表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/64

[31話] 新しい名——刀の覚醒

フェンと私イシュディアは闘技場で次々と試合に挑む。重武器に苦戦した私を見て、フェンは「もう一振りの刀に名を与えて強化する」という案を出してくれた。やがて彼の番となり、挑発してきた係員に怒りを抑えつつ、氷の薔薇を咲かせで暗殺者レイヴンを封じて勝利をつかむ。氷が解け、震える相手を横目にフェンは静かに戻ってきた。これで私たちは一勝ずつ——まだ大会は始まったばかりだった。

***


 東ゲートの中で、私はフェンを迎えた。

「お疲れ様。本当に余裕で勝っちゃったよ…少しは苦戦すると思ったんだけどね。まさか本番で新技を使うとか、どういう神経してるの……」

 フェンの新技はもし、暴発したら、観客全員を巻き込む可能性があった攻撃だったし、何人か死ぬかも知れなかった。そのぶん使い勝手は良く、速度で負けている相手には有効な攻撃だと思った。


「まあ、こっそり練習していたからな。イシュディアが眠った後、ルヴァンシュと考案した新技だぜ。ミスるわけないっての。なあルヴァンシュ?」

「言ってよかったの?1人で考えたことにしておけばよかったのに…まあ、練習をしているのはイシュディアだけじゃないってことだね。もしかしたら強さで抜かれるかもよ?イシュディアももっと僕に教えてもらった方がいいんじゃないの?」

 私は、まだルヴァンシュには技のこととかを話せずにいた。けれど、本当に話すことを渋っていたら、抜かれるかも知れないという恐怖を感じて今日の夜に2人で話す必要があるなと思った。


「じゃあ、ルヴァンシュ今日の夜話せる?フェンが寝た後でいいんだけど。色々聞きたいことがあるしね。フェンは次の試合のお楽しみってことで、寝ておいてくれる?」

 私は今日の試合を見て少し思うところがいくつかあったので、それを私なりに改良して自分のものにしてしまおうと考えていた。けれど、一晩でできる気はしていない。けれど、新しい技が使えるというワクワクの方が強く、速く夜になって欲しいと思いながら、夜を待った。


***


「フェンは…寝てるね。相変わらず可愛い寝顔をするもんだ。」

 私は寝ているフェンを横目に見ながら、フェンを起こさないように、ベッドから出てリビングへ向かった。私は寝る前にルヴァンシュをリビングに置いてきたのだった。私はリビングに着くとルヴァンシュを鞘から出した。


「ルヴァンシュ。起きて…起きて…ねえ起きってってば。」

 ルヴァンシュは寝ているようで刀をブンブン振ることで驚いたように目を覚ました。


「地震…!ってなんだイシュディアか…驚かさないでよ。ってもう夜になってるのか。じゃあ約束通り話を聞いてあげる。イシュディアは何を話したい?なんでもいいよ、今日はなんでも答えてあげる。」

 私たちの長くて、短い一夜が始まった。


「ルヴァンシュって槍から刀になったから、一撃のスピードが上がったけど、攻撃の重さっていうのは落ちたから…相手がモーニングスターのような武器を使ってこられると対処の仕方がわからないまま相手に攻撃ターンを渡してしまうんだよね。」

「ああ、なるほど君は苦手武器を克服したいんだね。うーん……一番手っ取り早いのは呪いと憎しみの強化の強さかなあ。今ってイシュディアって最大強化って何倍と何倍?」

「憎しみが10倍、呪いが4倍かな。暴走していた時は確か呪いが10倍ぐらいになっていたと思う。今の体でやると確実に体が壊れるけどね…」

「うーんじゃあ当分の目標は憎しみが15倍呪いが6倍かな。両方1.5倍を目指してみよう多分この大会が終わった後にはそれぐらい強くなってると思うよ。後は…君が持っているもう一本の刀に名付けを行うことかな。君とフェンが話していたのを聞いたけど、遠距離攻撃を使えるようになりたいんだっけ…じゃあ、こういう名前はどうかな。」

「……いいね。うん…すごくいい。これの名前がいいじゃあつけていい?」

「ちょっと待って、今日はやめておこう。君が戦う前に刀に名前をつけよう。そうすれば君の観客も増えると思うし騎士団様の目にも留まるんじゃないかな?」

 ルヴァンシュは私の耳元で名前の案を出してくれた。それは私が考えていたものと似たような内容だったし、それをもう1つの刀につけることにした。そして私は試合が始まってすぐに名前をつけることにした。


「じゃあ、僕とその刀を使うとして、必殺技は…力と数でゴリ押すやつにしようかな。記憶の一部に相手に通り過ぎる際に何回も切り掛かって相手を倒す技あるのを見たことある?」

「見たことがあるよ。私はやり方がわからなくて真似をするのを諦めたけど。まさか…」

「じゃあ、これをしよう。僕が君の体を操るから君はそれを覚えてね。後強化もやってね。」

 ルヴァンシュは私に鬼畜と言ってもいい課題を出してきた。けれど私が強くなるためのものだから何も言えないという感じになっていた。


「じゃあ今日は寝よう。多分明日もう呼ばれると思うから今は寝て体力をつけて試合に臨もう。」

 そう言ってルヴァンシュは1人で鞘の中に収まり、私はベッドの中に潜った。


***


「おい、狐のお面を被った嬢ちゃんはいるか?もう試合なんだが…っているじゃないか…後10分程度で始まるから、東ゲート付近へ行っててくれ。」

 そう言って運営のような人は走って戻って行ってしまった。


「じゃあ行こうか。ルヴァンシュ、カース、エクセラ。カースとエクセラには今日仲間が増えるっていうことを教えておくね。」

 意思はないかも知れないが私は私が身につけているカースとエクセラに話しかけた。


「君、ミスをしてそれで負けるという恥ずかしいことはしないでよ…なんだかミスりそうで不安なんだからさ。」

「大丈夫だって今日はミスをしない。頑張れ、私。」

 緊張してうまく動かない手を顔に叩きつけて気合いを入れた。そんなことをしていると目の前のゲートが開き、運営が私の手錠を外してくれた。

 私は2本の刀を携えて戦う場所、名付ける場所へと向かった。


***


「さあ、大会3日目となりました。今日から2回戦が始まります。1人の強者に勝った強者が集まっているので、一回戦よりいい戦いが見れるかも知れませんし、相手が瞬殺するかも知れません。さあ、選手の紹介です。東ゲートからは、前の戦いでは苦戦していたが、今回は大丈夫なのか?イシュディア選手です。」

 解説は私を怒らせたいのか、失礼な紹介をしてきた。何か言ってやろうと思った次の瞬間、歓声が湧いた。


「西ゲートからは、美しさ、強さともにピカイチ!相手の攻撃を優雅に避けて、相手を翻弄する踊る剣士。ストワイ選手です。今回の戦いではどんな様子を見せてくれるのでしょうか!」

 そう言って西ゲートからはイケメンのような男が出てきた。その男が髪の毛をなびかせると女性の観客から「きゃー」という黄色い声が上がった。


「両者、準備ができたようです。それでは第二回戦を始めたいと思います。それでは始め!」

 開始の音頭がとられた瞬間私は後ろへ飛んで、名付けの詠唱を始めた。


「おっとイシュディア選手いきなり距離をとりました。そして何か詠唱を始めましたね。武器の付与効果でししょうか…」


「我は…汝に名を与える…我が敵を吹き飛ばし…我の敵を切り刻み…そして我の道を切り開け…


 世界を変えよ…我に力を与えよ…何時の名は……『セイバー』…」

 私は昨日ルヴァンシュと決めた新しい武器の名前はセイバーに決めた。私がそう名付けた瞬間、刀身は緑へ変わり、風を纏い始めた。


「おおっと!?まさかのイシュディア選手ここで自分が持っていた武器に名付けを行いました!」

 解説されたことで私がしたことが、観客にも伝わったようだった。そうすると相手が近寄ってきて、私にキモいことを言ってきた。


「おお、綺麗だ…そこの君…私と踊ってくれないか…今の君は本当に綺麗だ…」

 私にしか聞こえない声でそう言って来た。私は言われた瞬間寒気がして、主導権をルヴァンシュに変えてしまった。けれどそれが良かったのかも知れない。ルヴァンシュも少しキレていて、私に昨日考えた技を放っていいのか尋ねてきた。私は速攻セクハラ男から逃れたかったため即座に許可を出した。


『断つ——虚を裂け!ルヴァンシュ、セイバー!』

 そう言ってルヴァンシュは相手の武器と装備を空間を破壊するのと同時に壊した。私たちは武器を壊すつもりだったのに、勢い余って服まで切ってしまい、裸になったセクハラ男がそこにはいた。

 文句を言っているストワイのことを気にもせず私は東側のゲートへと帰っていた。


まずは2勝———

NOCHESです。( ゜∀゜)o彡°えーりん!えーりん!助けてえーりん!投稿頻度が間に合わない!

次回も頑張って投稿するのでよろしければブックマーク登録、感想、評価お願いします。それでは、次の作品へ行ってらしゃい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ