[17話]北の塔で歪む空間と命の名付け
白き都を覆う怨霊の呪いを断つため、フェンとイシュディアはそれぞれの塔へ挑む。
仲間を信じ、己を試す戦いの果てに、フェンは“人が怨霊になる”という禁断の真実に触れる。
闇に沈む意識の中で託された想いが、2人の運命を変える——
***
私は扉を開けると、そこは足元がないが、落ちることはない、宇宙のような空間が広がっていた。宙に浮いている瓦礫の上に、1人の男が座禅をしながら座っていた。
「おや、こんな奇妙な、塔の中に入ってくる、物好きもいたのですか。」
相手は私が攻めてきたことも驚かずに、私のことを見ながらそう言った。
「あなたが、恨まれるようなことはしてないかもしれないけど、私の、このカナルディアのために…死んでくれない…?」
私はそう言ってルヴァンシュを肩から下ろして、相手の方に向けながら、そう言い放った。
「それは、困りますね…私はあなたを始末するという重要な任務を負っているのですから。本気で来てください。それぐらいじゃないと面白くないので。」
相手はそう言って立ち上がり、拳を私に向けてきた。どうやら相手は拳で戦うようだ。私の方がリーチが長いのに、たいした自信だと私は思いながら、相手の挑戦を、受けることにした。
「ルヴァンシュ呪いをお願い。私は憎しみを使うから。」
私はそう言っていつも通りの一撃技を繰り出そうと準備をした。私は、準備が完了した瞬間に「起きろ!」そう言って、相手に突っ込んだ。そうすると、不思議な現象が起きた。私の目の前の空間が急に歪んだのだ。私は急には泊まることができずに、その歪んだ空間に突っ込んだ。その繋がった先は、相手の背後だった。
「何を…したの…?」
私は大体の予想はできていたが、相手に答え合わせをするために、そう質問をした。
「簡単なことですよ。あなたが飛んできたいので、あなたの前にあった空間と私の後ろにあった空間を繋げたんですよ。」
相手は衝撃的なことを言った。下の階の空間の歪みは、憎しみが溜まりに溜まって、変化したものだと思ったが、どうやら相手は物理法則まで書き換えることができるようだ。けど、どうやって?私は物理法則を書き換えることの記憶なんて、ひとつも無かったことを思い出しながら不思議に思った。
「あなたってそれ、どうやって物理法則を書き換えてるの?」
私はその攻撃方法を取り入れるために、相手にそう質問をした。
「あなたというのはやめていただけると。私には、"オルファズ"という立派な名前があるのですから。」
相手はそう言った。
「で、ああどうやって物理法則を書き換えているの……でしたね。簡単ですよ。自分自身に名付けをするんですよ。あなたも武器に名前をつけるでしょう。私は、怨霊になった時に最初に名前を決めたのですよ。私はその時に空間を操る能力が欲しいという願いを叶えてもらったんですよ。」
相手はそう言って次々に自分が有利なように、フィールドを書き換え始めた。
「名付け…あなたは自分自身を武器と認識して名前をつけたの?」
私は崩れ始めたフィールドをどうにか瓦礫の上に乗って耐えながら尋ねた。
「いえ…あなたは知らないのですね…人間に"名付け"をすることで、人は力を持つことを。私はこれを“上書き"と呼んでいます。」
相手はそう言って、歪んだ空間から、両手剣を取り出した。
「へえ、そうだったら私が自分にイシュディアという名前をつけてから能力が上がった気がしたのはそういうことだったのね。」
私は相手が両手剣を取り出したのを見て、ルヴァンシュを構えた。
「それでは戦いましょうか…この私に有利なフィールドで。」
相手がそう言った瞬間私とオルファズは互いに、相手の場所にたどり着くために、互いに歪んだ空間へ飛び込んだ。
***
交戦している間に、西のの方向塔から大きな音が聞こえてきた。
「あっちも派手にやってるね…それに比べてこっちは…」
戦いが始まってから10分はたっただろうか…接敵したこと自体も0交戦した回数も0という、すぐ近くにいるのに、戦えないというめんどくさい事態が起きていた。
「さっさとこの空間を解いてよ!あなたも私を始末したいんでしょ。私もあなたを始末したいの!」
私はそう空間に入るオルファズに私はそう相手に言った。
「いえ、私もあなたと戦いたいのですが…時間稼ぎをお願いされてですね…もうそろそろだと思いますよ。」
相手はそう言って西の塔の方向を指差した。そこには1人の人間の気配と1体の怨霊の気配が漂っていた。けれど、少し経った後、怨霊の気配が2になった。
「フェンに…何をしたの…?怨霊の気配が2つ…え…フェンが怨霊に…なったってこと…うそだ…うそだ…」
私は今の一瞬にして起こった現実を受け入れられずにいた。あのフェンが…怨霊にされた…私のせいだ…1人で行かせたから…私はフェンの元に向かわないといけないだから…オマエ、ハイラ…ナイ…
「オマエ…イラ…ナイ…フェン…ナニヲ…シタ…」
私は怨霊の力が暴走するのを抑えながら相手に聞いた。少しでも意識から手を離せば意識を失いそうだった。
「何をした…ですか…簡単に言うと…フェンという少年に怨霊化する薬を打ち込まさせていただきました。少し、強いお方だったかつ、私たちの手の中に入れても制御できそうだったので。この際、あなたも怨霊化さしてしまいましょうか…ちょうど私も怨霊化の薬を持っているわけですし。」
相手はそう言って歪んだ空間を元に戻した。そして相手は服の内側から注射器を取り出して、私の腕に刺して薬を投与した。
「数分は意識を失うと思います。起きた時にはもう、昔の記憶などなく、新しく生まれ変わっているでしょう。」
相手はそう言って私に背を向けて立ち去ろうとしたけれど…
「勝利宣言は少し、速いんじゃない?」
私はそう言って立ち上がった。怨霊化する薬を打ち込まれたことで、憎しみを含んで正気でいられる入れ物の大きさが増えたように私は今だったらなんでもできそうなくらいに、力が溢れていた。
「なぜだ…?なぜ…あの薬を投与されて…生きていられるんだ…!私だって耐えられなかったんだぞ!」
相手は起きた現象を受け入れられないのか髪の毛をかきながら叫んだ。
「なんで…だろうね…考えたらわかると思うけど…答えを教えてあげる。」
私はそう言って着ている服を少し、めくりあげて、透明の肌を見せた。相手はこの肌のことはよく知っているだろう。
「なぜ…お前が怨霊なんだよ…!おかしいだろ!今回怨霊化した人数は101人!フェンというやつを入れて、102人だ。お前の数は入ってなかったはず…入って…無かった…?」
相手はどうやら気付いたようだ。
「私はこの街で生まれた怨霊じゃない私は、ルヴァンシュと契約して、怨霊化した。じゃあ、私の真実を知ったあなたには消えてもらうね。」
私はそう言って、相手の懐に入り込み、腕に3倍の身体能力強化をかけて、叩き込んだ。
「そんな…バカな…私の計画は完璧だったはず…」
そう言って相手は崩れ落ちた。そんなことを見ている暇はなく、私はしまっていた窓を蹴破って、外に飛び出た。
***
「どうする…?フェンが怨霊化した気配が伝わってきたんだけど…フェンがもし…自我がなく、暴れまくる化け物へ変化していたら、私がフェンを殺す。それは私の責任。もし、自我があって、私たちに協力的なら、協力してボスを倒す。けれど…自我を持って襲ってきた場合も私が討伐する。」
私はそう言って向かっている最中にルヴァンシュと話した。
「フェンは…どうなっているだろうね…」
ルヴァンシュも不安そうに話した。
———2人の運命は別れるのか別れないのか結末は神のみぞ知る
NOCHESです。(・∀・)
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