[15話]南の塔に咲く雪の花
イシュディアは装備全てに名付けを施し、呪物化によって力を得る。怨霊が放送で恐怖を拡散する敵を止めるため、仲間フェンと共に塔の怨霊へ挑む。再生する怨霊に苦戦するが、連携と強化を駆使して撃破。街を救うために、次なる四体の怨霊討伐へ向かう決意を固める。
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「こっからだったら…南側の塔が一番近いど、少し大きい気配がする…私と同等ぐらいの強い気配が……」
私は感覚を研ぎ澄まして、あたりの気配を隈なく調べた。
もう子供のような気配はしないし、この街にいるのは私とフェンと怨霊が4体だけ。盗賊のボスは私1人じゃ倒せない可能性があったけど…、フェンが来てくれたことで、少し安心感が出てきた。
けれど、気を抜かず気をつけないと…私はそう思いながら自分の頬を叩いて気合を入れた。
「お前と同等なら勝てるだろ。あっちは1人こっちは2人いるんだから、負けるはずねえだろ。負ける時っつったぁ、相手の致命傷の攻撃を片方が受けることぐらいだろ。心配するだけ無駄だ…結局は全員ぶっ倒ねぇといけねぇんだからよ。考えるだけ無駄だぜ。」
フェンは私を鼓舞するかのように、氷織を抜刀した。どうやら、フェンも少し緊張しているらしい。フェンは氷織に向かって何かずっと話し続けていた。そうこうしている間にもう南の塔についた。
「この塔の構造的に、外からは…入れそうにないね…」
私は塔の上の方を見ながらそう答えた。塔の周りは全て囲われており、どこからも入れる場所は見当たらなかった。
「じゃあ、中から入るしかねぇな…塔の中に罠とか置いてないよな…」
フェンはそう言って塔の中を覗いた。その1秒後フェンは急いで塔の中から出てきた。
「ヤベェ、罠はないが、憎しみで部屋の中が全て埋め尽くされるぜ。なんか憎しみの逃げ場がなくて、この塔の中に埋まり切ってる気がする。相手のフィールドで戦うことを許容されてるが、イシュディア行けるか?」
フェンは中から出てきて真剣そうな表情で、そう私に尋ねてきた。私は無言で頷いてフェンを連れて、塔の中に入った。塔の中に入ると、竜巻が塔の中にあるんじゃないかというぐらい風が吹き荒れた。
「やばい、この風は少し、めんどくさいし、戦いにくいね……相手は影響を受けないのかな…?」
私は相手が何も影響を受けないということは無いと思った。けれど、もし相手が受けなければ…少し面倒くさい場所で戦わないといけないことになるけど…私はそう思いながら考えることをやめた。
「俺のこの氷織との相性はいいけどな。攻撃に氷を乗せられるから吹雪を吹かせることができるからな。」
そう言ってフェンは自分の武器、氷織を鞘からヒュンという音と一緒に抜刀した。フェンの武器氷織は攻撃と防御の時に氷を纏うことができる。けれど、私も巻き込まれるかもしれないと思い少し、忠告した。
「フェン君の攻撃は強力かもしれないけど、私が巻き込まれる可能性があるなら打たないで欲しい。けれど、相手だけ狙えるならバンバン打っていいよ。」
私はフェンにそういった。
「おう、誰に言ってるんだよ。この俺だぞ?ミスる前提の攻撃方法言うわけないだろ。」
フェンはそう言って私に笑顔を見せてくれた。私はその笑顔にどこか安心感を覚えた。私たちは一歩一歩確実に塔の上の怨霊の元へ上がっていった。そして、塔の最上階、展望台の場所についた。
「フェン、、準備はいい?きっとこの先には怨霊がいる。気を引き締めていこう。それじゃあ行こう。」
私はフェンと一緒にドアを開けて、展望台の中に入った。私たちが展望台の中に入るとそこは真っ暗で、もう一歩足を踏み出すと、周りにある蝋燭が1つ1つ火がついて私たちの視界を照らしてくれた。
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「ようこそ、お客さん…いや、イシュディアとフェンさん。私の名前は…ベリウスあなたたちを地獄へ案内する死神です。あなたたちの会話は私が聞かせて貰いました。降伏するならイシュディアは殺しますが、フェンあなたは生かすように助言しましょう。さて、どうしますか?」
敵はそう言って私たちを迎え入れてくれた。相手の顔はなぜか笑いながら、鎌を構えた。
「いいぜ、答えを教えてやるよ。」
フェンは体を前に倒して、敵へ、切り掛かった。敵はそれを難なくかわし、私とフェンから距離を取った。
「答えはもちろん、NOだ。仲間を捨てるような奴はクズだ!」
フェンは怒りながら、大声で叫んだ。
「君ならそう言うと信じてたよ。じゃあやろうか。」
私はフェンの元へ行き、フェンの背中を1発叩いた。そうして、私はルヴァンシュを水平に構えて、フェンは氷織を構えて相手を睨んだ。
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私は左から、フェンは右から相手を挟み込み、相手へ切り掛かった。相手は鎌を回転さしながら、私とフェンの斬撃を弾いた。私はルヴァンシュが弾かれた瞬間、相手の攻撃に突っ込み、飛んで避けた。
「回転しているから、これは避けられないでしょ!起きろ!」
私はそう言って相手へルヴァンシュを叩きつけた。相手は軟体動物かのように、体をグネグネ曲がらせて、私の攻撃は空を切った。私はルヴァンシュが床に刺さり、身動きが取れないところを相手は鎌で刈り取りに来たが、フェンがそれを阻止するために相手の首を切りに行った。しかしそれもグネグネして避けてしまった。
「前、再生してたやつより動きキモイな。なんだよあの動き……けれど、この技なら避けられないだろ。」
フェンは氷織を鞘に戻しながらそう呟いた。どうやら、相手に有効打があるらしい。私はフェンをバックアップするために、相手の元へ行き相手と交戦し始めた。
「主よ、神よ、我に今一度、この剣に、力を与えたまえ。」
そう言ってフェンは力を溜め始めた。敵はそれに気づいた、かのようにフェンを止めようとした、けれど、私はそれを阻止するために、フェンと敵の間に入った。
「邪魔だ、どけ、イシュディアァァアァ。」
ベリウスは必死そうに叫び、私を倒そうと必死に、攻撃を仕掛けてきた。
「じゃあ、私は先生に戦ってもらおうかな。」
私はルヴァンシュに体の主導権を渡して、少し離れた。
「フェンあと、どれくらいで攻撃できる?」
私はあとどれくらい時間稼ぎをすればいいのかわからず、フェンに聞きに行くと、あと1分耐えれば、攻撃技が打てるて言ってきた。
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「起きろ!」
ルヴァンシュはちょうど1分ぐらい経った時に、相手の足に攻撃を喰らわせた。そうして私に主導権が返ってきた瞬間私はバックステップで避けた。
「我に、力を、万物を切り裂け……」
『雪華一閃』
フェンは私も見えないスピードで相手の頭を吹き飛ばした。そのあと、ベリウスの体から無数の傷跡が出てきて、音もなく砂のようにベリウスは消えていった。
「すごい、さっきの一閃の間に10回も切り刻んで、相手の首を切り落とすなんて……けれど、溜めが長いね……」
私は威力と溜めの長さの両方に驚きながら、フェンとパーでハイタッチをした。
「ナイス足止め!」「そっちこそ…ナイス!」
私たちは少しそこで休憩しながら塔の上から飛び降りた。
残りは3つ……もう日もくれかけていた。
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「次は……ここから近い西の塔はそんな強い気配がしないから…ここだけは別行動しようか。フェンは西の塔、私は北の塔に行ってくる。じゃあ、私はもう行くからそっちはお願いね。」
私はそう言って、フェンの元を離れて、北の塔の場所へ向かった。
———2人の幸運を祈って
NOCHESです。頑張ります。_:(´ཀ`」 ∠):リアルが本当に忙しいんじゃぁ
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