2006.3.26 携 帯 電 話
交わるケイタイデンワ
交わるケイタイデンワ
繋がってるケイタイデンワ
広がってるケイタイデンワ
電波
という不可思議なもので
誰かとあたしが
繋がっている
そこに空気しか感じられなくても
誰かとあたしが見えない糸で絡まっている
どこにでも運べる
便利な文明の利器
どこででも繋がっているけど
自分で動かなければ交われない透明な糸
手繰るのが怖い
けれどいつでも繋がっている
ずっと感じる
誰かの気配
用事用の連絡手段
それぐらいにしか使ってもらえなくて
どきどきしながらメールを打つ
そんなことに疲れても
受信欄を見てはホッとしている
鳴らないケイタイデンワ
鳴らないケイタイデンワ
繋がってるケイタイデンワ
広がってるケイタイデンワ
たまにしてみるふざけたメールと
不意に送って貰えるお茶目なメール
あとは一抹の寂しさを
毎日ポケットに押し込んで
軽いけど重いケイタイデンワ
薄いけど熱いケイタイデンワ
鳴らないケイタイデンワ
繋がってるケイタイデンワ
想いさえも携帯している
つながっても
ツナガラナクテモ