[27話]断罪の氷の刃
ルヴァンシュが新たな姿へと変わり、試し斬りで圧倒的な力を示す。感動した店主から刀を譲り受け、イシュディアとフェンは王都へ向かう準備を整える。荒野でルヴァンシュに導かれ、二人は憎しみの力で羽を具現化し、初めて空を飛ぶことに成功する。青空の下、新たな旅立ちに希望を抱きながら、二人は王都へと羽ばたいた。
***
「速いねー。鳥になったみたいだね。このままどこまでも飛んで行きたいな。」
私は空を自由に飛びながら、空中を移動していた。私たちは王都を目指して、空の旅をしていた。空は何も妨害されるものがなく、とても気持ちがいい移動を出来ていた。ただとても、目立つことをしていることはわかっていた。
「フェン…そろそろ王都の人に見つかるかもしれないから、そろそろ降りようか。」
私はフェンに王都に着く前に、着陸しようと話しかけた。フェンは頷いて、降りて行ったが、確実に速度を落としていると、フェンはガス欠になったのか、羽が急に消えて、地面に墜落していった。
「ちょいちょいちょい……死ぬ…この速さはガチで死ぬ…!」
フェンは自分の体の制御が効かなくなり、そのまま地面に激突しようとしていた。私は流石にここで、フェンがリタイアするのはまずいと思い。私は速度をフェンのスピードより上げて、フェンを受け止めて、ゆっくりと降りて行った。
「フェンは自分の憎しみの力の量ぐらいちゃんと理解しておきなよ。戦いの最中で起きたら、大変なことになるよ。」
私は憎しみの力の調整ができていなかったフェンを少し叱った。本当に私がいなかったら、死んでいる気がしたしね。私はそう思いながら、フェンを地面に下ろした。
「ありがとう。本当に死ぬかと思ったぜ。次からは、ちゃんとガス欠にならないように気をつけつけないとな。」
フェンは反省しながら言った。フェンは本当に、少し怖かったようで手が少し、痙攣していた。フェンも怖がることがあるんだなと私は思いながら、フェンを見た。
「なんだよ。そんなに変なものでも顔についてんのか?」
フェンは私が顔を見ている理由を顔に何かがついているものだと勘違いして、自分の顔を触り始めた。私はその光景が面白過ぎて、つい笑ってしまった。
「笑うなよ…顔は少しは気にしてんだから…」
そう言ってフェンは氷織を鞘から抜き出して、氷織に自分の顔を映し出して、顔を確認していた。どうやら本当に自分の顔を気にしているようだった。私は仮面をずっとつけてるから、何も気にしなくていいけど、普通の男は気にするようだった。
「まあ、顔の話はこれぐらいにして、ここから王都まで一日もあれば着くと思うから、さっさと歩こう、話すなら歩いている間の暇つぶしに取っておいた方がいいと思うよ。旅は話し相手がいないと暇だから。」
私はフェンと一緒に、王都に向かって歩き出した。私が懸念していることが一つだけあって、フェンと同じように、気配を感じ取れる人がいた場合は、速攻で王都の外に逃げないといけなくなってしまう。それだけは私としても避けたいし、もしバレた場合に戦いになる可能性だってあるし、捕まった場合は処刑だってあり得る。そうならないように、私たちは最大限の注意をしなければならない。
「じゃあ、出発だな。道中に出会った盗賊とかはどうするんだ?殺すのか?」
フェンはやっぱり気づいていたようだった。周りから殺意を向けられていると言うのがわかるほど強力な殺意を向けられていた。人を殺していたと言うなら、殺すし、何もしていなければ捕まえて、王都へ連れて行く予定だった。
「なんでこんなに盗賊に絡まれるんだろうね……出てきたら…?もうわかってるよ。それだけの殺意を向けられてわからない人いないから。」
私は少し強めの口調を使って、相手を誘き出そうとした。そうすると相手は近くの木の中から、10人飛び出してきた。前の盗賊たちより統率が取れていて面倒くさそうな相手だった。
「よお、お嬢ちゃんと…その陰に隠れている弱虫…その装備をよこしな。素直に渡すんだったら、何もしないが、もし抵抗するなら…殺すぜ…?」
そう言って盗賊はシミターを取り出して私たちを脅してきた。私たちはこいつらは何を考えているんだという感じだった。怨霊でもないし、私たちと同等の気配もないし、なんのために喧嘩を売ってきたんだと思いながら、私が盗賊掃除をしようとしていたら、フェンが私より先に前に出た。
「お前ら、今まで人を…何人殺した…?数によっては処罰が変わるぞ…」
そう言ってフェンは氷織ともう片方の刀に手をかけた。どうやら二刀流で戦うようだった。フェンは少し苛立ちすら覚えているようだった。
「さあな、もう覚えてねえよ。じゃあ逆に聞くぜお前らは、今まで食べた肉の量を覚えていないだろ?つまりそう言うことだ。ゴミ同然のやつに数える価値もねえよ。お前らのその1部だ。黙って俺たちに殺されろ。」
そう言って盗賊はシミターを一斉に抜いた。それと同時にフェンが私に聞いてきた。
「こいつらを生かしておく価値はあるのか?俺はこいつらを今すぐにでも殺したい…!」
そう言ってフェンは自分の刀に手をかけた。
「殺していいよ。本当は私がやりたかったけど、今回だけはフェンに譲ってあげるよ。けど、1撃で仕留めてね。」
そう言って私は刀から手を離した。今回はフェンがやってくれるなら別にいいので、フェンに譲ることにした。
「さあ、命乞いは済んだか?今楽にしてやるよ!」
そう言って盗賊たちは勝てると思っているのか私とフェンに向かってきた。
「今、懺悔の時だ、お前たちは自分の罪を数えながら、死ね。」
そう言ってフェンは自分の周りに雪を浮かせ始めた。そうするとフェンは『爆ぜろ!』そう叫ぶと盗賊の10人のうち5人を凍らせてしまった。
「て…テメェ何をした?」
「知らないな、懺悔の時だ」
「殺す、殺す、殺してやる…」
仲間を殺された盗賊は悲しみが覚悟を決めたのか一斉にフェンに策もなく突撃してきた。フェンは1度それを避けて、私の隣にやってきた。どうやら、詠唱付きの攻撃で終わらせるようだった。フェンは自分の憎しみの力を使いたいようだったけど、ガス欠で使えないようだったから、私が憎しみの力を分けてあげた。フェンはそれを使って、いつの間にか習得していた、自分の武器に憎しみの力をつけて鞘から抜き放った。
「神よ、我に今一度、この剣に力を与えたまえ…我に…力を…万物を切り裂け。」
『雪華一閃』
そう言って盗賊の頭を跳ねた。
「は?」
盗賊は何が起きたかわからないようだった。5人の体が崩れ落ちて、頭が落ちた。
「懺悔完了だ。お前は、地獄に落ちるだろうが、せいぜいがんばれ。閻魔様に気に入られたらどうにかなるかもな。」
フェンはそう言って刀を自分の鞘に直して、そう死んでいる盗賊に言い放った。
これが、私たちの王国への一歩だ———
NOCHESです。終わりかけてます。3000文字に到達しなくなってきました。
次回も頑張って投稿するのでよろしければブックマーク登録、感想、評価お願いします。それでは、次の作品へ行ってらしゃい




