[12話]水の監獄で隠れる穢れ
水の都カナルディア――白亜の建物と静かな水路が織りなす街には、人に見せない影が流れている。小さな防具屋へ向かった少女たちは、そこで新たな防具を手にする。だが、水路の奥ではバケモノがうごめいていた。
——防具屋
「すみませーん…誰かいますか〜。」
私はそう言って防具屋の中に入った。
「こんにちは、どうしたんだい…狐のお嬢ちゃん」
防具屋の店主はそう言って私をで迎えた。
「革防具を探しているんですが…おすすめの物ってありますかね…?」
私は店内を見回りながらそう聞いた。店内には光を反射している純白の兜やそれと対になる黒く光っている兜があったり、防具のフルセットがざっと見ただけで、10以上あった。
「革防具ね…どこかにしまってあったはず…ちょっと待っててね。」
店主はそう言って店の奥に行ってしまった。ゴソゴソと店の奥から音が聞こえてきた。
「けどよかったの…?呪いの防具を探しに行かなくて…あの指輪を使おうとしているなら、普通の装備は着れないよ…?」
ルヴァンシュは店主がいなくなったことを見計らって話しかけてきた。
「うーん…当分付ける気はないし…それなら呪われていない防具を買った方がいいと思ったからね。」
私はそう言って、私はポケットからその指輪を取り出した。
「相変わらずすごい憎しみが詰まってるね…人前で出すのはやめといた方がいいかもね…それ周りの影響が大きすぎるよ。」
ルヴァンシュは私の指輪を見ながら凄いね…と言いなが、ポケットに直しておいた方がいいよと言った。
「すみませんお客様…長時間待たせてしまって…これが、うちの店にある最高級の革防具です。性能はその辺の鉄防具より、頑丈で耐久性がとっても高いんですよ。しかもとっても動きやすくて、鉄のように動きにくくない。どうです?買ってみませんか?」
店主は少し早口で商品の説明をしてくれた。
「ちなみに…着用することってできますかね…?」
私は着けてみてから買うのを決めたいと思いそう店主に質問をした。
「もちろんいいですよ!ぜひつけてみてください!」
店主はそう言って私に革防具を渡してくれた。けれどなんだがとても焦っているような気がしてならなかった。なんでこの店主はこんなに焦っているんだろう……私はそう思いながら防具をつけた。
「凄い!これとっても軽いのにとっても丈夫…動きにくさも感じないし…買いたいんですけど値段っていくらですか?」
私は購入することを決めて店主に防具の値段を尋ねた。
「こちらの防具のお値段は金貨…30枚でどうでしょうか…?」
店主はそう言って首を傾げた。そうかこの店主はこの売れ残っている革防具を売り払いたいんだ…だからこんなに下手に出てるんだろう。
「うーん…少し高いですね金貨25枚で買えますかね?」
私はそう言って元の値段より5枚やすい25枚で交渉を始めた。値切れて3枚か4枚な気がするので私はそれより少し多い5枚からスタートした。
「ご冗談を…せめて29枚でお願い増します」
店主はそう言って交渉に応じてくれた。
「25枚」
私は引くつもりはなく、25枚と言い張った。
「28、28で、どうですか?これ以上は、本当に…」
店主の顔がだんだん曇ってきた。
「じゃあ27、27枚だったらどう?売ってくれる?」
私はそう言って店主に持ちかけた。私の予想の3枚値切ってみたけど…どうなるんだろう…
「わかりました。27枚で手を打ちましょう。けれど今回は特別ですからね。」
店主はそう言って首を縦に振ってくれた。
「はい…どう、ぞ。値切ってきた狐のお嬢ちゃん。革装備を染めたいなら隣の店に行くといいよ隣の店は革製のものの色染をしているから。」
店主はそう言って隣の店を指差した。
「ありがとうございました。」
私は頭を下げて、防具を持ちながら言った。
「おう、次は正常価格でな。」
店主はそう言って、手を振りながら見送ってくれた。
***
———宿屋で
「ねぇ、ルヴァンシュってさ、名付けされて呪物化したわけじゃん。じゃあ…この装備も私が名付けしたら呪物化するのかな…?」
私は防具に名付けをしたらどうなるのか気になってルヴァンシュに尋ねた。
「うーん、憎しみを込めて名付けしたら呪物化すると思うけどおすすめはしないよ…だって呪いの装備になった瞬間どんな効果がつくか判らないんだから。」
やめといた方がいいよ…そう言ってルヴァンシュは答えてくれた。
「じゃあ、やめといた方がいいね。」
私はそう言って防具を身につけた。
「おぉ…似合ってるよ、けれど、、、マントはつけておいた方がいいとおもうよ。意外と肌が数箇所見える場所があるから、少し透けてる…」
ルヴァンシュはそう言って私の姿を見ながら答えた。
「今日は予定は終わったし…水路の上を通ってる船に乗ってみようよ!」
私は前から気になっていた、水路の通路に浮かぶ船に乗ってみたいと思って、ルヴァンシュにそう提案した。
「いいね、少し、この街を観光しようか。」
ルヴァンシュも乗り気なようだ。ルヴァンシュもワクワクしているように感じた。
***
——船の上で
「なんか、少し...寒気がする…」
私はこの街の水路の水が出ている水路の前を通ったら少し寒気を感じた。
「すみません…この奥って…どうなってるんですかね?」
私は気になって船を操縦している人に聞いた。
「すみません…私にはそのことを答えることはできません…申し訳ありません。」
船の操縦士はそう言って何も教えてくれなかった。まるでこの先に見せられない何かがあるように......
そう船の操縦士が言った瞬間水路の奥から、前街に入ってきた時に感じた自分と同じ気配がしたしかも…100体はくだらないくらい無機物ではない生き物の気配が…
「すみません船の操縦士さん、少しスピードをあげて、ここから離れてください!急いで!」
私はここにいては危険だと思い操縦士にそう言ってこの場を離れた。
***
私は船を降りた後、民家の屋根の上に登り、さっきの水路の水が出ている水路の奥を監視していた。
「ねぇ、ルヴァンシュさっきあの気配って感じた?」
私は少しでも恐怖心を抑えようとルヴァンシュにそう尋ねた。
「うん、確かに感じた。君と同じ怨霊の気配が......しかも1体だったのがだんだん増えてって100体に増えた気配が、、、間違いであって欲しいんだけどね。」
ルヴァンシュも同じ気配を掴んでいた見たいだ。私と同じ100体はくだらない怨霊の気配を……
***
———イシュディアとルヴァンシュが水路の前を通る前…
水の監獄のさらに奥では研究者たちによる話し合いが行われていた。
「私たちはこれを使えば…世界をとれるかもしれない…」
「私は開発に関わってないのだが…結局どういう効果をもった薬なのか?」
「簡単に言うと、一時的に肉体の強度を上げて、人間が必ず持つ負の感情をありえないぐらい増幅させて、怨霊化させるという薬さ。」
「大丈夫なのか…?怨霊化した化け物を制御する方法はあるのか…?」
「それは大丈夫だ、怨霊化する薬の中に、服従させる効果の薬も混ぜてある、私たちは襲われないし、最強の手駒が手に入るってわけさ。」
「じゃあ、最近帰ってきた…あの盗賊に使ってみるか…」
そう言って研究者たちはある一人の盗賊の元へ向かった。
***
「おう、どうしたんだいこんなに研究者たちが集まって、俺はモルモットにでもされるのか?」
男は勘がいいのか、今からすることを的確についてきた。
「おうとりあえず少し腕を出せ、今からいいものをお前に与えよう。」
そう言って出された手に研究者たちは薬を打ち込んだ。
「ガッ、、グァァァァアァァ」
男は叫びながら床で暴れ回った。
「おめでとう君が怨霊の第一号だ、誇っていいよ…まぁ意識はないだろうけどね。」
研究者たちはそう言って、男を眺めた。
研究者たちは大きな間違いをしていた。怨霊は極小低確率で自我持ちが生まれると言うことを知らずに怨霊化させてしまったのだ。
「おぉ、音量かって言うのは凄いな…力が溢れてくる…」
そう言って、男は鉄格子を力技で捻って研究者たちを殺した。
「こいつらが持ってるのって薬か、、、いいことを考えた。あの狐のガキを、、怨霊軍団を使って…殺してやる!」
男はそう言って同じ捉えられていた囚人たちに次々と薬を投与していき100体の怨霊を作り上げた。
「さぁ復讐の時だ。」
***
「気のせいかな……水路の奥から人影が見えたんだけど…」
私は目をこすりながらもう1度水路を見た。そこには大量の人が水路の奥から出てきていた。
私は民家の屋根をジャンプで移動しながら、そこへ向かった。
「やばい…あの量の怨霊がこの街に来たら確実にこの街は滅ぶ……」
私はそう確信しながら、怨霊の元へ向かった。
NOCHESです。少し投稿時間が遅れました。すみせんでした。
次回も頑張って投稿するのでよろしければブックマーク登録、感想、評価お願いします。それでは、次の作品へ行ってらしゃい




