2006.3.10 夢見るワカメ
何であたしは泳げないのかな?
魚達を見ては
疑問符を浮かべる日々
仲が悪いわけではなくて
大事な友達ではあるけれど
時たまとてもうらやましくて
あんなふうに
泳げるなら
どこまでも行ってみたい
と
もちろん自分にだって役目はあって
安らぎの場所の提供とか
変わらずにここに在ることだとか
それが大事じゃないなんて
そんな事は思えないけれど
ゆらゆらとゆらめきながら
すぃー
と泳ぐ彼らを見る
なんて気持ちよさそうなんだろう
水面から覗く光に浮かぶ
影がとても綺麗
土臭いあたしを
恥じそうになる
そんなことをしたら
ますます顔をあわせられなくなるのに
ふっ
と
昔言われたことを思い出す
僕はこのとおり小さな存在で
だから誰かを守るという事ができない
だけど君は違うだろう?
その身で隠し
守る事ができる
もっと自分ができる事に
目を向けても良いと思うよ
僕も自分の泳ぎ進めることが誇りなように
響いた言葉は
あたしをあたしにした
強固でなくても
それは大切な土台
交わり溶ける事の無い存在だったけれど
一時の安らぎだったけど
決して忘れる事のできない
唯一
お元気ですか?
お体変わりないでしょうか
時折
もうそこには居ないだろう場所でのことを
流れの便りに聞きます
お元気ですか?
あたしは相変わらず
少しばかり夢を見ます
もう引きずられはしないけれど
あの時
最初で最後の時
言いたい事はたくさんありました
まだ
そこに居るのでしょうか?
あたしが言葉を流れに乗せたら
いつかあなたに届くでしょうか
こういう時
動けない身は少し寂しいと
そう気付きます
話したい事がたくさんあります
できたら聞いて貰いたいな
とも
思います
けれど
伝えたい事は一つみたいです
あの日
あの時
ただ
なによりもあなたを守る存在になりたかったです