[26話]新たな姿での詠唱
フェンとイシュディアは鍛冶屋で呪われたペンダントを金貨1枚で手に入れた後、武器の整備を受け取りに行く。店主はイシュディアの槍「ルヴァンシュ」を新たな形へ変える提案をし、詠唱とともに槍は刀へと変化する。新たな姿となったルヴァンシュと共に、イシュディアは次の目的地へ思いを巡らせた——。
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「すごい、今までのルヴァンシュより、扱いやすいし、何より軽い…!」
私はルヴァンシュを鞘から抜きながら、ルヴァンシュの刀身を見ながらそう呟いた。
「すごいな、オーラがなんか練り上げられている気がする…もっと強くなったんじゃないか?氷織より見劣りはするが、すごいかっこよくなったな。」
フェンがルヴァンシュを見ながらそう呟いた。フェンはどうしても氷織の方が好きなようだ。
「ここまで、すごい刀を作れたのは…初めてだ…嬢ちゃん試し切りしてみないか…?代金は無料でいいから、裏に来てくれ!」
そう言って武器屋の店主は興奮しながら、外に出て行ってしまった。けれど、興奮するのもわかる気がする。本当に強さが倍増したような気がして、とても私は興奮していた。
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「あそこに、武器の性能を測るための人間を模した打ち込み用のものがあるから、あそこに向かって攻撃をしてみてくれ!壊してもいいから、フルパワーでいいから!けれど…家は壊さないでくれよ…?」
そう言って店主は打ち込み台を指差しながら、そう言ってくれた。私はルヴァンシュを鞘から抜き出して、自分の記憶を探り始めた。記憶の中には刀をメイン武器としていた、人が沢山いて、使い方がわからないなんてことは一つもなかった。
私は居合切りからの連続攻撃が、今出せる裁許の攻撃技だと思い、ルヴァンシュを鞘に収めた。家を巻き込まないように、私の後ろに家が来るような場所に立った。ルヴァンシュに聞いたのだが、武器屋の店主みたいに詠唱をすることで、自分のすることを強力なものにできるらしい。
私の『起きろ』というのは『簡易詠唱』というらしく、発動時間が短くなる代わりに、能力が少し落ちるらしい。前に詠唱まがいのものを言った記憶はあるが、あの時は槍の詠唱だったから、新しい詠唱を考えないといけない。私は昔の人の記憶から少しいいものを見つけた。
「じゃあ始めます———
刀よ…我の魂に根付く…憎しみ…呪いを…喰らい尽くせ…
結合せよ…反発せよ…我の力を扱い…我に力を与えよ…
神を…呪え…世界を…憎しめ…誓え…
起きろ…ルヴァンシュ」
私はそう詠唱をして、足を踏み切り、打ち込み台のすぐそばに行って、居合い斬りで、首を飛ばし、その後に、十蓮撃を叩き込んだ。模型は、音を立ててバラバラに崩れ落ち、跡形も無くなってしまった。
「すごい…最高傑作だ…!私が生きている間にこんなにも強い作品を作ることができてよかった。今日はいい物が見れた…お代はいらないよ。はい。これっさきのお代その武器を使ってくれよ。あ、あともう一本あった方がいいよ。刀は軽いけど、その分武器を弾かれた瞬間に、無防備になっちゃうから。」
武器屋の店主は理性を取り戻したように、私たちにもう一本の刀を見せてくれた。両方とも業物で氷織とルヴァンシュに見劣りしないぐらいの性能をしていた。
「じゃあ、二つください。代金はどれくらいですかね?」
私は刀を指差しながら値段を聞いた。店主の言う通り、刀がなくなってしまった場合に私とフェンは戦えなくなってしまうから、どうしようか迷っていたところだったのだ。
「ありがとうございます。お値段は金貨10枚ですね。1本10枚じゃなくて、2本で10枚です。」
店主はそう言って気前のいい値段を出してくれた。どうやら本当に私の攻撃技に惚れてしまったようだった。
「ありがとうございました。これフェンの分ね。」
そう言って私はフェンに、刀を渡した。フェンはそれを腰に刺して、とても喜んで見せた。
「ありがとうな。イシュディア。じゃあこれから王都を目指しますかね。ありがとう武器屋の店主。」
そう言ってフェンは武器屋の外に出て行ってしまった。相変わらず愛想が足りないやつだった。
「ありがとうございました。これからこの2本の刀をメイン武器として使わせてもらいます。ありがとうございました。」
私はそういって武器屋の外に出ると、フェンが私のことを待っていた。
「イシュディア…空を飛ぶ方法を教えて欲しいんだが、教えてくれるか?ていうか俺にできるか?」
フェンは私がここにきた方法を知りたいようで、教えて欲しいと頼んできた。けれど、フェンの憎しみの量だったら、少し私のやり方と違う方法を使わないとできない気がして、私はいつも通り、先生を読んだ。
「はいはい、君は相変わらず僕の扱いが、ひどいな…で、やり方だったけ…フェンの憎しみの方法だったらすぐにガス欠になって墜落しそうではあるけど…イシュディアがいるから大丈夫だよね。ここじゃ人目が多すぎるから、とりあえず荒野に行こうか。」
そう言ってルヴァンシュは私たちを荒野へ連れていいた。
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「イシュディアが、今日使っていた方法はいいと思うけど…フェンが使うのだったら多分足りないんだよね。だから、フェンが今日言ってた羽をつけるだったら、できると思う。羽が自分の肩甲骨に生えているっていうのを想像してみて。」
ルヴァンシュはそう言って私たちに教えてくれた。私は言われた通りに、自分の肩甲骨に羽が生えているのを想像た。
「想像できた?次は自分の憎しみの力をその創造したイメージに合わせていくんだ。具現化するようにね。多分できると思うよ。」
私は言われた通りに自分の憎しみの力を想像した羽のイメージに合わせるように流しこんだ。
「やっぱり、いけた。こう言うことだったんだね。」
私は言われた通りに、自分の背中に羽を生やして見せた。
「俺も、行けたぜ。少し難しかったけどな。」
フェンも綺麗な羽を自分の背中につけていた。2人とも羽をつけ終わったところでルヴァンシュが最後の工程を教えてくれた。
「ここまで行ったら、最後だよ。自分の羽を体の1部だと思い込むんだ。そうすると空を飛べると思うよ。」
ルヴァンシュは私たちにそう言って、教えてくれた。私は言われた通りに、羽が自分の体の1部だと思い込み、憎しみを少し流してみた。そうすると体の1部だと思えるようになり、羽を動かして空に浮かび上がることができた。
「で…できた…!これすごい、とっても楽しい…!」
そう言って私は空を飛びながらそういった。フェンはまだできないようで、少し苦戦していたフェン私はアドバイスを送った。
「自分の体の1部だと思って憎しみの力を送ればいいよ。そうすると体の1部だと思えるようになる。」
そう言うとフェンは自分の羽に力を流し込み、空を飛んで見せた。
「できた…確かに、めっちゃ楽しいな…けれど、少し怖いな高すぎる…落ちたらめんどくさそうだぞ…」
そう言ってフェンは着地した。
「じゃあ、このまま王都を目指しますか。フェンもついてきてね。」
私がそういうとフェンは空をもう一度飛んで私についてきた。私はそれを見て、飛ばし始めた。
私たちの未来がこの青い空のように、希望がありふれていることを願って———
NOCHESです。日曜日に2本ではなく、水曜日に回します!すみませんでした。
次回も頑張って投稿するのでよろしければブックマーク登録、感想、評価お願いします。それでは、次の作品へ行ってらしゃい




