[34話] イシュディアの怒り
フェンは氷使いのグレイと対戦し、相手の銃のような武器の強力な攻撃を極限の反応で回避し、接近して破壊して勝利する。試合後、氷織とセイバーが密かにフェンを守っていたことが判明し、フェンとイシュディアは隠し事をしていたルヴァンシュを問い詰めることにした。
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私たちはルヴァンシュを逃げられないように、椅子の背もたれに括り付けて、まだ隙間が空いていたのでセイバーと氷織も一緒に並べた。ルヴァンシュはどうにか抜け出そうと自分の体を鞘から抜こうとしていたが、私が1m離れると何もできなくなり、抜け出すことを諦めたようだった。
「じゃあ、尋問を始めようか…何か変なことを言った瞬間武器屋にいって、インゴットにしてもらおうかな…されたくなかったら、ルヴァンシュは弁明を始めた方がいいと思うよ。」
私は許す気はないが…笑顔でルヴァンシュを眺めがら自白するように促した。
「インゴットはやりすぎたと思うが…まあ、隠していたことがあったことは事実だ…だから…1人ずつ事情を吐いてもらおうか…一番最初は流石にルヴァンシュか…」
そう言ってフェンはまだ名前をつけていない刀をルヴァンシュに向けながらそう言い放った。ルヴァンシュはどうやら降参したようで自分が隠していたことを言い始めた。
「僕が気付いたのは…闘技場大会のフェンの1戦目だよ…そこで、何やら変な気配を感じ取ったんだ…人でも怨霊でもない変な気配を…気配を探ったらその気配はフェンが持っている氷織から出ていて、それで夜中にフェンとイシュディアが寝た後に、問い詰めると氷織が意思を持っているっていうことに気づいた…説明はこれでいい?」
ルヴァンシュは氷織のことに気づいたことは言っていたが、なぜ隠していたことは言ってないことに気づいていたのでそこのことを問い詰めると、氷織が急に口を出してきた。
「何?氷織…今はルヴァンシュと話していんるんだけど?」
「いえ、弁明があります!隠していた件についてはルヴァンシュは悪くないんだよ…私が隠していて欲しいって言ってね…フェンに気づいて欲しかったから…だから責めるなら、私のことに気づかなかったフェンを責めてほしいんだけどなぁ……」
そう言って氷織はフェンに他責を始めた。フェンはまさか自分にヘイトが飛んでくるとは思っていなかったのか、驚いた顔で氷織を見つめ始めた。
「はあ、俺が気配を探るのが苦手なの多分わかってただろ…自分から言ってくれねえよわからねえよ…大切に扱ってたが、そもそも武器が意思を持つというのが意味がわからないんだから…」
フェンは自分の頭を掻きながら、言い訳をしながら、氷織に近づき縛っているところから氷織を抜いた。
「イシュディア…氷織はもう吐いたから、直してもいいよな?」
フェンはそう言ってもう戻さないというふうに、自分がいつも帯刀している場所に戻していた。
「いいよ、次はセイバーの番だしね…じゃあ、ルヴァンシュ経緯を教えてね…教えないと…どうなるかわかってるよね?」
私は自分の体をポキポキ鳴らしながら、ルヴァンシュを笑顔で詰め寄った。
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「次はセイバーね…セイバーに気づいたのは、イシュディアが名前をつけて戦った時に、明らか僕でも、イシュディアでもない、技の展開に気づいたからだね…技の展開速度が、僕らの比じゃなかっただから。だから、僕たちでではない誰かがいる、ということからもしかしたらセイバーが意思を持っているんじゃないかと思ったんだ。」
ルヴァンシュはそう言って私たちに気づいた経緯を話した。その後隠していた理由も話し始めた。
「隠していた理由は急に脳のリソースが2つから3つに増えたといことを伝えたらイシュディアが、無茶をして体を壊してしまうかもしれないと思ったからだね…ただでさえ僕と、イシュディアの負荷でイシュディアの体が、だいぶ壊れ始めていたのに、これでさらに負荷を与えると…と思うと教えるわけにいけなくてね…」
ルヴァンシュはそう言って「これでいい?と言ってきた。」正直許してもいいし、許さなくてもいいが、明日か、明後日には私の試合が控えているから、ルヴァンシュとセイバーの拘束を解いて、私の腰に帯刀した。
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「イシュディア様…今日の試合は後30分で始まります…準備の程をしておいてください…それでは、30分後に東ゲートに来ていてくださいね…」
陰気な人が私の元に来たかと思えば、ボソボソと今日の日程を教えて、どこかへ行ってしまった。私はもう呼ばれると思って、用意を済ませて、後は覚悟を決めるだけになっていた。私たちは、一足先に、会場に着いておこうと思い、先に用意を済ませ、会場へ向かった。
会場は、私のファンが増えてきたみたいで、イシュディアが見たいを言う声がたくさん聞こえてきた。私としては嬉しくもあり、この先に復讐をすると、この人たちの期待を裏切ってしまうな…という悲しさもあった。
———30分後
「それでは、準決勝…第一試合を始めます…!ここまで16人いた強者が、後4人まで減ってしまいました…今日この試合で勝てば…調停者に仲間入りでき、決勝へ駒を進めることができます!それでは誰がこの権利を手にするのか…選手の紹介に移りましょう!」
聞き覚えがある、実況の声が聞こえてきて、私たちの紹介を始めてくれた。
「さあ、東ゲートからは、誰がここまで残ることを予想しただろうか…2本の刀を自由自在に扱い、自分に風を纏い、フィールドを自由に駆け回る、スピードはピカイチだが、刀の実力も言うことがない…女性の中でもすごい人気を誇っている…イシュディア選手だ!今日はどう言った戦いを見せてくれるのでしょうか?」
少し、誇張されている気はしているが、歓声が上がった時にとりあえず手を振っておいた。
「続いて、西ゲートの選手の紹介です!今まで、高火力の攻撃を複数発撃ち込むだけで、相手はもう降参か死んでいた…観客席などどうとも思わず…この大会が始まってから、殺した人数は10人以上…私たちからしても恐ろしい存在…バイスレオン選手だ!今日はどんな技を見せてくれるのか?」
私はその説明を聞いただけでも相手に殺意が湧いた。人を…殺した?私はその言葉だけで、少し頭に血が登り始めた。
「それでは準決勝…よーい始め!」
そう言われた瞬間私はルヴァンシュに手を置きながら、相手に語り始めた。
「お前は…何人の罪がない人を殺した?答えによってはお前のことを殺すことも、あるかもしれない…考えて、答えろ…変なことを答えてみろ…お前の胴体と首は泣き別れだ…」
相手を脅すように言った。けれど相手は、殺人こそが快楽のように、興奮しながら言い始めた。
「色々な人の悲鳴!肉が飛び散る音!全てが心地いい…それを聞くために、人を殺して何が悪い?この大会では強さこそが正義なんだよ…女子はここで退場して、色々な人の悲鳴を出す楽器となるんだよ!」
そう言って相手は私に突撃してきた。相手はどうやら、かつての私と同じように槍を使うようだった。私のことを攻撃して、吹き飛ばすと…相手は詠唱を始めた。どうやら、私を1発で沈める気らしい…
「全てを、穿て…我の目の前から、全てを喰らい尽くせ…『ラトニー』」
そう言って私はセイバーの強化で、ギリギリのところで避けたが、攻撃は観客席を通過して、全て抉ってしまった。そこには、観客のいた跡は何もなく、抉れた地面だけが残っていた。
「ああ!気持ちがいい…これこそが俺が望んでいた悲鳴!最高にハイになってきた…」
相手は自分の聞きたい声が聞けたようで、とても興奮していたが、私は怒りに狂っていた。
私は、自我を保ちつつも、暴走状態に近い状態で、狂い始めた———
NOCHESです。
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