は4つの刀を背負い研究所へ向かった。


***


 研究所内部の案内は全て氷織がやってくれた。研究所の中には誰の気配もなく誰にも邪魔されることなく私は地下まで来ることができた。


「何……これ……」


 私は目の前にある薬の量を見てそういった。来る途中に氷織から真相を聞いていたが、一つだけ違うことがあった。箱の前に一つの手帳があること。そして、今日の日付が書いた箱が置いてあった。私は気づいた。街から消えてしまった人たちはここにいたことを。


「10万以上の薬が……ある……これだけを使って何を……」


 私はそう言いながら目の前にあった一つの手帳を拾った。そこにはこう書いてあった。


XX年XX月XX日


実験で人の欲望を憎しみに変える薬を開発した。これをCGDと名付けようと思う。作り方は生きた人間を1人使うことでできる。俺は何てものを作り出してしまったのだろうか。けれど出てきた怨霊は全て意思がなかった。次は意思がある怨霊を作らなくては。


XX年XX月XY日


俺は発見した。怨霊化の薬には怨霊にする以外にも怨霊をパワーアップさせる能力があるらしい。そして俺は開発した。意思を持った怨霊を作り出すレシピを……今作っている薬は全て廃棄して新しい薬に変えよう。明日はきっと大変になるぞ。


XX年XX月XZ日


怨霊化の薬が10万を超えた。これだけあれば足りるはずだ。王は何をしようとしている…?


 ここで手帳は途切れていた。けれどこれだけの薬があるならやることは一つしかないと私は思った。私から全てを奪ったこの国は私が支配する。全ての人を怨霊にさせて、未来永劫私に忠誠を誓う怨霊へ変えるそうすれば、争いもなくなる。


私の中で一つの鎖が外れた———

NOCHESです。2000PV突破d( ̄  ̄)ありがとうございます完結まで走っていきますが頑張ります!応援よろしく!来週には完結したい……

次回も頑張って投稿するのでよろしければブックマーク登録、感想、評価お願いします。それでは、次の作品へ行ってらしゃい

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