[30話] 闘技場に咲く、青の薔薇
牢屋から闘技場へ連れ出されたイシュディアは、観衆の前で二刀流の英雄として紹介される。ルヴァンシュの励ましで落ち着きを取り戻す。モーニングスター使いのレオレイと対峙し、空中回避やパリィを経て距離を取り詠唱で全力強化。鉄球を斬り武器を破壊し、相手は降参し、イシュディアは勝利して次へ進んだのだった。
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「お疲れさま、イシュディア、珍しく苦戦してたじゃねえか…それだけ相手が強かったのか?」
フェンは氷織の手入れをしながら私の今日の戦いの感想を話し始めた。
「強かった…っていうよりかは、自分の武器と相性が最悪だったっていう点だね。本当に一撃一撃が重い武器は、破壊するのが大変で、どうしても苦戦するんだよね…」
私は相手を殺すのはダメだと思い、最初から武器を破壊して、相手の降参を狙っていた。けれど、私の武器では壊しにくいモーニングスターという武器を使ってきたから、私はどうしても時間がかかってしまったし、ルヴァンシュを壊さず、傷をつけないためには本気を出さなければならなかった。
「まあ、俺は相手の足元を凍らせて、その隙に攻撃ができるけど、お前は相手を嫌がらせしたり、相手の能力を下げる力ってないよな…そういうのを考えてみてもいいんじゃねえか?もう一つの刀には、まだ名前をつけてないんだろ、だから名前を付けて、強化してやればいいじゃねえか、名前をつける上限みたいなのってあるのか?」
私はフェンに刀に名前をつけるのは私は思いついていなかった。けれど、名前を考えるのはそう簡単に思いつかなかった。私は思いついたら名前をつけることにして、一撃が重い武器の対策を考え始めた。
「数でゴリ押すっていうよりかは、一撃一撃を重くして相手に対抗する方がいいと思ったけど、どっちの方がいいのかな…後のことを考えるなら、数でゴリ押して体力を温存する方がいいけど、火力が足りなくなるんだよね…」
私は火力を上げようとすると、ガス欠になる時間が速くなるけれど、逆に火力を上げずにフィジカルで相手に勝とうすると、相手が剣とかを使ってきた場合は大丈夫だが、重い武器を使われると火力が足りないという負のスパイラルに巻き込まれた。本当にフェンが言っていた、もう一つの刀に名前をつけて火力を上げる方法が一番いいんじゃないかと思い始めた。
「まあ、次呼ばれるまで日はたくさんあるんだ。じっくり考えて自分に合う戦い方を見つけたらいいんじゃねえの。今日そろそろ俺が呼ばれる気がするから、もし俺が呼ばれたら、応援だけはしてくれよな。」
フェンは氷織を鞘から出して、磨き始めた。氷織の刀身は氷のように透き通って、光を反射していた。まるで氷のようで、けれど鉄よりはるかに硬いという性能を持つまでに進化していた。
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私たちが雑談をして、1時間がたったくらいで、闘技場の人がやってきた。
「次はフェンという男だ。そんなに女子の背中に隠れていた、男子が本当に強いのかという疑問はあるが、せいぜい生き残れるように頑張れ、もしお前が死んだらその綺麗な刀を優勝賞品にして飾ってやるよ。だから安心して戦いに行けや。」
昨日の人とは違う人が来て、その人はとても口が悪く、私たちのことを貶し始めた。フェンはそれにブチギレたようで、氷織を持つ手に血管が何本も浮き上がっていた。フェンは自分が貶されたことより、氷織のことを言われたことにし対して、かなり怒っているようだった。
「テメェ、この鎖があったことに感謝するんだな…もし無かったらお前の首を飛ばしていたところだったぜ。」
そう言ってフェンはイラつきながらも、どうにか、相手の言う言葉が原因で力が暴走すると言うことはないようだった。
「怖いねぇ、その力は存分に試合で発揮してもらおうか。じゃあ、ついてこい。」
フェンは立ち上がり、自分の勝利は揺るぎないというふうに、会場へと歩いて行った。本当に今日のフェンはいつもよりちゃんと寝て、体調を完全にしたからか、いつものフェンのより頼もしく、そして強くなっている気がした。
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「さぁ、始まりました。今日も闘技場大会を初めて行きたいと思います。会場のルールの注意だけお知らせします。もし会場の戦いが熱くなってきて、ここにいると危険だと感じた場合即座に避難してください。本当に死ぬ可能性があります。昨日の大会で、1人の男が放った攻撃で3名ほど巻き込まれて死亡しました。もし観客に死亡者が出た場合は、一度大会を中断して、対処が終わった後に試合を開始させていただきます。死んでも責任は取れませんので、もし死にたくない。安全な場所で見たいと言う方は会場一階の中継室に行ってください。」
本当に死んだ人がいたかのかはわからないが、どうやら昨日の私たちの後の試合で1人の男が人を殺すような技を放ったらしい。私はそいつと戦いたくなり、どんな武器を使うのだろうかと想像していると、解説が今日、戦いをする人たちの説明を始めた。
「今日の最初の試合だぁ、盛り上げていけよ———!さあ選手の紹介だ、東ゲートから出てくるのは、自分の周りは全て凍らす。氷を纏った刀を使う、昨日戦った、イシュディアと同じもう1人のカナルディアの英雄…フェンだぁぁぁあぁぁあ。」
今日の解説役は昨日の人とは違うようで、元気よくフェンの紹介をしてくれた。私の名前がこんなところで出てくると想いもしていなかったから、少し驚いたが、私は次の選手の解説に耳を傾けた。
「さあ、西ゲートから出てくるのは…2本のダガーを器用に使い、相手を翻弄して相手の首を刈り取る。こいつに狙われた人は生きて帰れないという、レイヴンだぁあぁぁ。」
相手の姿が見えないが、紹介された後に陽炎のように姿を現した。そこには黒いフードをかぶって、まるでガラス細工のようなダガーを持った、不気味な存在がそこにあった。
「それでは両者の紹介が終わったところで、試合を始めたいと思います…両者位置について、始め!」
そう言った直後に、相手はフェンの後ろに周り、一撃で首を刈り取ろうとした。けれど氷の盾がそれを阻んだ。
「あぶねえなぁ。首が取れたらどうするんだよ…俺の氷織にはオートガードがついている。今の攻撃が最大の火力だったら、お前はもう勝てねえよ。」
フェンは氷織を鞘から出して、地面に突き刺した。
「咲け…氷の花よ…我が敵を見つけ出し…拘束せよ…咲け青のバラ…"氷の人形"」
フェンが相手の攻撃を避けた後、フェンは詠唱を初めてあたり一面を氷の海にして相手を名前の通り凍らせて人形のようにした。
「降参するかー? って凍ってたらわからねえか。こんな相手が死んでないが、降参もできない状況になったらどうするんだ?相手がこの氷から出てくるまで待つのか?」
フェンはそう言って、レイヴンの氷の像をコンコンと叩いた。
「あ、はいフェンの勝利です!フェンは次の試合へと駒を進めることができます。今日の試合はまだ続きますので、もっと楽しんで、この試合たちを見て行ってください。」
そう解説が言っているのを聞いた後、フェンは氷を溶かした。そこには凍傷でブルブルと震えているレイヴンの姿があった。フェンは氷が溶かされたのを見た後、手錠を自らつけ、東側のゲートへと戻っていた。
これで私とフェンが一勝ずつ。まだまだこの大会は始まったばかりだった———
NOCHESです。(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎ハナクソワッショイ
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