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[2話]灰の真実、新たな出会い

街の創立記念のお祭りに来ていた主人公は祭りを楽しんだ後、隣町へ出かけている最中に街を燃やされてしまった。王都の騎士団によって街を燃やされた主人公は「イシュディア」という名前を名乗り、次の街へ情報収集のために向かった…

***


 私は肩で息をしながら隣の街へ向かった。


「後、少しで次の街につく」


 私は肩で息をしながら城門へ向かった。一歩一歩が重い、体に何人もの人を背負っているようだった。


「旅人か…街の中で犯罪をされても困るんでな。身分を証明するものがあるか。」


 城門の中に入ろうとすると、門番が声をかけてきた。私が身分証明書を出すと門番は、


「お前、隣の街のアウムの人間か?生き残りはいないと新聞で言っていたんだが。」


「街が燃やされたことを知っているの?」


 私は門番を捕まえて聞いた。まさかもう私たちの街が焼けたというのが伝わっているとは思っていなかった。


「いや、今日の新聞で隣街のアウムが焼けたというのを知っただけだ。それ以上は知らないな。」


 門番は首を振りながら私に宿の場所を教えてくれた。


「情報をくれてありがとう。役に立ったよ。」


 私は門に背を向けて街へ入ろうとすると、門番が声をかけてきた。


「お前さんの名前は?俺は一人一人に名前を聞いているんだ。」


「私はイシュディア。」


 本当の名前は違うかったはずだが、今はもう復讐を終えるまでイシュディアという名前を使っていくと決めていた。


「俺の名前はギーデ。この街を楽しんでくれ。」


私はギーデに手を振りながら、街の中へと足を踏み入れた。


***


 私は街に着くと酒場へ向かった。酒場では情報と安いご飯が食べられる。誰か酒に酔うと情報を渡してくれるかもしれない。


 そう思いながら私は酒場の暖簾を上げて中に入った。


「いらっしゃい。」


 そう言って酒場のバーテンダーは迎え入れてくれた。優しい顔をした中性的な顔をしていたが、裏には何か情報を持っているような顔をしていた。


「お客様一名入ります〜。お客様、何を頼みます?」


 私は。バーテンダーに「エールを一つ」と頼んだら、物の1分もしないうちにエールがでてきた。


 私はバーテンダーに「隣街のアウムについて知っていることはある?」と尋ねた。


「わかっていることですか?そうですね〜昨晩に隣街のアウムが"魔王軍"に燃やされたという風に聞きましたよ。」


(魔王軍?何を言っているの?王都の騎士団にアウムは燃やされたのに。)


 バーテンダーは私が直接見た光景とは全く違う光景を話した。


「新聞に書かれていましたよ。大体、1年置きに一つの街が滅ぼされているというイメージですね。後魔王軍は7人の幹部たちが指揮をとっているみたいですよ。魔王自体はどこかに住んでいるという噂です。」


 私はそれから魔王軍について話を聞けるだけ聞いた。しかし結局は王都の騎士団の名前を聞くことはなかった。


「情報をありがと。けどあなたはなぜそこまで知っているの?魔王軍の幹部が7人とか。」


 私はさっきから気になっていた情報の多さについて聞いてみた。


「いえ、いえ私は情報屋もやってまして。いろいろな情報が入って来るんですよ。」


 バーテンダーは少し慌てたように、そう答えた。


「色々ありがとう。私の名前はイシュディア。あなたは?」


「私はミルスといいます。またこのお店を使ってみてください。」


****


(なぜバーテンダーのミルスさんや門番のギーデさんはアウムは"魔王軍"に滅ぼされたって言ってるの?)


 ミルスさんは新聞にそう書かれていてたということを言っていた。だから…新聞屋に行ったら何かわかることがあるかもしれない。


「新聞屋に行って真偽を確かめるしかないか。」


 私は歩く足を新聞屋へと向けた。


***


「すみません、新聞屋ってどこですか?」


 私は近くのご老人に尋ねた。ご老人は親切に私に教えてくれた。


「その角を曲がって左に見えるのがわかるかい?そこが新聞屋だよ。」


 ご老人は曲がる路地を指差しながら私に言ってくれた。


「すみません質問なんですけど、隣街のアウムが滅ぼされたことは知ってますか?」


 私は一般人でもアウムのことを知っているのかどうかを知るために質問を投げた。


「知っとるよ。」


 ご老人からはたったその一言が返ってきた。


「じゃあ滅ぼしたのが王都の騎士団って言ったらどう思いますか?」


 おばあさんはびっくりしたような顔で私の顔を見た。


「はっはっは、そんなのあるわけないじゃない。私たちの危険に駆けつけてくれる騎士様たちの集まりだよ、騎士団に限ってそんなことあるわけないじゃない。」


 おばあちゃんは私が冗談を言っているように思っているようだった。


「そうですよね。変な質問をしてすみませんでした。」


 私はやはり誰も騎士団がアウムを攻めたことを知らないし、信じないようだった。


「別にいいんだよ。お嬢ちゃん、気をつけるんだよ。」


「じゃあ私は新聞屋にいくのでありがとうございました。」


 私は少し居心地が悪くなり、少し小走りでその場を離れた。


***


「ここが新聞屋、すみませーん。」


 私はそう言って新聞屋の中に入った。新聞屋の中は紙の匂いで一杯だった。


「どうしたんだい?お嬢ちゃん。」


 元気そうなお爺さんが出迎えてくれた。お爺さんはタバコを吸いながら、新聞を作っていた。


「昨日のアウムについて書かれた新聞を見たくて新聞を買いにきました。」


「買わなくていい。そこに置いてあるから立って読むかそこの椅子に座ってみといたらいい。」


お爺さんは親切にも私に椅子と新聞を貸してくれた。お爺さんはまた新聞を作り始めた。



「何…これ……」私は開いた口が塞がらなかった。


そこには大きく『アウムが魔王軍の手によって滅ぼされた生き残りはいない』と大きく書かれていた。私はすぐにお爺さんに「これ、どういうことですか?」私は尋ねた。


「そのまんまの意味じゃよ。アウムが魔王軍の手によって滅ぼされたということを書いておる。生き残りもいなかったそうじゃ。」


「新聞の情報ってどこから仕入れているんですか?」私は気になって聞いた。


「王都の情報屋が情報を鳩を使って教えてくれるんじゃよ。その書いてある内容をそのままこっちに書いているんじゃ。」


 お爺さんは今作っている新聞をコンコンと叩きながら、私に教えてくれた。そう言って新聞作りに戻った。


私はそこにいるのが気分が悪くなり、「すみません。ありがとうございました。」そう言って私は新聞屋を出た。


***


 私は人気の少ない場所に移動して1人、涙を流した。


(笑うしかないよ....まさか王都が情報までも制限をかけていたなんて....誰も本当ことを知らないなんて…こんなのっておかしいよ…)


「はー…ますます犯人は王都っぽいね。情報統制までして__本当に何がしたいの......?」


私は1人で歩ききながらギーデが紹介してくれた宿がある方へ向かった。


***


「お嬢ちゃん、武器って要らなないかい?街の外を歩く時1人だと襲われた時に防ぐ手段がないよ?」


 そう言って武器屋の店主が私を引き留めてきた。私は復讐に武器は必要だと思ったが、今ある手持ちでは厳しいと思いその場を後にしようとすると、


「後"怨霊"が最近よく出るって言うし。」


 店主がそう言った。最近アウムにいた頃にも怨霊の話は聞いたことがある。


「見るだけなら.......」


 買うつもりはなかったが、私はそう言ってお店の中に入った。


「おすすめの武器ってありますか?」私は店主に聞いた。


「最近のおすすめはロングソードか女性向けだとレイピアかなぁ。」


 店主が話している間に私はある一つの武器に目を奪われた。


「あれって…値段はどれくらいですか?」


 私はある武器を指差しながら聞いた。買うつもりはないが、何故か買いたくなるような…そんな気がした。


「あれは廃棄予定だから値段はないけど、正直言っておすすめはしないよ?使いにくいし、使用者からは使うのが大変すぎるとか苦情がくるくらいだから。」


 そう店主はそう言いながら、武器を棚から下ろしてくれた。


「それが欲しいです。お願いします。」私はそう頼んだ。


「お嬢ちゃんがそれだけ言うなら……お金はいいよ。元々廃棄予定だったしね。」


 そう言って店主は私に武器をタダで渡してくれた。


 この世界では使用者が名前を武器につけて一つの武器として初めて生まれ変わる。


 それを"名付け"という。けれど、名付けをしている人は少ない。使用者の意識に寄せられるため、自分が望む武器を得られる可能性が低いからだ。


 けれど、私はこの武器を見た瞬間ある一つに名前が思い浮かんでいた。


「この子の名前は……ルヴァンシュ。」


 私はそう武器に名前をつけた。ルヴァンシュは復讐という意味が込められている。


 そうするとこの武器は光に包まれ、1.5mくらいの槍に生まれ変わった。


「ありがとうございました。大切に使わせてもらいます。」


 店主に礼を言い、そう言って私は店を後にした。



 この武器が私の人生にある影響を与えることを知らずに___

NOCHESです頑張って2日に1回か1日1回ペースで投稿できればなと思います。

応援やコメントくれるとモチベに繋がるのでお願いします。またここをこうすると良くなるみたいなアドバイスも欲しいです。

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