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[1話]鐘の刻、街は灰に〜復讐の序章〜

私は目が覚めると必ず心拍数が高く悪夢にうなされていたことを覚えている。

私は悪夢にうなされてあの日のことを思い出す。名前と全てを失ったあの日のことを、、、

少しだけ昔話をしよう。あの日のことを……

 あの日はあちらこちらで楽しそうな声が聞こえた。


「荷物は持った?。」と私は妹に聞いた。


 妹は元気な声で「はーい」と笑顔で答えた。


 家から出ようとすると母親が「楽しんでくるのよ。」と笑顔で送り出してくれた。


私⬛︎⬛︎⬛︎は妹サティとこの街アウムの創立記念のお祭りに来ていた。


***


「お姉ちゃん、こっちこっち〜」とサティは嬉しそうな声で私を呼んだ。


「そんなに急がないの」と私はサティに言った。


「でも、今日のことすっ……ごい楽しみにしてたの。」


 そんな嬉しそうな顔で見られるとなんでも許してしまいそうだった。


 お店を回っていると「私…あの狐のお面が欲しい!」そう言ってサティは狐のお面を指さした。


「お姉ちゃんが買ってあげる!何色がいい…?」そう言って私は店主にお金を渡して、白色の狐のお面を買った。


***


「私ね…次は…美味しいもの食べたい!」


「じゃあ…おいしいもの買いにいこっか!」私はサティの手を取り歩き出した。


 お祭りを一通り遊び回り終わった後、サティは疲れて寝てしまった。


「全くはしゃぎすぎるから〜今日はもう帰ってゆっくり休もうね…」私は寝ているサティに話しかけた。


***


 この後に悲劇が起こるとは知らずに......


 祭りが終わった後、私は妹をベットに寝かせて妹のサティにプレゼントを買ってあげようと城門を出て隣街ムイハまで買い物へ向かった。私は隣町でお菓子の詰め合わせと、前サティが欲しがっていた髪留めを買って帰路に着いた。


***


「きっとサティは喜んでくれるだろうな〜」そう言ってお菓子が入った袋を持って帰っていると、買い物が終わり帰路に着くとアウムの方から「カーン、カーン」と鐘の音がした。


「この音は…っ…火事や緊急のことがあった時にしか鳴らないはず…まさかっ…」


 私は嫌な予感がして街の方へと走った。街に近づくと街が赤く光っていた。


 (なん…で?どう…して?家族は…家族は…無事なの?)


 いろいろな考えが浮かび上がったが、今はそれどこでは無いと思い私は家族がいる家へと向かった。(お願い…無事でいて…)私は息をするのを忘れてまで家族の元へ向かった。


***


 城門を越えると、そこはもう『地獄絵図』ということのふさわしい場所だった。


 周りからは助けを求める声、あちこちから聞こえる悲鳴、親がいないのか泣き叫ぶ子供、人の肉、木が燃える臭いが辺りに漂っていた。(なんで…どうして…家は…もう残っている方が少ない…)


 (家族は…家族は…大丈夫なの?)


 私は家族の安否が気になり家の方向へと走った。


「誰か、誰かいないの?」私は大声で叫んだ。


 家の前に着くと母親と父親が妹を抱えて瓦礫に埋もれて焼死していた。両親は最後まで我が子を守ろうと必死に抵抗したのだろうだけど、それも虚しく全員死んでいた。


 顔は焼けていたが、着ていた服ですぐにわかった。いや…『わかったしまった』


 買ってきたブレゼントが手から滑り落ちた、プレゼントは音を立てて辺りに散乱した。


 目から「ナニカ」が溢れ落ちた。憎しみ、悲しみ、困惑全てが詰まった「ナニカ」が。それは止まることを知らず私の頬からこぼれ落ち、頬を伝った。


 私はすぐに生き残りがいないか周りを見渡した。(誰か…誰でも…いいの…誰か…いないの?)


 先程まで聞こえていた子供の声も聞こえない。


 まるで神によって隠されたかのように全くきこえなくなった。私はおとをきくために、耳を澄ますと、「ガチャ、ガチャ」と鎧を着ている人が動く音と子供の声が聞こえた。聞こえてきたのは救助を求める声だった。


「やった!助けが来た!」そう思って近づき叫ぼうとした瞬間声をかけた子供が目の前で殺された。子供の肩から鮮血が飛び散った。私は一瞬夢を見ているのではないかと思ってしまった。


「なん…で?どうして……?」そう言って子供は息絶えた。子供は、絶望の顔をしたまま、地面に倒れ込んだ。


 私は口を手で押さえ物陰へ隠れた。目の前の光景を見たら次は自分が殺されるかもしれない…その不安に駆られながら、息を殺した。


 私はそれを見て気づいた。この街はこの騎士たちに火を放たれ、人は殺されたのだと。私は鎧に着くマークに見覚えがあった。肩についてる十字架のマークには見覚えがあった。


「あれは、、王都の、、騎士団!?なんでここに?」

私たちが襲われるはずはないはず…悪いのはあいつらだ…


「なんで王都の騎士団が住民を殺すの?私たち、アウムの人たちは何をしたの?」

まだ、子供もたくさんいたはずだ…誰の命も奪っていいはずがない…


「なぜ私たちの街が壊されなければならないの?」


 困惑だけが頭の中で渦巻いていた。


「許せない、ユルセナイ、ユル、セナイ。」


(この憎しみは何に向ければいいの?)私はそう思った。


 私の憎しみを晴らす方法それは、、、


『“私が、私の手で復讐することだ”』私は心から復讐を誓った。


「今日から私の名前は⬛︎⬛︎⬛︎じゃない。私の名前は『イシュディア』」


「私は復讐を成し遂げるまで死なない死ねない。」


私は妹が大切にしていた仮面とフードを身につけ、出身や顔がバレないようにし私は次の街へと情報収集のために向かった。


これは…私の復讐のプロローグーーー

NOCHES(ノーチェス)です〜。

今回は初めて小説を投稿しました。何もわからないなりに、物語を進めていこうとしていますのでどうか温かい目で見守っていてください。

今から内容のことを話すので読んでいない人は読んでからきてください〜。

主人公のイシュディアですが執行官をモチーフに名付けました。

これから何人もキャラクターを追加していくので次も読んでみてください

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