[36話] フェンの戦い「調停者が決まる」
暴走寸前のイシュディアは、憎しみに飲まれながらも理性をつなぎとめ、罪人バイスレオンと対峙した。相手の嘲笑と罪の告白に怒りが爆発し、彼女は四刀流を解放。風と憎悪を纏う刃で攻撃を繰り出す。相手の最強技すら風壁で受け止め、最後に時空を裂く詠唱を放ち、敵を完全に消滅させた。勝利の瞬間、闘技場は歓声に包まれ、彼女は新たな「調停者」として称えられる。拍手の中、全てを出し切ったイシュディアは静かに眠りへと落ちていった。
***
「ルヴァンシュ…イシュディアの体はどうなってる…?助かるのか?」
俺はイシュディアがその場に倒れたイシュディアを抱え上げて、ルヴァンシュに尋ねた。ルヴァンシュは俺に今は憎しみの力を使いすぎて倒れているということだけを言って、ルヴァンシュも倒れた。けれどセイバーはどうにか、意識を保っていて、2人を部屋に運んで欲しいと言ってきたので俺は2人を部屋に持って帰った。
「ありがとうございます…主人と…師匠を助けていただいて…私は、本当に2人のことを助けられているのでしょうか…私はイシュディア様の盾となれているのでしょうか…なぜ私だけ、倒れなかったのでしょうか…」
セイバーはいつもの元気はなく…ただ活躍できなかったかもしれないということを自分に言うかのように、自分はダメだ、などをずっと呟いていた。けれど、俺はセイバーに向かって励ましの言葉を送った。
「お前は…強い!イシュディアの最大強化に耐えてるんだ…そこでもうすごいんだよ…俺は多分耐えられないからな…後、お前は攻撃を何回も防いでいた…!あの気流を作り出して、跳ね返したり、空気の壁を作り出して、槍の攻撃を耐えたじゃねえかお前は、すごいんだよ。だからお前が気負う必要なねえよ。」
さすが防御に全振りしている刀セイバーは俺の氷織の防御では確実に怪我なしに防げなかっただろう攻撃を1人で防ぎ切ってしまったのだ。
俺が氷織に頼んで防御を5枚貼っただけだと、多分何もないようにただ突き抜かれていたかもしれない。セイバーの役割はダメージを与えて相手を倒すのではなく、自分の主人を守るために生まれてきた盾なのだ。だから、イシュディアを守れただけで、セイバーの役割は果たしていると言える。結局戦いにおいては最後まで立っていた奴が勝者なのだ。だから、セイバーはセイバーのままでいいと伝えると、セイバーは安心したように
「ありがとうございます…主人と比べると、劣っている面が多いと思っていましたが、まさかあなたに助けられるとは…本当にありがとうございました。次の試合は今日あるのでしょう…その時は私はあなたのことをそばで応援させてもらいます。だから、頑張ってくださいね…」
俺はその試合があると言う言葉で現実に引き戻された気がした。いつも俺とイシュディアの試合は別れていたのだが、今日は2試合しかないため俺とイシュディアの日程が同じなのだ。
「フェン様…今日の試合は始まります…イシュディア様は調停者となられた身…私たちが責任を持って見させていただきます。なのでフェン様は何も思うことなく、次の試合に挑んでください。ご武運を。」
そう言って運営が俺たちの部屋に入ってきたかと思うと、指を鳴らすと扉の外から担架を持った4人の人が出てきた。その4人はイシュディアを起こさないように慎重に担架に乗せて、病室へ連れて行ってくれた。その場所にルヴァンシュとセイバーが残されたのを見て、俺の目の前に残っている運営に2人を預けた。
「じゃあ、その2振りとイシュディアは頼みました。もし、イシュディアに変なことをした場合、俺はあなた方の敵につきますので。そのことを頭に入れて、彼女の治療にあたってください。後は、彼女の素肌を見ないでやってください。彼女はアウムの生き残りです。あの街で皮膚が焼けてしまっていて、誰にも見せたくないと言っていました。なので絶対に見ないでやってください。このことだけを守ってくれたら、俺は安心して戦いに行けます。」
俺は普段イシュディアに使わない口調でイシュディアのことを嘘と本当を混ぜて話して、東ゲートへ向かった。
***
「イシュディアの素肌を見ないで、と言うことを言って良かったのフェン?」
俺が試合が始まる時間を待っていたら氷織が俺にさっきの会話を聞いていたのか、イシュディアのことを言って良かったのかを聞いてきた。
俺は何も言わずに透けている体を見せるより、見るなと言っておいて、脅す方が余程相手を脅すのにはちょうどいいと思いそう相手に言った。
「だから、俺はそう言うふうに言った。本当にあいつらが守らなかった場合は、イシュディアを連れてどこかへ逃げるつもりだけどな…俺らが怨霊ってことがバレた瞬間俺らは処刑されると思うからな…」
俺は氷織を鞘から抜き出して、刀身に移る俺の顔を見ながらそう言った。
「お、ゲートが開いた…じゃあこの話は一旦ここで終わりにして、とりあえず…俺も調停者を目指しますかね…」
俺はそう言って氷織を鞘に戻し、運命が別れる戦いへ足を踏み入れた。
***
「さあ、今日最後の試合です!この試合はもう1人の調停者が決まります!先ほどの試合ではイシュディア様が調停者へなられました。そして今日どちらの方が調停者へとなるのでしょうか?それでは選手を紹介していきましょう!まずは東ゲートです…!東ゲートからは氷を纏い相手を凍らせる…前の試合では大量の氷を作り出しました…フェン選手です!今日はどんな試合を見せてくれるのでしょうか!」
解説が俺の方を見ながら解説をすると、観客は湧き上がって俺へ応援の言葉を送ってくれた。
「それでは次は西ゲートからの選手の紹介です!西ゲートからは2本の剣を使い自分のフィールドを作り出す!そのフィールドの中に入る選手は全て焼けてしまった!炎を纏い炎の世界を作る…ヴォルガ選手だ!さあ、互いに相反する性質を持っている選手同士、どう言った戦いを見せてくれるのでしょうか!」
実況がそう言い終わるとヴォルガという男はファンサービスで炎の竜を作ってみせた。俺からしたら最悪の相手が来た。俺が作れる氷の硬さは火を使うと簡単に溶けてしまう…俺は相手の攻略方法を考えながら始まりの合図を待った。
「それでは準決勝、第二試合、よーい始めっ!」
始まりの合図が会場に轟いた瞬間俺は、自分の足元に氷織を突き刺して、氷織に向かって叫んだ。
「やるぞ…広げろ!咲け、青薔薇よ…!」
俺はそう叫んで周りに自分のフィールドを作り出した。けれど、相手も考えていたことは同じなようで、相手も自分のフィールドを広げようとしていた。俺はそれを阻止するために相手へ攻撃しに行った。
けれど、俺も相手も何回も剣を交えるが、相手の手数の多さに俺はどうにも相手を崩す方法が見えなかった。だから俺は短期決戦で相手を降参させる方向へ変えた。
「短期決戦で蹴りを付ける!氷織…咲け氷の花よ…相手を捕まえろ!」
俺はそう言って新しい技で相手を拘束した。けれど、相手は詠唱を続けていた。
「拡がれ…巻き上がれ!全てを焼き燃やせ!煉獄!」
相手はそういうと2本の炎の竜巻を作り出して、俺のフィールドを消し去ってしまった。それどころか、地面を燃焼させて自分だけのフィールドを作り出した。それだけに留まらず、ファンサービスで見せた竜の10倍も大きい竜ではなく、龍のようなものを作り出し、俺の方へ向けてきた。
俺はそれを避けようとしたが、周りは炎に囲まれており、氷の壁で防ごうと、壁を作り出しても、壁は龍が全て消してしまった。俺は相手の攻撃を防ぐ術を考え付かず、
俺はそこで、"死"を覚悟した———
NOCHESです。
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